GPSフランス大会 安定の2位力&3A-4T/男子大自爆大会の衝撃から現在回復待ち中…<11/8追記>

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昨夜はグランプリシリーズフランス大会、女子フリーと男子フリーを視聴したのですが…

女子フリーは見ごたえのある試合運びにカタルシスを感じていたのですが、その後の男子フリーの流れが近年まれに見る自爆大会でして。正直あの衝撃から立ち直れていません。ライブで見なかったアイスダンスもえらい波乱だったみたいだけど、見られてないし。

まぁ今日午後に用事があって半日外出してたってのもあるのですが、全然気持ちが切り替わらないですね。

今日のところは、昨夜の混乱した気持ちの中でも感じられた「よかったこと」だけざっくりまとめるにとどめておきます。

目次

近年まれに見る大自爆大会

昨日挙げてた記事で、私フランス大会のSPについてこう書いててました。

 2006年スケカナフリー(全員が自爆しまくったせいで、早々に自爆したステファン・ランビエールさんが優勝してしまった大会)や2018ミラノワールド男子フリーに匹敵するぐらいの悪夢の試合展開でしたね。

SPの自爆はまだ手ぬるかった。フリーは近年まれに見る悪夢の展開でした。あれを会場で見守ってたら、かなりきついだろうな~と思いました。

昨日の投稿では一応、期待を込めて「2017年NHK杯表彰台思い出しました。(ボロノフ、リッポン、ビチェンコのベテラン選手3名が表彰台占めた時)」って最後に書いたんですけどね…

SP上位3選手が誰一人表彰台に残らないという、真逆の結末になっちゃいました

「3人ともフリーで崩れちゃうかもな」と冷静に予想する気持ちはあったけど望んではいなかったので、あの大荒れ展開はやっぱりショック

感想メモとか書き留めてたけど、今はまだそれを見返す気にもなれません。ジャッジスコア見返す気力が今後出てきたら感想記録をまとめようかと思いますが、その前にNHK杯始まっちゃいかねない(苦笑)。

ただ、そんな大自爆大会の中でもいいことはありました

島田高志郎選手の安定の「2位力」

島田高志郎選手が構成をかなり落とした4回転一本構成のフリー・合計233点台で2位には本当に驚きました

2022年の大阪全日本選手権フリーの日を思い出しました。あの大会も上位選手にミスが相次ぎ、表彰台有力候補ではなかった島田高志郎選手が2位に。

同じようなことが2回続くというのは、これもまた一つの実力だと思います。

荒れた大会には独特な空気感が漂います。その空気感に影響されることなく、体の不調とうまくつきあいながら今できることをできる範囲でこなしまとめきる。そうすると結果としてメダルが手に入ることもある。

ステファン・ランビエールコーチは試合後に島田高志郎選手の「自分自身を制御する能力」を褒めたたえています。そして「これは世界選手権で勝ったのにも等しい意味がある」とも。

グランプリシリーズ初メダルだもんな~
やっと大きな国際大会でのメダルが取れました!

自爆大会と言えども、転がり落ちてきたメダルを受け取る位置にいるためには、一定の実力とそれを可能な範囲で発揮できる能力が必要です。インフルエンザ明けで万全の状態ではない中、構成を落としてやれる範囲でのベストを尽くせる力があると、こんな幸運も起きるということ。

ステファン・ランビエールコーチが高志郎くんより喜んで、彼に抱きついてる姿が印象的でした。あの姿を見られたことは、大自爆大会の中でも素晴らしい幸運でしたね。GPS初メダルおめでとうございます。毎日連絡して色々アドバイスなどをしていたという元チームメイトの昌磨さんも喜んでいたようで良かったです。

※11/8追記

ステファン・ランビエールコーチに取材した記事が良かったので記録のためにも追記しておきます。17才からずっとシャンペリーで、股関節の怪我と付き合いながらようやくのGPSメダルですもんね。A級国際大会のメダルが取れて本当に良かったと思います。

ミハイル・シャイドロフ選手の3Aー4T成功

後半グループトップで登場したミハイル・シャイドロフ選手が2本目のジャンプでしれっとトリプルアクセル・4回転トゥループのコンビネーションジャンプを跳びました。

私は「おお!本当に跳んだ!」と驚いたのに、ISU公式配信の暫定得点表示には「3Aー3T」の表示。解説のマークさんも観客も騒いでおらず「あれ…?私が回転数見間違えたのかな?」と不安に。その後混乱したまま演技を見ていたら、シャイドロフ選手の演技が乱れ始めそれどころではなくなりました(苦笑)。

しかし、演技終了後リプレイのスロー映像を見たマークさんが「おっと(このセカンドジャンプは)4回転だったのすね!世界初の3A-4T成功という歴史的瞬間をきちんとお伝えできなくて大変申し訳ありません」と謝り始め…

「でしょ~!?おかしいと思ったのよ!」となりました(苦笑)

あんな風にエフォートレスにふわっと跳んじゃうと、凄いことを成し遂げたのに会場にも実況にもスルーされてしまうのですね

しかし、演技後半崩れちゃったことで本人も3A-4T成功を素直に喜べる心境ではなく、キス&クライでは暗い感じでした。今回採点表まだ見てないからわからないけど、あの点数だったということはおそらくエッジエラー等かなり取られているのでしょう。

しかし、その後のインタビューでは「3Aー4Tを世界で初めて試合で決めた喜び」を素直に語っています。他にもまだ「クレイジーなコンビネーションジャンプ」を考えているそうです。

「いや、クレイジーなコンボよりも先に他に取り組むべきことあるだろ(苦笑)」と思わないでもないですが、モチベーションは大事ですし、今日のところは素直に「試合での世界初成功。おめでとう」と言いたいです。

「ついに成功者が出たか~」と宇野昌磨選手ファンとしては感慨を覚えます。昌磨さんは練習で度々降りていましたが、さすがに試合で入れたのは国別対抗戦の時だけ。それも転倒に終わってしまいました。

PCSが伸びにくい滑りながら超高難度ジャンプ構成を比較的安定して入れてこれるシャイドロフ選手が後半崩れてしまうぐらい、3Aー4Tってやっぱり難しいジャンプなんだなって思いましたね。

まぁ今の採点システム上入れても全く旨味のないジャンプなので酔狂な人(苦笑)しか入れないだろうし、世界初はもう取られちゃったから今後やる人はそうそう出てこなさそう。今後「幻のコンビネーションジャンプ」になるかもしれないものを見られたのは、今大会の数少ないお得なポイントの一つだったかもしれませんね。

この試合を見返す日はいつ来る?

その他にも、ニコライ・メモラ選手が骨折後のわりにいいフリーを見せられたこと(厳しい採点で点数大幅に減っちゃいましたが)、アンドリュー・トルガシェフ選手が演技をまとめて初のGPS表彰台に乗ったことなど、いいことが全く無いわけでもなかった大会。

でもやっぱりまだ今は思い返すのしんどいです。当分見たくないだろうな。でもこれも2018ミラノワールドみたいに、全部見返したくなる時がくるのかもしれません。

下記の記事でも書いたんですけど、見終わった直後は「二度と観返さないだろう」と思って録画消しちゃったりするんですけど、出場していた選手の大半が現役引退するころになると「あの伝説の大自爆大会をもう一度流れで見返したい」って想いが出てくることあるんですよ…

とりあえず、明日明後日ぐらいには採点表を見ようという気力が起きることを願います。この後エキシビション見たら気分変わるかな?

残念ながら表彰台には乗れなかったですが、友野一希選手も呼ばれたらしいですしね。まずはそちらで気持を切り替えたいと思います。

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