私の宇野昌磨さん史<4>2012-2013 ブロック大会でトリプルアクセル初挑戦&世界ジュニア代打出場で7位入賞<訂正アリ>

私の宇野昌磨さん史<4>2012~2013のアイキャッチ画像

2012ー13シーズンは、宇野昌磨さんの歴史の中では「地味」に見えてしまうシーズンだったように思います。

と言っても、このシーズンはジュニアグランプリシリーズ2大会目で2位。全国中学校スケート大会では三連覇(荒川静香さん・小塚崇彦さん・羽生結弦さんに次ぐ快挙)。全日本ジュニアでは昨年度の5位から2位に上がり、世界ジュニアでは7位初入賞ーという申し分ない好成績を残しています。

前年の全日本デビュー&この数年後の快進撃が余りにも華々し過ぎたせいで、トリプルアクセル習得に苦労していたこの時期が相対的に地味に見えてしまうという、とんでもなさ(苦笑)。

私がこの当時の昌磨さんの演技を見たのはシニアの全日本選手権(総合11位)のみ。世界ジュニアの結果は耳に挟んだ程度でした。初めて演技を見た前年に比べ、当時の記憶は薄いです。

なので、今回は後年に演技動画を観た時の感想&「この時期にもトリプルアクセルに挑んだ試合があったこと」を中心にまとめていきます。一緒にあの頃を振り返りたい方はお付合いください。

前回の記事はこちら。

目次

SP「タンゲーラ」

2012~13シーズンのSP曲目は「タンゲーラ」

映画「ムーランルージュ」の「ロクサーヌ」の原曲となったタンゴです。日本では「タンゴの好きなお嬢さん」という邦題で親しまれていたとか。

私が観た全日本演技は公式動画がないので、ジュニアグランプリシリーズのドイツでの2大会目(総合2位!)のSP動画を貼っておきます。映像が暗く音響もイマイチですが演技は良いです。全日本の時とはジャンプ構成が異なります。(全日本の冒頭コンビは手堅く3Tー3T)

昨季SPの頃にはまだ少し残っていた子どもらしさが消えて、青年に近づいてきた感が漂います。ピキパキした動きが若さを感じさせますね。そして少年の爽やかさの中に不思議な色香がある。この頃の昌磨さんにしか出せない特有の味な気がします。

繋ぎが少ないぶん、この時期の疾走感はなかなかのもの。既に背中の使い方には今の昌磨さん風味があるのですが、各ポージングのタイミングは今の昌磨さんが演じるとかなり変わるんじゃないかなぁ。

この頃は突っ走って音楽を引き連れていた印象でしたが、今は大人の余裕溢れる「タメ」が生きた感じになるのではと予想。

ちなみにジュニアグランプリシリーズ一試合目の時の方が映像が明るくて衣装の雰囲気はわかりやすいです。全日本以降の衣装もいいのですが私はこちらの衣装の方がやや好きかなぁ。

フリー「Sacred Spirits」

フリーの曲はシークレットガーデンの「Sacred Spirits」

シークレットガーデンは「You Raise Me Up」のヒットで知られるケルト系のニューエイジミュージックのユニットです。

これまたジュニアグランプリシリーズのドイツでの2大会目のISU公式動画を貼っておきます。シーズン前半なのでまだ少し荒い印象。昌磨さんはこのプロを来季も続行するので、2年かけて徐々にプログラムが仕上がっていくのを楽しめます。

このシーズンの世界ジュニアの男子シングル日本出場枠は「2」。代表は田中刑事選手と日野龍樹選手で、昌磨さんは補欠でした。しかし出場予定だった田中刑事選手が怪我で欠場となり、急遽代打でイタリア・ミラノへ派遣が決まります。

結局昌磨さんは、ジュニアに上がった年から引退年まで、世界フィギュアスケート選手権には13年間一度も途切れることなく代表選出されているーというとんでもない経歴です(ジュニア4回シニア9回、うち1回はコロナで大会中止)。

ブロック大会トリプルアクセル初投入&ダブルアクセルの進化

この年も昌磨さんはトリプルアクセル習得に向けて日々努力を重ねていたようです。しかし、成功にはまだ遠く。

それでも2012年11月の西日本ジュニア選手権のフリーでは3Aに挑戦していました。「<<」の回転不足で転倒ですけど、採点表上では2Aの回り過ぎではなく3Aの失敗との認定ですね。

https://www.jsfresults.com/non_responsive_toppage.htm?figure_top.htm%2CNational/2012-2013/fs_j/index.htm より

今回私はこの時期のローカル大会の記録を見直していて初めて「この時期に3A跳ぼうとした試合があったんだ!」と知りました。フジテレビが撮影していた可能性はありそうですが、映像が残っているのかどうかは残念ながらわからず。

日本スケート連盟公式サイトに掲載されているこのシーズンの採点表で3Aの文字を確認できたのはこの試合のみ。

この時練習で3A着氷できたことがあったのかどうかはわかりませんが、これが公式記録上の試合初投入と思われます

6/29訂正 初投入はこの試合ではなく、2季前の2010‐11シーズンの愛知県大会SPでした。まさかこの時期にフリーではなくてSPの方で初投入してるとは思わず、チェック漏れでした。なのでタイトル等は「ブロック大会での初挑戦に変更しておきます。要素検索かけとけばよかったです。ちなみにその時も3A>>です)

トリプルアクセル跳べる選手が多いジュニアで闘うため、この頃の昌磨さんはダブルアクセルの難易度を極限まで上げて行きます

「タンゲーラ」ではプログラムの一番最後の曲の盛り上がりに合わせてイナバウアー⇒ダブルアクセルを跳んでラストポーズへ!というなかなかえぐいことをやっています。コレ決まった時はめちゃくちゃかっこいいんですよね~

私は最後の最後でジャンプ決めるプロが結構好きです。カロリーナ・コストナーさんの「ボレロ」とかね(ソチ五輪では構成変えちゃったけど)。

観る側からしたら最後まで神経削られまくりで辛いのですが、決まった時の爽快感はたまりません。そのぶんミスった時の残念感も半端ないですけど。

昌磨さんの「タンゲーラ」、ジュニアワールドは凄く良かっただけに、最後のダブルアクセルでステップアウトしちゃったのが本当にもったいなかったです。英国のユーロスポーツ実況のサイモンさんが「ああもったいない~」と残念そうに言ってたのをよく覚えています。

ちなみに「タンゲーラ」の完成形は翌シーズン2013の全日本後のMOI(メダリスト・オン・アイス)」でエキシビションとして演じたバージョンだと思ってます。

「完璧な演技」として記憶していたので、見返したら冒頭ジャンプで着氷乱れがあってビックリ(苦笑)。いや、でもその後が良かったからそんなの無問題っす!

この時はクリムキンイーグルからのダブルアクセルでした。紹介できる公式動画が無いのが残念。黄色衣装が映えてたあの演技です。

全日本選手権の記憶

さて、私が唯一同時期に見ていた2012全日本選手権

再見したかったのですが、この年の全日本の演技は宇野昌磨さん演技集「未完~Believe」に入っていません。フリーのシニア版構成がどうだったかを確認したかったのですが出回っている動画も見つけられず。

採点表を確認すると、昌磨さんはSPでは3T3T、3F、2Aというジャンプ構成ながらまとめきって10位に食い込んだものの、フリーではトリプルフリップでの転倒が響き11位。総合11位でした。

この年はソチ五輪プレシーズンでワールド代表争いが注目されていたこともあり、昌磨さんは初出場した2011全日本ほど華々しくは取り上げられていませんでした。

当時の記録写真ページはこちら。2011年全日本と同じ仕様で時代を感じます。

当時の記憶を呼び起こそうと当時の鑑賞記を読み返したのですが…

前半は「リアルタイムで行われているはずの男子フリーを最後まで生放送しなかったことへの恨みつらみ」が延々書かれてました(苦笑)。SPは生放送だったためガッカリ度が高かった模様。

とっくに結果もわかってる女子SPの下位選手とセクハラまがいのあおりVTRを延々見せられる位なら今現在まさに進行中の男子の中堅選手の方を見せてほしいのに。仕方なくsportsnaviの実況で男子FSの競技内容をチェック。

そしてだんだん気づいてきました。「フジ、男子FS生放送でやる気ゼロだ」ってこと。私は最終グループ位からは生放送にするもんだと思ってたんですよ!
(略)
全米選手権やロシア選手権すらCSで生放送してくれる時代なのにフジはBSやCSでの放送もライブストリーミングもやってくれないから生で試合経過を知る手段が他に全くない!

2013年12月23日の鑑賞記(友人限定公開)より

そうなんですよね、この時代はFODでの配信が無かった

それなのにディレイ放送するもんだから、試合経過をリアルタイムで知る手段が「現地観客からの報告」or「sportsnavi等の実況レポ」を読むぐらいしかなかったんですよね。

当時のsportsnaviは各選手の予定&実施構成と得点をほぼリアルタイムで速報していました。「場内一斉にスタンディングオベーション」とか「観客からため息が漏れた」等のの一言コメントすらありがたかった…。

ただ、この年の私は男子フリー後半グループは情報をシャットアウトし、「疑似ナマ」感覚で放送を見ていたようです。

鑑賞記後半も優勝争い&残り1枠のワールド代表争いについてがほとんどで、昌磨さんの名前は一度も出てこず(苦笑)。引退全日本だった堀之内選手のブレードが演技開始前に割れてしまった悲劇とか、佐々木彰生選手のSPが好みだったこととかは書いてたんですけどね。

この頃はまだ「トリプルアクセル跳べないしルッツのエッジエラー重度だから大成しないよ」というスケオタ達の声を信じて思い入れ持たないように努めてましたし、当時の私の「しょうま君」への思い入れはまだその程度だったということでしょう。

<余談>
下記の投稿で「昔は動画サイトで見られたのに、今はもう見つからない」とぼやいていた「佐々木彰生選手の2012年全日本SP」。我が家で保存してたDVD内に残されていたことが先日判明しました。なんとフリー演技まで入ってた!

これまでさんざん「何であの試合or演技の録画消しちゃったんだよ昔の私!」って恨んでばかりでしたが、初めて「昔の私GJ!!!」って思いました

…しかし他に残してあったのは1位&2位の選手演技のみorz 昌磨くんはもちろんワールド代表争いで注目していた無良小塚町田3選手の演技もない。

あああ、やっぱり昔の私はバカー!!!」と殴りたくなりました。

もう一度観たい、「Bad Boy Good Man」

私が昌磨さんのジュニア時代のエキシビションプログラムで最も好きなのはこのシーズンに演じていた「Bad Boy Good Man」です。

これまた紹介できる公式映像がありませんが、検索するとかなり出回っていますので、未見の方がもしいらしたらお勧めしたいです。

前シーズンSP「タッカー」と同じで、近年の昌磨さんが絶対に競技プロでやらなさそうな軽妙洒脱で明るいジャズ。オールディーズ?かと思いきや、レトロなスウィングジャズに電子楽器を混ぜた当時最新の「エレクトロスウィング」ジャズです。美穂子先生の選曲ホント凄い。

ラストはクリムキンイーグルからのダブルアクセル決めてすかさずエンディングポーズへ!美穂子先生、最後に振り返らせる振り付け最高です!

首振りのとこ&Oh~Yes!で急停止のとこも好き♪

宇野昌磨アップロードチャンネルの対談企画で、友野一希選手が「宇野選手の好きなプログラム」としてこのプロを挙げていたけれど、「今はあのノリのダンスは絶対できない」と昌磨さんが発言しましてね。「えーなんでだよ~やっておくれよ~~~!!!」って不満に思ったのをよく覚えています(笑)。

(下記動画の4分17 秒あたりから。そこから再生するよう設定してあります)

私の宇野昌磨さん史<4>2012~2013のアイキャッチ画像

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