宇野昌磨さんのMC能力を培ったのはゲーム配信? & トークスキルが驚かれた理由を考えてみた

ニンテンドースイッチのリモコン画面上(画面上にyoutubeとゲームのサムネイルが映っている)

先日9月30日に開催された「2024-25フィギュアスケート記者会見」で見せた宇野昌磨さんのMCスキルの高さは、メディアの方や一般フィギュアスケートファンには驚きと称賛をもって迎えられました。

会見当日の投稿にも書きましたが、私は昌磨さんのトーク能力に驚いているフィギュアスケートファンが思いのほか多かったことに、逆に驚きました。

私はこれまでと異なる立ち位置の彼を見ることに対する違和感はあっても、彼がMCの役割をこなせるかについては全く心配してなかったので。

そこで今回は、あのMC能力はどのように培われたのか昌磨さんのトーク能力に何故驚く人が多かったのかについて、いちファンによる推論をたててみました。

目次

昌磨さんのMC能力を培ったもの

幼少期からのインタビュー体験の多さ

そもそもトップクラスのアスリート選手は自分の気持ちを端的に話すのに長けている方が多いですよね。

先日の会見でも坂本花織選手は会場にいない選手についても触れる気づかいから、MC期待通りのツッコミまで披露してましたし、鍵山優真選手も松岡修造さんからの無茶振りっぽい質問にうまく答えてたし。みんな臨機応変なトークがうまいと感心します。

そんな選手たちも最初からトーク能力に優れていたわけじゃなく、長年取材されてきた経験値が大きいんだろうと思ってます。所属企業に話し方訓練受けた人もいるかもですが、それだけじゃあここまでうまくならないですよね。

中でも宇野昌磨さんは小学校低学年から複数の地元テレビ局が度々取材に来る、「将来が期待される注目のちびっ子」でした。まだ20代半ばなのに約20年間カメラ&マイク向けられ続けてきた人なんて、子役出身芸能人ぐらいしかいないんじゃないでしょうか?

取材を受けるのは年数回程度だろうから子役出身者ほど経験豊富ではないでしょうが、同年齢のトップアスリートでここまで被取材年数重ねてる人はそうそういないと思います。

特に試合関連での取材だと生放送も多いですし「自分の話したことがそのまま世界に流れる」という経験をこれだけ積んできたのは大きいのではないでしょうか?

長年の「ゲーム配信」視聴経験

彼の現在のトーク能力に最も影響を与えたのは、「ゲーム配信」じゃないかと私は思っています

ニンテンドースイッチのリモコン画面上(画面上にyoutubeとゲームのサムネイルが映っている)

アスリートへのインタビューはパターン化していますから、経験次第である程度はこなせるようになります。しかしゲーム配信の世界で求められる能力は更に複雑&高度です。

専門知識&瞬時の判断力の双方が求められるスポーツ実況的な部分もありつつ、状況を的確に表現したユニークなワードを即時繰り出せるかどうかという点では、バラエティ番組的な側面もある配信で人気のプロゲーマーや実況解説者は皆さん咄嗟の状況判断力&言語化能力がすこぶる高い。

ゲーマー人口はフィギュアスケート界隈に比べたら格段に多く、ありきたりの定例フレーズを繰り返すような配信者では人気は勝ち取れない。独自の視点もなく、当意即妙なツッコミもできない配信者や実況解説者は淘汰される、厳しい競争社会にあります

昌磨さんは、競争の激しいゲーム配信の中でも選りすぐりのコンテンツをフィギュアスケートの練習と同様熱心に毎日観続けてきました。

そこから知らず知らずにトーク能力&場の話を回す能力を学んでいたのではないかと思います。

昌磨さんがゲーム配信をどれ程熱心に視聴していたかは、2020年6月の下記記事を読むとよくわかります

しかも「見てるだけ」じゃなくて積極的に出演までし始めましたしね。

フィギュアスケート界のバンケットやら飲み会やらには積極的に参加していないから昌磨さんはスケオタからは「非社交的」「内向的」と認識されていましたが、その一方でゲーマーさんたちとの対談や動画出演などは相当な数をこなしてきました。ゲーマーさんから見たら昌磨さんはかなり「社交的」「積極的」に見えるのではないでしょうか(笑)。

「自分がメインとなり発信する動画や配信」&「ゲストとして呼ばれる動画や配信」双方への出演を重ねてきたことで、「求められている役割に応じた出力変換」も身に着けてきたように思います。

プロゲーマーのしょーぐんさんには、主役オーラ凄いのに、ゲーム仲間の一人として出演する時は「モブみたいな立ち回りもできる」と感心されていたぐらいですもんね

身に着いた「ポジティブな言葉えらび」

ブルーグレー背景にインタビューマイクのアップ

彼は自分自身について語るときは自己批判&自虐ネタが多いです。

先日の記者会見でも「僕のガッツポーズはダサいって言われたw」みたいな自虐ネタ入れて来てましたねw

しかし、私は彼が「弟さん以外の他者を下げる発言」をしているのを見聞きした覚えがほとんどありません。(「(田中)刑事くんは僕同様振りの覚えが悪い」って発言ぐらいしか思い出せない)

ジュニア時代に出た団体戦で先輩の演技に対して「ステップでつまづいてたけど…」などと減点要素を冷静に指摘したことはありましたが、最後は毎度「良かったです」と褒めていましたしね(苦笑)。

他者に対して批判的な発言をする際は「自分はこう感じた」と自分視点での考えや感情を言うまでにとどめ、他者に対して「〇〇してほしい」「〇〇すべき」と追及&要求する言葉遣いはまずしないイメージ何かを下げる時もニュートラルorポジティブな表現に変換する場合が多いですしね。

「人参ですねw」「嫌いな野菜が一杯入っていておいしいです」とかね(苦笑)。

今夏「ゴチ」に出た時の感想にもそんなことを書いてます。

このあたりは周囲の大人たちの育て方が影響したのでしょうか

ネガティブなことば遣いが少ないことは好感度が高い方たちが共通して持っている資質だと思います。上から目線でのアドバイスを連発されるより、自虐ネタを交えた体験談をするぐらいのテンションの方がリラックスしたトークを引き出すには役立ちそうですよね。

トーク能力に驚かれる理由<1>視聴者側の要因

MCもこなせるトーク能力があることに驚かれたのは、「見る側」の要因も大きかった気がします。

幼少期~ジュニア時代のインタビューが強く記憶に残り過ぎている

宇野昌磨さんは早くからメディアに注目されていたため幼少期のインタビュー映像が多く、テレビで何度も流されています。長年フィギュアスケートを楽しんできた人なら、一度は「しょうまくん」の取材映像を目にしたことがあるでしょう。言いよどんだり小首をかしげたりする、あどけない姿が強く印象に残ってるんじゃないかと思います(苦笑)。

「得意なのは~ステップで…ステップの中の…う~ん、まぁステップ」と適切な言葉が見つけられずに困ってる幼少期のインタビュー、超絶かわいいもんなぁ。

「ステップの中の~ステップ」は中京テレビさんの公式動画が無いため(残念)、代わりにメーテレさんが引退直後に出してくれた動画を載せておこう。

9歳のときのインタビュー、ここに編集されてるぶんでは結構しっかり話しています。でも「かわいい」という印象しか残らない(笑)。

ここにおさめられた過去インタビューは慣れた方が質問しているのか、高校時代もしっかり喋ってるんですよね。宮本賢二先生に「声ちっさっ!」って言われてた時のような自信なさげな喋りばっかりじゃなかった(苦笑)。

でも「か細い声で自信なさげに話すしょうま君」の印象の方が強く残りがち。その印象が強く残ったままだったら、あの会見での話っぷりに驚くんでしょうね。

平昌五輪直後のメディアによる「天然」押しの影響

彼の映像が最もメディアで流されていたのは平昌五輪直後だったように思います。(北京五輪はワリエワ案件やらコロナやなんやらで報道量が少なめだった)

当時は、彼のキャラの面白さに気づいたメディアによって「天然っぷりが炸裂している、ちょっと頼りない可愛い末っ子」キャラ的位置づけが先行してしまった感があります。

あれも彼の一面だし、多くの方に好感を持って注目されたことは当時嬉しかったですけどね

当時のインタビューや番組内トークでは、「わかりやすい言葉を使いつつ独特な表現を端的に展開できる言語センス」はこの頃から如実に発揮されています。

でもゲーム好きのエピソードや眠そうにしていた姿を何度も取り上げられたことから「頼りない可愛い末っ子」という先入観を持ってしまったら、そこには気づきにくいかもしれません。

ファン以外が彼のフリートークを見聞きする機会がほぼ無かった

バンクーバー五輪世代の選手たちはバラエティ番組によく出演していましたが、ソチ五輪以降はそのような機会がほとんどありませんでした。

となると、一般のフィギュアスケートファンが彼が話しているところを見るのはスポーツ特集番組か試合&関連ニュースぐらい。試合に関しての質問に対して応答をしたところで「経験豊かなアスリートの一般的な対応」にしか見えなかったんだろうと思います。

かくいう私自身も、色んな動画や配信を視聴するまでは、彼がここまで突っ込みやボケをかませる青年に育っていたことに気づいてなかったですからね…

トーク能力に驚かれる理由<2>昌磨さん本人側の要因

さらに、昌磨さん自身の「謙遜する性格」がトーク能力を隠すのに拍車かけてましたよね。

宇野昌磨さんはメディアで「自分は内向的な性格」「インドアタイプでほとんど誰とも遊びに行かない」とかやたら言います。確かにインドア傾向&内向的(人見知りが激しい)で、外出や外食はあまりしないかもしれない。

ワンピースオンアイスの宣伝ボードを手に持ち挨拶する登壇者たち
OPOI宣伝でも「ルフィみたいな明るいタイプじゃない」と毎回のように話し、多数ある共通点は自分からは話さないですしね

しかし宇野昌磨さんは「閉じられた空間」では積極的にガンガンしゃべるタイプ

でもいくらyoutube動画やNowVoiceなどの音声配信、インスタライブなどでしゃべりまくろうと、表の場所で「ぼくは内向的」と何度も発言してれば「人前で喋るのは苦手なんだろうな」と思われるのは無理はないですよね。

今後の活動に寄せる期待

知名度&好感度が高く、安定したトークができるーとなれば、引退後はフィギュアスケート以外の業界から色々お呼びがかかりそうだなと思います。

私が最も見たいのは彼のフィギュアスケートの演技。でも、それ以外での活躍&露出が増えることは「彼の演技を観てみよう」という人が増えることにもつながるはず。なのでこれからも楽しみに見守りたいと思います

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