現地観戦したグランプリシリーズ第5戦フィンランド大会(フィンランディア杯)、試合初日のオープニングセレモニーと女子&ペアSPの記録です。
現地でのフレッシュな感想はこちら。
(タイトルは男子SPのみの表記ですが、女子&ペアにも触れてます)
現地での隙間時間にちょこちょこっと書いたのみなので、今回は現地で撮った写真&選手たちの演技後のインタビュー情報中心に当日の記憶を辿りました。今も記憶に残ってる部分だけなので全選手みっちりではないですが。
オープニングセレモニー
男子SP終了後、会場ではオープニングセレモニーが行われました。
セレモニー開始前にロビーに出たら、各ブロックごとの観客席入口前にお揃い衣装の少女スケーターたちが待機していました。「セレモニーに出る子たちかな?」と思ったんですが、足下がスニーカーなのが不思議で。
照明が落とされると少女スケーター達が場内に入ってきて、各通路に座り込みました。
なるほど通路で何かパフォーマンスするのか、だからスニーカーなのかとようやく合点w
氷上でシンクロチーム(3つ!)が演技を始めると、少女たちはライトスティックを手に通路で踊ってくれました。
ISUの配信動画を見ると、通路に光ってるのがかすかに見えます(スマホサイズだと見えないかも)。あんまり映ってないですが、人が少ないショートサイドの席の通路にずらっといました。
オープニングにシンクロナイズドスケーティングの地元チームが出てくるのはよくありますが、これは私が見た中で史上最大級の動員。ペンギン着ぐるみマスコットの滑りも可愛かったけど、少女スケーター達も可愛いらしかったです。
人数多いもんだから、最後リンクから出ていく時は大渋滞でした。詰まっちゃって全然出て行けないのw
女子SP前半グループ
松生理乃選手
メダル候補の中で最初に登場したのは、松生理乃選手。
私は女子衣装は奇抜な柄やデザインを好むタイプなんですが、松生さんのこのSP衣装は正統派だけど去年からすんごい好きです。この色がこれだけ似合う人はそんなにいないのでは。
残念ながらトリプルフリップのコンビネーション冒頭で転倒。しかし後半のトリプルルッツにトリプルトゥループつけてリカバリーできたので、直後のステップは気持ちよく堪能できました。
いや~~~この滑りを目の前で見られるなんて眼福過ぎる!
こんなに可愛らしい衣装なのに、ニースライドのとんでもないスピード感とのギャップが激しすぎてイイ!
リカバリのルッツトゥが回転不足取られやしないか採点出るまで不安だったんですが、危惧していたより点が残ってホッとしました。64.82ならフリー次第では表彰台行ける可能性が残ります。
演技後のインタビューでは、コンビネーションリカバリーする場合は3-2の予定だったところ、降りた時の感触がよかったので急遽3-3にしたとのこと。
Rino Matsuike 🇯🇵 64.82
— Golden Skate (@goldenskate) November 15, 2024
“I had some mistakes so I feel a lot of frustration and regret but compared to the time in Canada, both the layout and the scores— well they’re not good but I think it was close to what I had in mind. So along with the feelings of frustration, right now, I… pic.twitter.com/zkfo7dztJX
彼女には「一度ミスがあると崩れてしまうイメージ」を長年持っていましたけど、「こういう思い切りが出てきたところが今までとの違いなのかも」ってちょっと嬉しく思いました。
サラ・エバーハード選手
私が大会前に今大会女子シングルメダル候補の一人として挙げていた米国のサラ・エバーハード選手が続いて登場。
ナマで彼女の演技を観るのは初めてなので、かなり楽しみにしていました。
しかし…松生理乃さんの直後だったせいかもしれませんが、予想していた以上に滑りが重い。
ステップがレベル3にはなったものの、今回は予定構成をきっちりまとめた丁寧な演技を見せたのに、「想像してたよりも滑らない」ことへの驚きが頭を占めてしまい、正直余り詳細を覚えていません。私が小さい大会での高得点で期待値を上げ過ぎちゃってたかも。
女子SP後半グループ
リンジー・ソーングレン選手
後半グループ第一滑走はリンジー・ソーングレン選手。彼女もサラ・エバーハード選手と同じアメリカ期待の若手18才とあって初めてナマで観るのを楽しみにしていました。NHK杯からの連戦、北米感あふれる衣装が似合っています。
しかし冒頭のルッツで転倒、後半でコンビネーションのリカバリを試みるも二つとも回転不足を取られて技術点は伸びず。今季の全米選手権でワールド代表3枠目争いに食い込むのはまだちょっと厳しそうだなと思いました。
ララ・ナキ・グットマン選手
イタリアのララ・ナキ・グットマン選手も「ゆなすみ」同様直前にフィンランド大会INが決まり、NHK杯からの連戦。SPはステファン・ランビエールさん振付けによる、韓国ドラマ「イカゲーム」のサントラ曲プロ。
ルッツやフリップのコンビではなく、トゥループートゥループのコンビネーションを入れてくるあたりはサラ・エバーハード選手とほぼ同じジャンプ構成なんですが、彼女が0.78点だけ上回りました。私が滑りや所作にパワーを感じられたのは明らかに彼女だったので、このスコアには納得でしたね。(TESは下だったけれどPCSで上回った)
大分前から存在は知っているスケーターだけど、何で今季こんなに台頭し始めたんでしょう?このSPがお気に入りだとインタビューでは話していました。
Lara Naki Gutmann 🇮🇹 PB 67.06
— Golden Skate (@goldenskate) November 15, 2024
“I am so happy! I wasn’t sure how I would be able to skate still being a bit jetlaged from Japan and the warm-up didn’t go well. But still I found the energy. The 67 is amazing, I am really happy.
Now I did the 3T-3T consistently three competitions… pic.twitter.com/WpxZTBECDT
三原舞依選手
三原舞依選手は、練習では調子良さそうに見えたので「SPでは上位に食い込めるかも?」と期待して観始めました。
しかし冒頭のルッツトゥのセカンドはダブルに、後半のトリプルフリップもダブルに…
本来のスピード感ある滑りでは無かったものの、スピンステップはオールレベル4で加点も多くつく美しい仕上がり。ジャンプだけがどうにも勿体ない。
来季を考えると今年の全日本がかなり重要になってきますが、それまでにうまく調子を上げられるといいなと思っています。
吉田陽菜選手
最終滑走は吉田陽菜選手。SPで出遅れるイメージがあった彼女ですが、今回は「コンビネーションジャンプで加点を稼げなかった」ぐらいのレベルでまとめてきました!
GPS1戦目3位なので「上位に入らないとファイナルは無理」という崖っぷち状態だったところ、「GPFのことは意識せずに臨む」という方針が功を奏したんでしょうかね。SP出遅れどころか首位発進でした。
ペアSP
長岡柚奈/森口澄士組
NHK杯でついにワールドミニマムスコアをゲットしたと思ったらフィンランド大会の出場までゲット!私が彼らの演技をナマで観るのは2023年大阪NHK杯以来、これが2試合めです。
残念ながらフィンランド大会のSPではSBSトリプルループがダウングレードでの転倒となったりで出遅れてしまいました。それでも海外のGPS国際大会で彼らを観られるだけで嬉しかった私。
何年か経った後に
「私はあのゆなすみの国内デビューGPSも海外デビューGPSも現地で観たのよ!」
って威張れるくらいに育って欲しいです(笑)
Yuna Nagaoka / Sumitada Moriguchi 🇯🇵 51.75
— Golden Skate (@goldenskate) November 15, 2024
They learned after the SP at NHK Trophy that they were going to skate here.
We also congratulated them on earning the World’s minimums last week! 👏🏻
The competition here is a bonus for them!#FinlandiaTrophy #GPFigure pic.twitter.com/v8s7hmkm1Q
エミリー・チャン/スペンサー・アキラ・ハウ組
アメリカペアのエリー・カム/ダニエル・オシェイ組とエミリー・チャン/スペンサー・アキラ・ハウ組はどちらも程よく好きで、甲乙つけがたい私。
今年はチャン/ハウ組がアイスショー「THE ICE」に参加して何度も演技を観たので、これまでより思い入れが深まりました。
エミリー・チャン選手はどうもTHE ICEでアレクサンドル・セレフコ選手とつきあい始めたらしいのも実は注目してます(笑)(しかも今回同じ大会だし!セレフコ兄風邪明けでまだ鼻づまり状態だから試合前は近寄れなかったかもだけどw)
SBSジャンプが決まらなかった上にコンボスピンでアキラ選手が派手にミス(何かにひっかかった?)。終了直後にエミリー選手から「まぁ気にすんなって!」みたいに慰められてたのは微笑ましかったです。
演技後のインタビューによるとこのプロ、オリンピック用に作ったらしく2年がかりで仕上げていくんですと。
Emily Chan / Spencer Akira Howe 🇺🇸 58.93
— Golden Skate (@goldenskate) November 15, 2024
Spencer: “That was a very unusual mistake at the combo spin. That is of course a bit unfortunate.”
Emily: “After Skate Canada we really focused a lot on practicing our big elements and we focused a lot on that. So we didn’t really have… pic.twitter.com/E7VNYpzCmu
今季はカム/オシェイ組が弱点だったスロージャンプを克服し始めていて、GPF出場を決めました。ふたりは一歩出遅れてしまった感がありますが、来季を見据えてぼちぼちとって感じのようですね。
ディアナ・ステラート=デュデク/マキシム・デシャン組
最後に登場したのは昨季王者となったディアナ・ステラート=デュデク/マキシム・デシャン組。
リンク脇で待機しているディアナさんの背筋が40代には見えず、じろじろと眺めてしまいました(苦笑)。もちろん演技にも見入りましたけど。
全ての要素レベルを4で仕留めていくあたり、「強いベテラン感」すごかったです。スケカナでは「大丈夫か?」って感じでしたが、さすがに仕上げてきてましたね。今季も強そうです。
この日全ての競技が終わったのは、現地時刻20:25。朝5時台にヘルシンキに到着してからまぁ長い一日!
でも刺激の連続だったせいか案外疲れずに過ごせました(サウナで長距離移動の疲れを癒やせたのが効いたかもw)
さすがにホテルチェックイン後は疲れてしまって、日本から持ち込んだ非常食を部屋で食べてすぐ寝ちゃいましたけどね。まぁ試合観戦のときは夕食はいい加減になりがちですよね(笑)。
これにて試合1日目の記録完了!GPF開始前にまとめ終えられるといいな