ミラノ五輪最終予選2日目【男子SP編】ドノヴァン・カリーヨ選手の五輪再挑戦とロシア男子の国際試合登場

ミラノ五輪代表最終予選会の大会ロゴ

ミラノ五輪代表の枠を最終確定させる、ミラノ五輪最終予選会の競技2日目、男子SPの振り返りです。

ちなみに昨日9/20(土)の競技2日目の私の観戦スケジュールは

  • ミラノ五輪最終予選 男子SP&ペアフリー
  • 中部選手権配信視聴
  • 世界陸上の録画つまみ食い視聴しつつ、東京選手権の情報チェック
  • ミラノ五輪最終予選 女子フリー後半
  • 女子&ペア表彰式

という流れでした。

私が一番好きなカテゴリは男子シングルなので、この後9/21(日)14:45~19:20の男子フリー決戦にはドキドキしています。

高難度ジャンプの成否で点数が大きく上下する男子シングルでは、後半グループの誰が代表枠を掴んでもおかしくありません。

ミラノ五輪最終予選会リザルト

目次

前半グループ

男子シングルには第1グループから私が気になる選手が複数出場していました。

CS放送での男子SPは本田武史さんでした。

(3日目アイスダンスはフジテレビにいらした西岡アナウンサーが実況を担当していました。おそらく西岡さんがそ男子フリーも担当されると思います。解説は再び本田武史さんかな?⇒佐野稔さんでした)

ピョートル・グメンニク選手(中立アスリート ※ロシア)

今回「中立アスリート」として出場するピョートル・グメンニク選手の演技、私は全くの初見でした。

北京五輪前はジュニアの試合は世界ジュニアの演技のごく一部しかチェックしていなかったし、北京五輪以降ロシアの国内大会は一切チェックせずに過ごしてきたもので。

ロシアの国内大会を観てこなかったのには複数の理由がありますが、「好きな選手を見つけてしまったらストレスがたまりそうだから」という身勝手な理由が大きいです。

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6分間練習時に遠目に見たら昨シーズンのイリヤ・マリニン選手の初期フリー衣装?と見まがうような衣装でしたが、近くで見たら血のように見えたのは花びら。差別化はしてありました。

「演技中に血まみれティッシュだかハンカチだかを出してくる」という噂は聴いたことがあったので演技終盤で「あぁこれか」と納得w 

4回転フリップー3回転トゥループ、4回転サルコウ、トリプルアクセルのジャンプ構成を難なく仕留めました。

所作は美しくて表現力も感じられ、魅力的な選手だとは思ったけれど、スピンとスケーティングが私の好み路線ではなかったのがちょっと残念。緊張があっていつもの滑りじゃなかったかもしれませんが。

得点は93.80、余裕のSP1位スタートとなりましたが、PCSがあまり出なかったのには納得。ミハイル・シャイドロフ選手やダニエル・グラッスル選手のような高難度ジャンプ&個性で攻めるタイプのようですね。

ヴィルタネン選手(フィンランド)とブラセンコ選手(ハンガリー)の謎の和プロ

私が大好きな「ヴィルタネン先生」(小児科医兼務のため)ことヴァルター・ヴィルタネン選手。構成からいって枠争いにからめるとは思えなかったのでこの大会では言及していなかったのですが、このSPは取り上げたくなりました!

まず衣装を見た段階で「?」ってなりました。その衣装はどう見ても和プロ。
下記に埋め込んだ投稿内の写真4枚目です)

昨季再挑戦し続けていた4回転トゥループはさすがに抜いて、堅実に攻めました。

そしてスピンでは女子のソニア・ヒルマー選手(米国)みたくシット姿勢のつま先スピンを入れてきまして、「おおお」ってなりましたよ。解説によると残念ながらその要素でレベルは取り切れなかったようでしたが、38歳にして新しい技を入れてこようとするところが好きです。

使用曲は「Black Belt(黒帯)」という曲名ではありましたが、結局何の曲かよくわからず。ゲーム音楽か何かですかね?背中に派手に入ってた絵柄も良く見えずでしたので、今後の試合で注目したいと思います。

そしてもう一人、謎の和プロ選手がいました。アレクサンドル・ブラシェンコ選手(ハンガリー)です。

最初が「荒城の月」のアレンジバージョンで、「魅力的なメロディーの名曲だし、こういうのもアリ?」と思っていたら、後半が…

ユーロの選手にありがちな「チャカポコ」系の曲に切り替わったのはいいものの、ところどころに「あ~りゃこらさ!」「は~ソレソレ!」「ホイサッサ!」ってな日本語のお祭りっぽい掛け声が入ってくるじゃないですか!

これで観客煽りまで入れて来るもんだから、もうダメ…さすがに笑ってしまうじゃないですか?斬新すぎる(笑)

二人とも、何故このシーズンにこの和プロを持ってきたのでしょう?謎です

このプログラムで五輪で演技したら日本国内で物凄く話題になることでしょう。でも、68.30でSP11位だと、さすがにその夢はちょっと厳しいかな?彼の今後の試合に注目です。

後半グループ

今大会の男子シングル出場選手は、「4回転1~2種を跳べるが、プログラム全体をまとめられない」か、「所作やスケーティングは良いが4回転ジャンプやトリプルアクセルがない」かに大別されます。なので、中盤に入ってきても60~70点台が延々続きます。

ゲンリッヒ・ガルトゥング選手(ドイツ)は4回転ルッツー3回転トゥループを決めたのにスピンがノーカウントになったり、タミール・クーパーマン選手(イスラエル)は、冒頭にすごく綺麗な4回転サルコウー3回転トゥループを決めたのに、その後の4回転トゥループとトリプルアクセルが続けてすっぽ抜けてしまったり。

キス&クライの映像を彼の悲しい目のアップからズームバックして来るカメラワークには「それはやめてあげて」と思いました…

その結果、2024世界ジュニア選手権の頃から応援しているユーシャン・リー選手(台湾)がなんとSP10位発進!上位勢にはまだ歯が立たないだろうと思ってたのにびっくりです。

彼はSPは4回転トゥループを抜いてGOEを稼ぐ方向でまとめてきました。構成的には五輪出場枠獲得は難しいと思っていますが、上位勢が空回りしまくるようなことがあったら(あってほしくないけど)、彼にもひょっとしてチャンスがあるかもしれません。

SP5位につけたダヴィデ・リュートン・ブレイン選手(モナコ)も同じくですね。トリプルルッツやダブルアクセルのみとジャンプ構成は弱いのですが他の部分でしっかり稼いできました。個人的には彼の演技も好きなので頑張ってほしいです。

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最終グループ

最終グループに入り、ようやくフランソワ・ピトー選手(フランス)が81.24と80点を超えました!SP3位。フランス代表3名に彼が入れるかどうかはまだわからないけれど、個性あふれる選手が多いフランスには是非とも3枠を持ち帰ってほしいです。

そして、私が演技前に最も緊張したのはドノヴァン・カリーヨ選手(メキシコ)。

私は2024モントリオールワールドでも2025ボストンワールドでも彼をすごく応援していましたから、前回のSP落ちはとても悲しかったです。彼の実力なら五輪枠は手の届く範囲だけど、ボストンワールドの時のように4回転サルコウで転倒してしまうとさすがにまずい。

ボストンでは期待していた演技ができなかったにもかかわらず、演技直後の場内インタビューに笑顔で対応し、キス&クライでコーチ陣と肩を組み得点表示をまっすぐ見つめていた彼。その姿は今も強く心に残っています。

2025ボストンワールドSP演技後のカリーヨ選手 頑張って口角をあげ、胸を張ってコーチ陣と肩を組む

彼には是非五輪出場のチャンスをもう一度掴んでほしい。

今季SPは昨季の継続ですが、衣装を黒×ゴールド系から黒×ブルー系にチェンジしてきました。でも相変わらずキラッキラ!彼の笑顔もキラッキラ!

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全ジャンプ要素がキレイに入り、本当にホッとしました。何より、心からの笑顔でコーチ陣と肩を組む彼の姿をキス&クライで見られたことは嬉しかったです。ボストンワールドでのあのほろ苦い記憶が上書きされました!

観客にも大人気の彼は、会場の声援に応えます。
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SPを終わっての順位はこの通り。

この中で大きく入れ替わりは十分ありえそうですが、1~3位はかなり有利になった?と思いたいです

さぁ、そろそろ男子フリーが始まります。選手たちが持てる力を出せることを祈ります。

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