GPSフランス大会 アンバー姐さん炸裂の女子SP/ボーヤン・セレフコ兄・友野一希が1~3位!荒れた男子SP

2024GPSフランス大会の大会ロゴ

グランプリシリーズフランス大会、女子シングルはある程度想定していた結果でした。

しかし男子シングルSPは…大荒れの試合になるかも?と予想はしてましたが、私が「荒れる」と思っていたのはフリーでした。まさかSPからこんな大嵐になるとは予想外w

時系列に女子と男子振り返ってみます。アイスダンスとペアは数組ずつしか観られていないので今回は触れません。

2024GPSフランス大会リザルト

目次

女子SP アンバー姐さんトリプルアクセルSP投入成功で78点超え

フランス大会については私は「採点甘め」という先入観があります。しかし今回はエッジエラーや回転不足はそれなりにきっちり取っていた印象。

ただスケアメ&スケカナに比べるとスピンステップのレベル認定は緩い?感じ。1~2戦目を見て選手たちが対策してきたのかは私ごときライトファンレベルの観察力ではわからないですね。

樋口新葉選手

樋口新葉選手は「現地での練習後に足をアイシングしてた」という情報が出てきていたので、何か不調や怪我が生じたかも?ということで、演技の仕上がりを心配していました。

しかしDUNEの曲調に乗ってしっかり決めてきましたね。ギリギリっぽい回転だったので点数下がるかな~と思ったらやっぱり下がりました。でもスケアメでもコンビのセカンドには「>」、フリップには「!」がついてましたから、違いはフリップに「q」がついたぐらい。スピンステップはオールレベル4。PCSが増えたのでスケアメの点数を0.86点だけ上回りました。

住吉りをん選手

いつもSPで出遅れてしまうイメージがついてしまっている住吉りをん選手

落ち着いた滑り出しでルッツトゥのコンビネーションも決め、これはSPまとめられる?と思ったら、フリップ単独が回転不足気味で降りてきて着氷が乱れました。このジャンプが結局アンダーローテーションとなり、得点が今一つ伸ばせず。といってもスケアメの樋口新葉選手や渡辺倫果選手のSP得点とほぼ同得点なんですけどね。

日本も世界も66点台前後の選手が鬼のようにいるなって痛感

今回の女子SPは3位樋口選手、4位サラ・エヴァーハート選手、5位住吉りをん選手の3名がわずか「0.1点差」で並ぶという、超僅差のお団子状態。点差があって無いようなものなので本当にフリー勝負です。

三原舞依選手

三原舞依選手は冒頭のルッツコンビネーションのセカンドは安全策でダブルにしてくるのでは?と思っていたのですがトリプルで降りました。「アンダーローテーション取られるほどではなかったし、これは上位狙える?」と思ったのですが、フリップがダブルに抜けてしまい要素抜けで0点になってしまったのはとても勿体なかったです。

グバノワ選手やピンザローネ選手双方のジャンプ精度が今一つで回転不足を複数食らっていたこともあり、三原選手とあまり差がありません。上位には食い込めるチャンスはあると思うのでランキングポイントを確保するためにもSB確保するためにもフリーではいい演技が見たいです。滑り自体は怪我直後の昨年を思えばかなり戻ってきている気がしましたしね。

キム・チェヨン選手

キム・チェヨン選手はトリプルアクセルがない&スピンステップでレベルを取りこぼしたぶん、アンバー・グレン選手には差をつけられました。それでも70点を超えてきたのはさすが。

相変わらず無機質に淡々と決めていく演技。これはこれで彼女の個性かなとは思いますが、五輪シーズンまで3年連続でこの系統だとどうなんでしょうね。凄く細く体を絞っている割には昨季よりジャンプが若干重くなってる感がありますが、成長期を乗り越えられるでしょうか。

韓国女子は別件のゴタゴタでチェヨン・キム選手に五輪枠取りの期待が目いっぱいかけられている状態なので、周囲の期待につぶされることなく順調に成長していってほしいです。

アンバー・グレン選手

いや~「アンバー・グレン選手がロンバルディア杯でトリプルアクセル3回着氷して神ってた」ってのは知ってたんですが「まぁGPSになったらわからんし…」とイマイチ信用してなかった私。

でも今は、「ゴメン!今季のアンバー姐さんはちょっと違うってのは本当だったのね!?」って気分です。

78.14点というPBスコアが出た瞬間の喜びようがアメリカ~~ンな感じで微笑ましかったです。あとはフリーでも神れるかどうか?

フリーは正直まだ不安75%ぐらい。25%は「今季の彼女は違うのかも?」という期待です。フリー冒頭のアクセル綺麗に決めてその後ボロボロになる彼女を何度も見てきた記憶が神演技の想像を邪魔します。

女子シングルでSP78点はすさまじいリードなので、彼女はとんでもない大自爆をしない限り表彰台は行けそうな気はしますが、安定感のあるチェヨン選手がSPフリー揃えて優勝するという結果も充分ありそう。どっちになるかな~

男子シングルSPは大荒れ ~ボーヤン・セレフコ兄・友野1~3位!~

いや~このSP1~3位を予想した人がいたでしょうか。私表彰台候補にボーヤン&友野両名は入れてたけど、セレフコ兄はカムデン・プルキネン選手同様「ポテンシャルありそうだけど多分GPS初戦でそんなのは無理よね」枠に入れてましたよ。

私フランス杯は大荒れになりそうだなとは思ってました。でもSPではせいぜい有力選手が何人かジャンプでミスって後半グループに入っちゃう、ぐらいで荒れるのはフリーだろうと思ってたのに。

2006年スケカナフリー(全員が自爆しまくったせいで、早々に自爆したステファン・ランビエールさんが優勝してしまった大会)や2018ミラノワールド男子フリーに匹敵するぐらいの悪夢の試合展開でしたね。

島田高志郎選手

3番滑走で登場した島田高志郎選手

4回転トゥループもトリプルアクセルも余裕ある感じで決めて「これは後半トリプルコンビにするのだろう、確実に点取りに行くのが今は一番よね!」と眺めていたら、まさかのトリプルルッツトウでの転倒!あちゃー勿体ない。これが今回の順位に響かなければいいけどなって、終了直後はちょっと不安になっていました。

ISUの実況に「(ワンピースの)サンジ役をやって人気が増えた」って紹介されてましたよ!実況のマーク・ハンレッティさんも「ワンピースオンアイス」の情報は把握している模様(笑)。

得点は80.42。「あ~コンビ転倒がなかったら80台後半は出せたのになぁ…」と残念に思っていたのに、これが最終的に5位になって後半グループに入っちゃったわけですからまぁビックリ。

ボーヤン・ジン選手

まさかGOEマイナスなしで演技をまとめられたのが5番滑走だったボーヤン・ジン選手ただ一人だけだとは思いもしませんでした。

ジャンプ構成は昔を思えばかなり落としていますが、地味にステップスピンレベル4を揃えてきています!

冒頭の4回転トゥループは彼の4回転ルッツを思い起こさせるぐらいの高さがあって軽々でした。4回転はトゥループ1本のみでコンビネーションは後半にトリプルのルッツトゥということもあって、88.12。

私この時点では「後半グループに残れたらいいな」位にしか思っていませんでした(苦笑)

アレクサンドル・セレフコ選手

続いてのアレクサンドル・セレフコ選手も4T一本の構成ですが、昨年のユーロの時ほどのジャンプの安定感はなく。それでも85.73でまとめてきてファンの一人としてはホッとしました。これならギリ後半グループ残れるかな?

友野一希選手

でもって後半グループで「右股関節痛で会場入りするまで3週間ジャンプの練習できてない」っていう友野一希選手の登場ですよ。

「何か怪我を抱えている時のほうが開き直れてむしろいい演技ができる」ってのはフィギュアスケート選手あるあるですが、全員が全員そうなるわけじゃない。友野一希選手は過去に怪我のことを明らかにしたことがなく、そういうタイプかどうかわからないので不安はありました。

でもやってくれましたね。冒頭のトゥループで着氷が乱れましたが、サルコウがちゃんと入ったのは大きい。リカバリー4-2でも今の状況ならOK!ちょっとステップとか滑りが若干いつもの友野選手より硬いかなとは思いましたが、この3週間のことを考えるとね。

トゥループの着氷ミスが響き83.45。この時点では「後半グループ残れるかどうか…残れるとしてもギリギリだろうな」と思ってました。フリーもなんとか切り抜けられますように。

ミハイル・シャイドロフ選手

乱調かもしれないアダム・シャオ・イム・ファ選手を押しのけて優勝するならミハイル・シャイドロフ選手かなと予想していた私。6分間練習の時もブリッチギー選手らと同様4回転綺麗にバンバン跳んでました。

(後半グループの6分間練習ではバンバン綺麗に4回転決める選手が映ってて、友野選手があまり映らず調子がわからないのでドキドキしてました…アダム選手は乱調気味だったけど、彼の場合本番まで読めないからそもそも心配の対象外w)

なのにまさか4回転ルッツで転倒とは。滅多に失敗しないジャンプだということで本人も「何が起こったのかわからない」と語っていました。

下記のインタビューによるとフリーでは3A-4Tを投入するらしいです!昔宇野昌磨選手が試していたのを見てやってみたいと思ったんですと。

試合で一緒になったのは2020のストックホルムワールドが最初のようなのですが…あの時宇野昌磨選手が3A-4T練習してたようには思えないので、動画で見たか何か別の機会で見たんですかね?

本番では決まるでしょうか?

ルーカス・ブリッチギー選手

シーズン入る前に怪我をしていたか何かで調整が遅れていたルーカス・ブリッチギー選手。だいぶ調子が上がってるような話だったのですが、彼も冒頭の4回転で転倒。

現代曲に何故かチャップリンの「独裁者」の有名な演説が入る謎のプログラム。視聴中は全然気づかなかったのですが、SPの衣装には「独裁者」の演説の台詞が世界各国の言葉で入ってるのですね。

あんまりこういう直接的なメッセージ入れこんだプログラム好きではないのでちょっと微妙な気持ちになりました。(ブレイディー・テネル選手の「四季」に突然入れられた環境活動家グレタ・トゥーンベリさん演説とかも好きではなかったクチです)

でもブリッチギー選手は好きなので頑張ってほしいです。フリーどんなプログラムかな~(実は今季演技未見)

アダム・シャオ・イム・ファ選手

アダム・シャオ・イム・ファ選手、「衣装変えてきた?」って思ったのですが、プロまで変わってました(苦笑)。

いやこんなフード付きの衣装で4回転厳しくない?って思ったら、あんなに練習でジャンプ乱調だったのにしっかり4回転ルッツー3回転トゥループ決めてきたのにはしびれました。うぉ~さすが!って。

しかしその後が…4回転トゥループでは転倒、トリプルアクセルでも転倒、スピンは一つノーカンと結構な大遭難。

彼は今季SP二つのプログラムを披露していることについて下記のインタビューでかなり語っています。
「どの大会でも同じプログラムを見せるのではなく、違うのを見せたい」と言われましても、今回結構な遭難演技だったので正直戸惑いますね。

私は新しいことや難しいことに挑戦しているプログラムが試合を経るごとに育って行くのを見るのが好きなんだけどなぁ…

彼は彼なりにフィギュアスケートの人気をどうやったら盛り上げられるのか考えてやってるのかもしれないけれど、ファンが望んでるのって本当にそれなんだろうか?とちょっと考えちゃいましたね

74.90という彼にしてはとんでもない点数での発進となりましたが、ここから優勝もありえるのが彼の底力。乱調のまま終わってファイナル逃すって可能性もゼロではないですが、ファイナル逃さない程度には何とかまとめてくるのでは?と期待しています。

…というかたぶんフリーも大荒れの予感なので、何が起きるやらわかりません。

いや~ボーヤン選手1位でプレカンが見られる日がまた来るとはね…

2017年NHK杯表彰台思い出しました。(ボロノフ、リッポン、ビチェンコのベテラン選手3名が表彰台占めた時)

アップする前に女子のフリーが始まっちゃったので、今から追っかけ再生視聴します!最後二人はリアタイ視聴できるよう追いつけるかな?

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