「モントリオール滞在記」は少しずつ継続投稿の予定です

モントリオール滞在記<番外編2>2024世界フィギュアスケート選手権での宇野昌磨選手の演技を通じて感じたこと

2024WC最終グループ6分間練習でジャンプの踏切りをする宇野選手

モントリオールで開催された世界フィギュアスケート選手権、競技3日目&4日目の記録を書き残す前に、宇野昌磨選手の演技を通して感じたこと&考えたことを書きだしてみました。頭を整理しておかないことには他カテゴリの話や他選手のエピソード書けそうもないので(苦笑)。

そしたらやたら熱い長文になってしまった。熱すぎてちょっと気持ち悪いかもしれない(笑)。最後の方は「昌磨さん名言集」みたくなってしまいました(苦笑)。

それでもまだ頭の整理が完全には終わっておらず、まだちょっと書き足りなかったりしますw。でも試合の演技そのものの感想についてはある程度書き残せたと思うので、いったんまとめて投稿します。

目次

SPの歓喜からフリーまで 凄まじい感情の乱高下

2024モントリオールワールドは、宇野昌磨ファンにとっては気持ちのアップダウンの激しい大会でした。

今季世界最高得点をマークしたSPでは、これまでの公式練習で跳んでいた中でも最も美しい仕上がりの4回転フリップ。4-3は着氷の流れこそ完璧ではなかったけれども確実にしとめ、トリプルアクセルも難なく決めて極上のステップへ。

あの賑やかだったカナダの観客席が彼の演技中は息を呑み続け、演技終了後には大喝采で今季世界最高得点の1位。

何よりも演技終了直後に宇野昌磨選手自身が喜びをあらわにしていたのが嬉しかったですね。

2022モンペリエワールドのオーボエ終了後の「ぴょんぴょん」を超える、「立膝座りの姿からの控えめなガッツポーズ」をナマで見られたのは本当に幸せでした。

SP当日夜にも書いたけど、この日の演技を見られただけではるばるモントリオールに来た甲斐があったと思いました。

嬉しかったのは4FのGOE満点が2名いて、4.56もの加点がついたこと。今季はNHK杯の異常に厳しい採点以降、そこそこいいフリップを跳んでも加点が渋いなと感じることがありましたから、「ここまで文句なしのジャンプを跳べば十分加点がもらえる」ということを認識できてファンとしては安心できましたし。

2024モントリオールワールド男子SP1~2位の採点表
FSKMSINGLES———–QUAL000100–_JudgesDetailsperSkater.pdf (isuresults.com) より抜粋

メダル争いをするメンバーのうち、アダム・シャオ・イム・ファ選手がSPではまさかのミスが連続し、他のメダル有力候補選手とは約30点差。表彰台メンバーはSP上位の3人で確定だろうと内心思っていました

去年の中国杯では、宇野昌磨選手は約15点差をつけていたアダム選手にフリーで逆転されました。しかし中国杯はシーズン初戦。最終戦のワールドでは、フリーでミスが多少出てしまったとしても30点差を詰められることはまずないだろうーと考えてしまっていた私はこの競技を舐めていたと言えるかもしれません。

そこからのまさかのフリーの乱れ、でしたからね。「これで表彰台に上る宇野選手の姿を見られるだろう」と一度期待を抱いてしまったせいで、なかなかきつい感情の乱高下でした。メダリスト3人のフリーが揃ってとんでもなく素晴らしい演技だっただけに、一番応援していた宇野選手がフリーで観客の大歓声を受けられなかったことが本当に残念で。

当日朝の公式練習~6分間練習

フリー当日朝の公式練習時、宇野選手は絶好調という感じではなくループとフリップの調整にじっくり時間をかけていました。朝から絶好調!って選手はそんなにいないので、この時はそこまでは気にしていませんでした。

しかし、フリー最終グループ6分間練習の彼は明らかにこれまでと様子が違っていました

4回転ループは最初に降りてましたが、フリップがなかなかはまらず。踏切りの感覚がしっくりこないのか、何度も踏切り確認を繰り返している。ループもフリップも何度も試すけど、ダブル抜けばかりが続く。

6分間練習後半は最後に降りた4T以外ほぼダブル 


これは踏切りがしっくりこなくて意図的に踏切り確認を慎重に繰り返しているのか、それとも4回転を跳ぼうとしているのに4回転に持ち込める踏切りができずにいるのかどちらなのか…?

1~2回踏切り確認をした後はほぼ一発必中でジャンプをしとめていくことが多い彼にしては、ちょっと様子がおかしいのでは?とかなり強い不安に襲われました。

そして、本番

そして迎えた本番。

6分間練習で一度も跳べなかったジャンプを本番で決めてきたことが何度もある宇野昌磨選手の底力をもう信じるしかありません。

演技開始前、会場モニターにアップで映し出された彼の表情は珍しく不安がうっすらにじんでいるように私には見えました。「これは…どうなる表情なんだろう」落ち着いているのか、不安なのかがわかりません。

これまでは「どの大会も等しく大事」との精神を貫いてきた彼が、珍しく「集大成を見せたい」と「特別扱い」していた大会。連覇へのプレッシャーや緊張などは感じていなかったかもしれませんが、6分間練習で彼が感じたであろう不安は残っていたのかもしれません。

4回転ループの予想外の転倒では、驚きのあまり息を呑みました。昨年のGPS中国大会で久々に転倒はしたけど、ここ3年で試合での4回転ループの転倒はあれっきりだったし、こちらに来ての公式練習でもフリップはともかくループは成功率高かったので、何かあるとしたらフリップだと思っていましたから。

※ここ数年の宇野選手のループ成功率の高さは、下記の記事の後半で取り上げています

2024WC最終グループ6分間練習でジャンプの踏切りをする宇野選手

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