五輪代表は発表、ワールド代表は先送り|カナダ派遣選手まとめと女子シングル代表争い

青空にたなびくカナダ国旗

日本時間の1月12日、カナダのミラノ・コルティナ冬季オリンピック2026(以下ミラノ五輪)フィギュアスケート競技代表が発表されました。続く1月13日には、四大陸選手権と世界ジュニア選手権の派遣選手も公表されています。

五輪代表は、カナダフィギュアスケート選手権(カナダナショナル/全加)の結果通りのメンバーで意外性はありません。

しかし、現時点(1/13 21:00 JST)では私が最も気になる世界フィギュアスケート選手権2026(プラハワールド)の代表の発表はされないまま。どうやら、ワールド代表の選考は先送りにされたようです。

そこで今回は、前半ではカナダの代表派遣選手情報まとめと、カナダのワールド代表の行方を推察。後半では、熱い闘いとなった女子シングルの代表争いを振り返りました。

最後にカナダナショナルに初出場した柚木心結/トリスティン・テイラー組の情報もまとめています。

目次

カナダのワールド代表決定は先送りか

カナダのスケート連盟(Skate Canada)は、2022北京五輪シーズンにおいてはカナダナショナル終了直後に四大陸や世界ジュニアの代表発表時にワールド代表も決定していました。2018平昌五輪シーズンでも、同様に同時発表していた記録が残っています。

ところが今年は同時にワールド代表の発表がない。ということは、ワールド代表は四大陸、もしくは五輪終了後に決定すると推測されます。

ちなみに2026ワールド代表のエントリー締切は2/24、ミラノ五輪競技終了日は2/19です。

一番気になるワールド代表だけが未発表というのは、正直もどかしいところです。

カナダの派遣選手一覧と寸評

ここからは公式発表情報の整理をしていきます。

第25回オリンピック冬季競技⼤会(2026/ミラノ・コルティナ)

開催期間(開催地):2026/2/6 〜 2026/2/22 (イタリア ミラノ・コルティナダンペッツォ)

以下、スケートカナダ(カナダスケート連盟)発表に基づく、カナダのミラノ五輪派遣選手名一覧です。補欠の記載はありませんでした。

2026カナダナショナルリザルト

ナショナルの結果通りの選出となりました。アイスダンスの3位・マリー=ジャード・ローリオ&ロマン・ルギャック組と、4位のアリシア・ファブリ/ポールエイヤー組の差は4点台と僅差でしたが、シーズン前半の成績はマリー=ジャード・ローリオ&ロマン・ルギャック組の方が上回っていたので、順当な選出といえるかと思います。

※以下、各カテゴリと人名(敬称略)の並びは、連盟の発表資料に基づきます。アイスダンスが最初なのがカナダらしいです。名前の並び順は姓のアルファベット順かと思われます。

<アイスダンス>
パイパー・ギレス/ポール・ポワリエ組
マージョリー・ラジョイ/ザカリー・ラガ組
マリー=ジャード・ローリオ&ロマン・ルギャック組

<男子シングル>
スティーブン・ゴゴレフ

<ペア>
ディアナ・ステラート=デデュク/マキシム・デシャン組
リア・ペレイラ/トレント・ミショー組

<女子シングル>
マデリーン・スキーザス

元情報はこちら

ISU 四⼤陸フィギュアスケート選⼿権⼤会 2026

開催期間(開催地):2026/1/21 〜 2026/1/25 (中国 北京)

以下は、スケートカナダ(カナダスケート連盟)発表に基づく、選手名一覧です。こちらも補欠の記載はありませんでした。

アメリカの五輪代表からは、アイスダンスのエミリア・ジンガス/ヴァディム・コレスニク組のみ四大陸派遣が決まりましたが、カナダの五輪代表は四大陸への派遣なしです。

※各カテゴリと人名(敬称略)の並びは、連盟の発表資料に基づきます。こちらは女子シングルからの記載になっているのが不思議です。記載順は姓のアルファベット順と思われます

<女子シングル>
ガブリエル・デールマン
サラ=モード・デュプイ
フィー・アン・ランドリー

<男子シングル>
ウェスリー・チウ
アレクサ・ラキッチ
ロマン・サドフスキー

<ペア>
アヴァ・ケンプ/ヨナタン・エリザロフ組
ケリー・アン・ローリン/ルーカス・エティエ組

<アイスダンス>
アリシア・ファブリ/ポール・エアー組
ジェイミー・フルニエ/エベレスト・ジュー組
リリー・ヘンセン/ネイサン・リッカーズ組

元情報はこちら

ISU 世界ジュニアフィギュアスケート選⼿権⼤会 2026

開催期間(開催地):2026/3/3 〜 2026/3/8 (エストニア タリン)

男子のグレイソン・ロング選手はシニアカテゴリに出ていましたが、世界ジュニアへの派遣が決まりました。

ジュニア女子シングルの優勝者リア・チョウ選手は199.60というハイスコアでしたが、世界ジュニアのミニマムスコア(出場が認められるのに必要な最低限の技術点記録)を満たしておらず、171.93で2位のビクトリア・バラクティナ選手が派遣されます。

※以下は四大陸選手権と同じ公開情報からの引用です

<女子シングル>
ビクトリア・バラクティナ

<男子シングル>
グレイソン・ロング

<ペア>
ジャスミン・デスロシェス/キーラン・スラッシャー組
エヴァ・ケンプ/ヨナタン・エリザロフ組
ジュリア・クアトロッキ/エティエンヌ・ラカス組

<アイスダンス>
サマー・ホミック/ニコラス・ビューロー組
レイラ・ヴェイヨン/アレクサンダー・ブランディス組

ワールド発表の先延ばしに思うこと

先延ばしにした連盟の意図は?

カナダのワールド代表は、日本やアメリカのように五輪代表と全く同じにするのか、それとも一部入れ替えるのか?私はそこが気がかりだったので、発表のおあずけをくらったのには戸惑いました。

しかし考えようによっては、カナダの連盟は候補選手達に最後のチャンスを与えてくれたーとも言えます。

連盟がギリギリまで様子を見たくなるほど候補選手たちの実力が伯仲していたーと捉えることもできます。

ワールド出場は、四大陸と五輪の結果次第

ロマン・サドフスキー選手や、ガブリエル・デールマン選手、ケリー・アン・ローリン/ルーカス・エティエ組アリシア・ファブリ/ポール・エアー組など、あと一歩で五輪代表に手が届かなかった選手たちには、四大陸で良い演技をすればワールド派遣の夢が残りました。

逆をいうと、五輪代表選手たちはミラノで良い演技が出来なければワールドには出られないかもしれないーという危機感と隣り合わせになる、という状況です。

私が五輪代表選手だったら、「もうここで決めてくれたらいいのに!」とげんなりしそうです(苦笑)

熱かった女子シングルの五輪代表争い

カナダナショナルの男子シングルの代表争いが心に残ったことは、先日の記事にも書きました。

一方、女子シングルの代表争いも非常に見応えがあったため、ここで振り返っておきます。

五輪シーズンに戻ってきた女王と、守る者の覚悟

今季復帰してきたベテラン、ガブリエル・デールマン選手。2014ソチ五輪出場、2018年平昌オリンピック団体戦金メダル、2017年世界選手権3位、カナダ選手権優勝2回(2015年・2018年)という華麗な経歴を持つ28歳です。復帰を検討していたものの、怪我等があって五輪シーズンの復帰になりました。

しかし、この3年間カナダの女子シングル世界のトップに君臨してきたマデリーン・スキーザス選手からしてみたら、突如復帰してきた先輩に五輪代表の座をさらわれたくないと思うのは当然でしょう。

事前のインタビューでは「私以外の誰かがオリンピックに行くなんて絶対に考えられない!」と強い口調で闘志を表していました。興味のある方はこちらのCBCの記事を自動翻訳でご覧ください。彼女のフリー演技動画、女子シングルフリーフルアーカイブ動画も記事内に埋め込まれています。

マデリーン・スキーザス選手はSPでまさかの出遅れ

闘志に溢れていたマデリーン・スキーザス選手ですが、SP「ライオン・キング」の最後のジャンプのトリプルループがダブルに抜けてしまいました。

これは、名古屋GPFのSPでの坂本花織選手と同様のミス。単独3回転を跳ばなければいけない規定なのでダブルに抜けてしまうと、本来のダブルジャンプの基礎点すら入らずに0点になってしまう、痛恨のミスです。(カナダの暫定得点表示は規定違反に対応できていないのか点数がついていましたが、採点表では0になっています)

一方、ガブリエル・デールマン選手は相変わらず豪快なトリプルトゥループの連続ジャンプを決め、最後の単独ジャンプのトリプルルッツの着氷が乱れた程度で抑え、66.32。マデリーン・スキーザス選手の得点64.92を上回りました

※埋め込みが表示されない場合はリロードまたはこちら

マデリーン・スキーザス選手は最後のループを決めることができていれば70点を超えていただろうに、SP4位でのスタートとなりました。

SP1~3位の速報にマデリーン・スキーザス選手の名前なし

2026カナダナショナル女子SP動画

フリーで挽回、総合200点超えの逆転優勝

フリーの彼女は気合が入りまくっていました。
最後のダブルアクセルがシングルになってしまったのだけが惜しかったです。

今季前半調子が上がらない様子で、「この様子だとデールマン選手に代表をさらわれるのでは?」と一時は思っていましたが、終盤になって上げてきました。

ガブリエル・デールマン選手の演技も悪くはなかったのですが、細かいミスの積み重ねで点が伸びず。その結果、マデリーン・スキーザス選手の逆転優勝となりました。カナダナショナル4連覇です。

柚木心結/トリスティン・テイラー組はカナダナショナル初出場6位!

こちらはカナダの代表選手決定の話題からはそれるのですが、カナダナショナルのシニアペア部門に出ていた「みゆスティン」こと柚木心結/トリスティン・テイラー組のことを最後に書き残しておきます。

昨年は全日本選手権に出場していた組ですが、今季から所属をカナダに移し、カナダナショナルに初出場。層の厚いカナダペアで6位に入りました!

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笑顔にあふれたステキな演技でした。の公式無料アーカイブ動画で見られますので関心のある方はどうぞ。

2026カナダナショナルペアSP(21分40秒ごろ~)
2026カナダナショナルペアフリー(23分10秒ごろ~)

青空にたなびくカナダ国旗

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