「Dreams on Ice 2024(ドリーム・オン・アイス2024)」CS放送 新プロ初見の感想

青と黒の背景にDOI2024CS放送 新プロ初見の感想 の文字

新横浜スケートセンターで開催された「Dreams on Ice 2024(ドリーム・オン・アイス 2024)」(※以下DOI2024またはDOIと略)をCS放送で視聴しました。

先月引退を表明した宇野昌磨さんファンとしては、「各選手の新プロ揃い踏みを見たら寂しさやせつなさを感じるかな」と危惧してましたが、普通に楽しく観られました。寂しさが全くないわけじゃないけれど、新プロ観るの楽しさが勝ちましたね。それに去年はもうワンピースオンアイスの準備やなんやかんやで昌磨さんDOI出てなかったし。

以下、テレビ画面で視聴した一人のライトファンの感想です。

目次

新趣向に舵を切ったDOI2024

各選手の新プロをいち早く観られるDOI。遠征までしたことはないですが、毎年CS放送を楽しみにしています。

しかしながらこのショーに対しては「中途半端なショー」というイメージを長年持っていました

それが、今年は「日本人選手たちの新プロお披露目」の要素を前面に出し、スケオタ好みの方向に舵を切った感があったのはすこぶる好印象でした。

観客サービス&演出の変更

主は変更点は下記の3つ。

  • 試合同様明るい照明の中で演技を実施
  • 演技前に6分間練習あり
  • 金曜公演の前には一般客もシニア女子&男子の練習が見学可能

私は「シーズン初期の競技プロ観るのに照明は不要、無理にショーっぽい演出しなくてもいいのに」とずっと思っていました。

(「名古屋フィギュアスケートフェスティバル」などは明るい照明で見られるのが好きなんですよね。無料イベントですが「京都フィギュアスケートフェスティバル」も明るい照明&演技前にグループ毎の練習タイムを楽しめましたし)

個人的には氷上席も取っ払って広いリンクで開催してほしい気持ちすらあります。

チケット代高額な氷上席を好むスケオタ層は多いから収入源として削りたくないかもしれません。でも、滑り慣れてない競技用新プロを狭いリンクで見るのは私はちょっぴり残念なんですよね。「すぐ間近でスケーターを見られるのがショーの醍醐味」と思う人は多いでしょうしけど、「氷上席がないショー」があってもいいじゃないかと思うのは少数派でしょうか?

チケット代に関して思うこと

ジャッジ側にあたる東側と反対の西側のチケット代一緒ってのは、納得感が薄いと思います。

競技プロはどうしてもジャッジ側に向けたポーズ等が多いからジャッジ側がおいしい。裏側での観戦には「放送では映らない角度から演技を見られる楽しみ」はあるけれど、初めて演技を見るなら正面から観たい人が大半じゃないかなと思うので。

ジャッジ側にあたる東側とショートサイド、裏側(西側)にそれぞれ数千円ずつの値段差をつければ客の偏りは避けられるのでは?と思うのですがどうですかね。

テレビに映りこみやすい裏側に観客を多く入れたいのであれば、席の値段を安くするぐらいしてもらわないと裏側が割り当てられた時の残念感大き過ぎる気がします。

諸般の事情でブロックごと販売ができないのであれば、前半後半で表裏を変更してもらえると不公平感は減りますね

放送のある日のカメラ位置変更対応が少し面倒かな?とは思いますが、カメラ位置確保してケーブル類をあらかじめ引いておけば製氷時間帯に位置変更は可能かと思うのですが。

各選手の新プロについて

各選手の新プロ初見時の印象を以下にざっくり書いてきます。滑走順はこちら。放送は29日17時~の公演でした。

ジュニア女子

櫛田育良選手の新SPはとにかく衣装が鮮烈に印象に残りました。個性的な衣装&ヘアスタイルが人一倍似合うスケーターだよなと思います。

上薗恋奈選手の新フリー前半は浅田真央さんのバンクバー五輪フリーで使用した「鐘」。「ついに『鐘』に手を付ける人が!それも日本女子で!!」という驚き。

ーまぁでももう14年経ちましたからね。何よりバンクーバー五輪の時、上薗選手はまだ生まれていなかったという事実に愕然(苦笑)。

さすがに「鐘」に真正面からがっぷり四つに組むのではなく、後半は美穂子節炸裂した感じの曲に変化します。面白いプログラムに成長しそうな予感を感じました。しかし本当ジャンプ安定してますね。14歳の強みですね。

島田麻央選手はミュージカル「ウィキッド」の「Defying Gravity」。これはイディーナ・メンゼルの初演バージョン音源でしょうか?彼女の選曲はこれまで変化球系が多かった印象なのですが、今季は彼女の力強いスケーティング&スピンに合った王道で来ましたね。待ってました!って印象です。

ジュニア男子

周藤集選手新SPの冒頭はTake5!滑りのいい選手にしか許されないプロだと個人的に思っています。しかも後半の曲はこれまた軽妙洒脱な滑りができるスケーターにしか許されない(と勝手に思ってる)「キャラバン」!スケオタ向け大サービスな曲構成ですね。

昨年全日本SP後の練習で骨折してしまったのでかなり心配していたのですが、だいぶ戻せてきている様子。スケーティング&上半身の動きが好み路線の選手。順調な回復を願っています。

垣内珀琉選手中村俊介選手は二人ともフリー新プロ。中村選手の衣装が旧プロのものだったので、一瞬「あれ新プロじゃなかったっけ?」と混乱しました。二人とも今年ジュニア最終年なので頑張ってほしいです。(中村選手はひょっとしてシニアのCS試合に出たりする?)

中田璃士選手はミーシャ・G振付。ファンタジーオンアイス幕張公演の録画をまだ見られていなかったので、今回が初見でした。昨年既に跳んでいた四回転トゥループに加え、サルコウやループまでマスターしてきていて、スケーティングもテレビで見た限りではよくなっている印象を受けました。これは今年だいぶ伸びるんじゃないかな?と期待度大。

しかしスピンは相変わらず…と思ってたらヒール回転入れてきました!来季のルール改訂に合わせた対応ですね。今はスピンが弱点になってしまっているのをジュニア時代のうちに是非克服してほしいと思います。

アイスダンス

あずしん&うたまさ共にリズムダンスの新プロを披露。

2024-25シーズンのリズムダンスのテーマは「Social Dances and Styles of the 1950s, 1960s and 1970s」。いや幅広過ぎやろw 当初発表されて非難ごうごうだったテーマ「20世紀のダンスパーティ」を思えばこれでも狭めた方なんでしょうが。

あずしんは1960~70s、うたまさは1950sで攻めてきました。奇しくも系統が分かれたのが面白いですね。この二組をGPS前にできるだけチャレンジャーシリーズの大会に派遣してあげてほしいです。

シニア男子6分間練習 放送時のぼやき

製氷休憩後に、登場するシニア男子4名による6分間練習があったんですけど…

日テレプラスさん、選手インタビューVTRを練習中に流すのは止めてえええ

製氷中にいくらでも流す時間あったじゃないのさ。CS見てるような層はスケオタ多いんだからさ~みんな練習が見たいんだよ~。

「製氷休憩入った直後or休憩時間残り3分になったとこでインタビュー入れればよかったじゃんかよー!」
…って叫びたくなりました。

鍵山選手が練習中に転倒した際、外れてしまった袖口のボタンを留めようとしているところを延々流していたのも「?」でした。手を気にしているそぶりだったから「怪我じゃないよね?」って心配を払拭するために映してくれるのはありがたいんだけれど、明らかに袖口留めてるだけなのはすぐにわかったので「そういう時は他の選手映しとくれよ…」って思いました(苦笑)。

シニア男子

山本草太選手新SPはブノワ・リショーさん振り付けと聞いて、どんな変化があるんだろう?と思ってたら意外とリショー風味薄めで草太風味が勝っている印象を受けました。ステップでリショーっぽさは感じられたけど前半のジャンプ部分はThis is 草太!って感じでしたね。今後どう変化していくでしょうか?

マオカラー風のシンプル紫衣装結構好みです。

佐藤駿選手新SPは浅田真央さん・町田樹さん・宇野昌磨さんなど歴代の日本スケーター達が使用してきた「ラヴェンダーの咲く庭で」

宇野昌磨ファンだとこの曲が流れると昌磨さんが脳内で滑り始めてしまいます。「あぁここでは頭をぐるんとしてほしい」「ここでアクセル跳んでほしい」とかつい勝手なことを思ったり(苦笑)。その影響なのかどうかはわかりませんが、例年より宇野昌磨風味が感じられる演技でした。

なので当然「私の好み路線に近い系統」だったのですが、ここに佐藤駿選手風味がもっと加わってほしいところです。去年すごく成長した選手だと思っているので、今季終盤にはかなり違う雰囲気に変化するのでは?と期待してます。

スポニチさん撮影の写真だと衣装がブルー風味濃く見えるのですが、テレビ放送だともっとライラック色に近い感じでしたね。そういや昌磨さんのラヴェンダー衣装も同じ衣装でも写真ごとに色の風味が結構違ってたなぁ。

三浦佳生選手はフリーの新プロを披露。曲は「シェルブールの雨傘」。私が2023‐24シーズンで気に入っていたアイスダンスのイム・クァン組の抒情溢れる演技とよく似た曲編集です。彼は「美女と野獣」の時といい、メロドラマ的なドラマチックな抒情感が意外と似合いますよね。

ただ現段階では土砂降りのシェルブールを傘もささずに「うぉぉぉ」と叫びながら全速力で走ってるかのような雰囲気でした(苦笑)。こちらも今後別モノに育つ期待度大。

この写真は初日だからジャケット着てますが、私が見た放送ではシャツだけでした。ジャケットは動きづらかったらしい(苦笑)。

鍵山優真選手新SPは「サウンド・オブ・サイレンス」。もうGPS初戦ですか?いやワールドですか?ぐらいの仕上がり具合(笑)。4Fは高さもあり今季は安定して入れられそうな空気。練習ではセカンドループも4Lzも跳んでるようだし、北京五輪シーズン以上に進化した鍵山選手を今季は見られそうです。

極上の滑り&仕上がりに文句はないのですが、もう1種類あるというSPの方がどんな路線の曲だったのかが気になります。この曲は十分彼にはまっていますが、「王道感」が若干勿体ないように思えまして。

鍵山選手の端正な滑り&ローリー振付の時点でオーソドックス路線に落ち着くのは理解できます。でも五輪シーズンは王道プロを揃えてくるでしょうから、「今季は変わった路線の鍵山選手を見たい」という欲があるんですよね。五輪前に優等生感を打ち破ってほしい気がするので、もう一つのSP or フリーで違う系統が見られることを期待します。

シニア女子

吉田陽菜選手の選曲は彼女らしくて興味深かったです。彼女の滑りは私好みの路線ではないものの、毎年個性あふれる選曲を毎年してくるところはかなり好みです。一方、王道中の王道クラシック曲「月光」に挑戦する渡辺倫果選手もいるのも面白い。ど定番クラシックも個性的な曲も、どちらも好物です。

千葉百音選手は明るいピンクの衣装でドナ・サマーとは意外な選曲でした。どの曲でも薄幸そうに見えがちだと勝手に思い込んでてごめんなさいーって思いました(苦笑)。溌剌とした表現が新鮮でしたね。ただ「優等生が頑張ってはじけてます!」って印象(思い込み?)が若干あるので、今後もっと元気にはじける彼女を見たいです。

三原舞依・坂本花織両選手はスケーティング気持ちいい…。この二人を滑らせるにはもっと広いリンクを用意してあげたいって思います(何様w)。三原選手はミーシャ・Gさん、坂本選手は再びロヒーン・ワードさんの振り付け。どちらもプログラムの進化が楽しみです。

「ゲストスケーター」の演技&扱いについて

ゲストスケーターの演技

チャ・ジュンファン選手は例年新プロ準備が日本人選手より遅めなので、2023‐24シーズンのエキシプロ披露でした。先日のファンタジー・オン・アイスのプロとは変えてきてくれています。前列の観客に惜しみなく視線を送るもんだから彼の移動に合わせて「キャー」が移動していくのが楽しい(笑)。

イリヤ・マリニン選手は新SP。シェイリーン・ボーンさんの気合の入った振り付けです。こちらはラップ調の曲で、彼の強みをうまく打ち出した振り付け&選曲だと感じました。

スケーティングは更によくなった?という印象をテレビ画面からは受けましたが実際はどうだったでしょうか。笑えるほどの助走の短さには毎回感嘆しますが、ステップにはまだ物足りなさを感じてしまいます。ジャンプがえげつないのでもはや無双状態に突入しつつありますが、苦手なところを少しずつ底上げしようとしている感は感じています。

ゲストスケーターの扱いについて

この二人は「ゲストスケーター」扱いのため、事前の6分間練習なしでした。エキシプロを披露したジュンファン選手はともかくマリニン選手は後半に4Lzを入れるなど競技プロをガチでやってくれたので、6分間練習に混ぜてシニア男子の最終滑走でもよかった気がします。「二人だけ練習なしで滑らせてごめんね」みたいな気分になっちゃいました。

というか、DOIってゲストスケーター必要ですかね…?ってのは問題発言になるでしょうか。

マリニン選手やジュンファン選手が見られるのはありがたいことですが、二人とも他のショーで複数回来日してくれているし、日本人の選手層がこれだけ厚くなっている今、日本人現役選手のみでチケット代もう少しお安くしてもいいんじゃないかと。

他のショーに行けない若い観客層に来てもらえるかも?値段の安い試合やショーは若い観客の割合が多い印象を受けますし、私のような地方在住者が「そのチケット代ですむなら遠征してもいい」と思うきっかけになるかもなと思うんですが。

それ位やって初めてアイスショーの差別化&住みわけができそうな気がするんですけどね。千葉のアクアカップが同日開催なのがちょっと勿体ないって思っちゃいました。

現役スケーター新プロの嵐の「Dreams on Ice」をブルーになることなく観終えられてよかったです。

たぶん今週放送が予定されてる「ぐるナイ」ゴチの影響が大きい気がします。
予告映像しつこく何度も見ちゃったぐらいだし(笑)。

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