全日本フィギュア2025 初日現地レポ|代々木で感じた寒さと、心が追いつかない男女SPの夜

日中の代々木第一体育館全景 大勢の観客が会場に向け歩いているのが見える

東京代々木第一体育館で開催の「全日本フィギュアスケート選手権2025(第94回全日本フィギュアスケート選手権大会/全日本)、競技初日が終了しました。

今年はミラノ五輪(ミラノ・コルティナダンペッツオオリンピック2026)代表の最終選考会でもあるとあって、メディアの注目度も例年より高いように思います。

本日・競技2日目は13時30分開始。今日はお昼に宇野昌磨さん出演の「王様のブランチ」の放送もあり、そちらもチェックしたい私。昨日の男子SPと女子SPをゆっくり振り返っている時間はないので、会場内の寒さなどの現地情報と、昨日1日私が過ごした流れ&感じたことを整理するにとどめます。(男女SPは波乱が結構あったため、昨夜は気持ちの整理をするのが大変でした…)

今夜以降はおそらく全日本選手権そのものの結果&代表選考の結果に対する気持ちの整理に追われ、滞在中に競技を振り返る元気が起きなさそう。全日本選手権の鑑賞記をまとめるのは自宅に帰ってからになりそうです。

第94回全日本フィギュアスケート選手権リザルト

目次

いざ、現地入り

このところ私が遠征に行くと連続で交通トラブル(事故による電車の遅延等)が起きていたので、今回も巻き込まれないか実はちょっと心配をしておりました。

幸い今回は大丈夫でした!空港バスの道が渋滞していて緊急車両が追い抜いて行ったので「事故渋滞?」と不安になりましたが、予定より5分遅れで到着しただけですみました(笑)。

代々木第一体育館は初体験

フィギュアスケート試合の会場としてよく使われている代々木第一体育館ですが、私は初めて。

勝手がわからず駅からの道のりを迷わず行けるか若干不安でしたが、駅の改札口を出たら建物がもう見えました(笑)。Googleマップだと遠そうに見えたのに。

競技初日の会場は思ったより寒かった

観戦経験者によると代々木第一体育館は比較的暖かい会場だとのことだったし、土日は暖かくなるとの情報だったので今回は最小限の防寒体制(ひざ掛け&カイロ)で行ったのですが…思ったより場内は寒かったです。

昨日はアリーナ席だったせいかもしれませんが、足元が結構冷えましたね。足裏カイロ持ってきていてよかった。レッグウォーマーを入れて来るべきだったと後悔しました。(重ね履き靴下は持っていたんですが、ショート丈なのでふくらはぎ防寒にはならず)

トイレの混雑は噂通り

代々木第一体育館はスタンド席のトイレが非常に混むとの噂を耳にしていた私。競技最終日はスタンド2階席なので、スタンド席側のトイレ行列も偵察に行きましたが、確かに凄い行列でしたね。うまく計画立てて行かないと6分間練習見られないかも。

ただトイレの個室数は多くて回転は早そうでしたので、出遅れなければ演技を見逃すようなことはなさそうかな?

「KAORI」バナータオルは購入をお早めに

現役生活最後の最後で作られた「KAORI」バナータオル。夕方の整氷休憩中に売店を見たら「本日分完売」でした。競技2日目以降から参戦される方でお買い求めご希望の方は購入をお早めに!

その他、全日本フィギュアスケート選手権の観戦情報はこちら。
(タイムスケジュールPDF、ひと世代古いバージョンを貼っていたのに気づいたので、修正しています)

競技の感想メモ

最小限の感想メモを走り書きします。印象が強かったけれど触れきれていない選手も多々いますし、登場順も思い出した順のままですが、競技全体の振り返りについてはまた改めます。

男子SP編

★前半グループ勢、思いのほかトリプルアクセル決まるしいいスピンの選手が多いぞ?どうしたんだ、嬉しい!

大島光翔選手の上下赤衣装のキラキラは現地だととても映える。いい演技でスタオベできて嬉しい 目指せ強化選手!

★今季の怪我から復活した朝賀俊太郎選手はコンビ冒頭がダブルになってビビったけどちゃんとトリプルトゥループをつけてきて失点最小限。ほんの一瞬SP落ち心配したけどよかった~!

木科雄斗選手のトリプルフリップがダブルに抜けてしまって頭真っ白。引退シーズンなのにフリー見られないなんてないよね!?と、フリー進出を示す「Q」マークがリザルトにつくまでビビり倒しました。進めてよかった。

★一方、私の好きな2選手フリー進めず。まぁ50点台だから覚悟はしていたけど悲しい。

★今回の会場モニターには暫定得点表示が出ないこともあり、中田璃士(りお)選手が4回転2本決めたのに80点台だった時点で「今回スピンやステップのレベル認定がかなり厳しいのでは?」とようやく思い当たりました。

女子では同様の印象を受けなかったのは、女子選手のほうが全体的にステップをきっちり踏めていた、ということなのでしょうか。

★私が見た限り、山本草太選手は6分間練習で見せたジャンプは全て文句のつけようのないジャンプだったのに、なぜ本番であのようなことに。あまりに好調過ぎて逆に心配していたのですが、その悪い予感が当たってしまいました。でもスピンオールレベル4で最終グループに踏みとどまれてよかったです。

佐藤駿選手の最初のジャンプは私も含め私の周囲は4回転ルッツだと思った人が多数。以前国別対抗戦で彼が後半に急遽4回転入れてきたときも「どっち?」と判別つかなかったことがありますし、彼だけは本当3回転と4回転の区別がつけづらい選手です。自力で見分けられた人はスケオタ眼力を誇っていいかと(笑)

友野一希選手の思わぬ転倒にはビックリ。4回転サルコウの着氷がオーバーターン気味になったけれどそこそこまとめて転倒減点1で済んだと思ったら点数が出ず。これは中田璃士選手と同じパターンでスピン取りこぼしたのかな?と思ったらまさかのステップレベル2でビックリ。演技自体の印象はよかったのに、もったいないお化けがでそう。

三浦佳生選手は6分間練習は固い表情で周回している時間がほとんどで、たまにしかジャンプを跳ばず、綺麗に下りたかと思えば抜けることもありで調子が読めず。そこからのクリーンな演技で一安心。4回転トゥループ不安だったけど、何とか降りれてよかった。

表彰台&代表争いをするにあたってSPでそこそこ点差はついてしまいましたが、男子はフリーで10点前後は僅差の範疇です。五輪代表候補筆頭の三浦佳生選手と友野一希選手は今季はどちらもフリー乱調気味ですし、何が起こるかわかりません。最終グループ6人全員に表彰台のチャンスがあると思います。全員近い点数になったら、といってもこの差が後で地味に効いてくることも多いですが。

とにかく心臓に悪すぎますね。早く終わってほしいような永遠に結果が出ないでいてほしいような変な気持ちです。安心して見られるのは鍵山優真選手の演技くらいでしょう。次点で佐藤駿選手。(この二人は万一表彰台から外れても五輪代表選出は確実かと思われるので…まぁ気持ちよく全日本を終えてほしいですけどね)

女子SP編

女子は素晴らしい演技も多かった一方で、有力選手の「まさか」の演技が複数あり昨夜は結構滅入りました。

まずは感想メモ。最後の項目2つはメモの域を超えたので、メモとは分けました。

★滑走順抽選の時から思っていたけど、第1グループの山下真瑚選手⇒大場雅選手⇒三原舞依選手のベテラン選手3人連続の浄化感はすごかった。大庭雅選手フリー行けなかったけど今年も全日本ナマで演技を観られてよかった

★ジュニア勢がシニア用の構成要素で挑める全日本、トリプルアクセル持ちのジュニア勢が何人SPにトリプルアクセルを入れて来るかに注目していましたが、島田麻央選手以外にも岡万由子選手が入れてきました。もともとジュニアとは思えない独創的なプログラムで気に入っていたのでシニア構成完全クリーン版を現地で見られて満足!

しかしテレビ地上波では放送されてないらしいですね?一般視聴者は「ランキング表に出ている73点の岡って誰?」という印象だったのでは…

★アイスダンスと2カテゴリに出場している櫛田育良選手、ジャンプミスが一つ出てしまいましたが無事フリー進出。最終日はアイスダンスFD⇒女子フリーのダブルヘッダーです。女子フリー滑走順結構前の方だから準備大変そうだけどがんばってほしいです。

★滑走順抽選の妙とはいえ、第4グループ渡辺倫果選手⇒島田麻央選手⇒中井亜美選手のトリプルアクセル持ち選手が3連続する流れは本当に熱かった!みんなこの場でしっかり降りて来るのが見事です。しびれました。

最終2グループで起きた波乱

第4グループでは吉田陽菜選手が、第5グループでは住吉りをん選手が大崩れしてしまいました。

吉田陽菜選手は6分間練習の時点で調子が明らかに良くなさそうだったので心の準備ができましたが、さすがにフリーに進めない程の状態になるとは思いもしませんでした。

住吉りをん選手はトリプルルッツコンビネーションのミスはともかく、次のフリップでリカバリーして来るだろうと思ったので、セカンドを付けられなかったことに本当に驚きました。

(私の見ていた席からは壁にさえぎられて足元が見えなかったので、何故セカンドジャンプをつけなかったのか理解できなかったのです。リプレイを見て初めて、回転が足りず両足着氷になっていたことがわかりました)

彼女には「全日本が苦手」なイメージがありつつも年々少しずつ克服してきていたのに。世界トップレベルの実力の持ち主でありながら、いまだチャンピオンシップ大会への派遣歴がないのは、あまりにももったいない。「今年こそ!」と思っていたのですが…フリーで挽回して少なくとも強化選手入りは果たしてほしいです。

樋口新葉選手&坂本花織選手の「全日本でまとめてくる力」に敬服

一方、樋口新葉選手&坂本花織選手の演技には心奮わされました。これまでに色々経験してきたベテランだからこそたどり着いた「全日本でまとめてくる力」なのかもしれません。

特に樋口新葉選手は今季怪我などの体調不良もあって不調が続いていただけに、私は内心SP落ちすら心配していました。それが嘘のような生気に満ちた演技でした。

私この日は東側ショートサイドのアリーナ席だったんですが、最後のトリプルルッツ降りた時の樋口新葉選手の表情は生命感に満ち溢れた笑顔で素晴らしかったです。

あれを目の前で目撃できただけで現地に行った甲斐があると思いました

最終グループの坂本花織選手。これだけ多数のトリプルアクセルジャンパーが登場する試合だと確かに構成要素では見劣りします。でも、やはり現地で見ると滑りの質が違うなと思わされました。

実は名古屋GPFでの滑りは、他選手との違いが思ったほど感じられなかったので、全日本に向けて仕上げてきたのかもしれません。2位につけた島田麻央選手とは0.10点差の僅差。最終グループにはトリプルアクセルジャンパーが複数いますので、優勝争いも面白いことになりそうです。

試合後の心境

気持ちをリセットするため「全日本」と関係のない情報にすがる

試合後は、なんだか滅入ってしまいました。素晴らしい演技を観て高揚感も多々感じられたのですが、女子の最後の2グループで実力ある選手たちが崩れていくのを連続で見てしまったのが大きいかなと思います。

フィギュアスケート競技がスポーツである以上、実力ある選手が実力を出し切れないということはよくあることではありますが、あれはかなり辛かったです。

なのでホテルに着いた後はとにかく沈んだ気持ちをリセットしたくて、全然全日本に関係のない「Ice Brave(アイスブレイブ)2」関連の動画を見ることにしました。

トヨタイムズスポーツさんが昨日これを公開したと知った時は「現地移動中に公開されても…!今は全日本モードに完全にシフトしてるから、見るのは全日本が終わってからかな?」と思っていたのですが。

まさかホテル到着後に真っ先にすがるように見ることになるとは思いもしませんでしたよ。

その他、YSブレードの開発史に関する松原孝臣さんのリポート記事を読みふけったり。(良記事です)

いつもなら試合の後は、採点表チェック⇒SNSや関係サイトの情報チェックなどに励むことになるのですが、今回みたいに「全日本と関係のないフィギュアスケート情報」を欲したのは初めてかもしれません。

宇野昌磨さんの「大カプコン展」の新たな報道情報や今日もう始まっているはずのゲームイベント「トパチャリ」に関してはさすが全日本と路線が違いすぎて追いませんでしたが。(こちらは全日本終了後キャッチアップするつもりです)

こちらには「王様のブランチ」の予告情報を昨夜しれっと追記しています。

いよいよ男子は今夜が決戦

今夜にはもう男子フリーの結果が出ているのですね…

結果を知るのが怖いのでもう結果が出た時点にタイムワープしたい心境です。そんなことしたら、私は何をしに現地観戦に来てるんだってことになりますが(苦笑)。

でも、結果を知ってから安心した状態で巻き戻して見たいってなることないですか?私はよくこういう心境になります。

心を落ち着けるため、これから「王様のブランチ」を見て宇野昌磨さんの明るいバラエティ企画で高まる緊張感を粉砕してもらうことにいたします。出発前に放送されればいいなぁ。

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