日本時間の6月6日深夜に、ISU(国際スケート連盟)が2025年のISUグランプリシリーズ(GPS)のアサイン(選手割り当て)を発表しました。
今年は関係各所から「アサイン発表はこの日ですよ~」という周知が丁寧に行われ、その予定通りのリリースでした。
昨夜は寝つきが悪くて、気晴らしにと寝床でちょっとスマホを見たらちょうどアサインが発表されたばかり。アサイン一覧に見入ってしまい、さらに寝つきが悪くなりました(苦笑)。

おかげで今日はちょっと眠いです(笑)
The 2025 Grand Prix assignments have just been announced:#GPFigure #FigureSkating pic.twitter.com/O98S0PHDDM
— Golden Skate (@goldenskate) June 6, 2025
以下、NHK杯のアサイン&男子シングル、女子シングルのアサインについて中心に情報を整理していきます。
なおアサインは今後ちょこちょこと変わっていきます。最新のアサインは下記のリンクから確認できます(ISU公式サイト掲載のアサイン表PDFへのリンクです)
2025‐26シーズンGPSアサイン
ペア
女子シングル
アイスダンス
男子シングル
アサイン発表を見ての第一印象
スイハンがNHK杯にやって来る!
一番の驚きは「スイハン」ことスイ・ウェンジン/ハン・ツォン組がNHK杯に来ることです。
「スイハン復帰」の噂は聞いていました。昨年末、スイ選手が中堅男子と組んで選手登録されたのですが、その登録が最近抹消され。ハン選手と再度組むことになったらしいーと。
なのでアサインに名前があることへの驚きは全く無し。でも2戦出場で、うち一つがNHK杯であることは驚きでした。
私はてっきり9月の五輪最終予選に出場して枠を確保したら、GPSは中国大会に出るくらいかな?と思ってました。今季だけGPSや四大陸に出たところでワールドランキング上げるのには限界あるから練習を優先するかなと。

コロナで直前中止にされた幻の2021大阪グランプリファイナル(GPF)での心残りの一つが、引退が予測されていたスイハンの北京五輪シーズン演技を見られなかったこと。2017名古屋GPFでナマで観ることはできていましたが、円熟の境地にあった彼らの演技をナマで見たかった。

その二人が大阪に来るなんて!!!
ただあれから3年以上経っています。イベント等で滑る機会があったスイ選手と比べ、手術後のハン選手は連盟の役員仕事をしていたようで復帰を考えているようには見えませんでした。
なので、「これはハン選手が望んだ復帰なのか?」というのが少々心配で、100%喜べているわけではありません。望んでたら最初からこの二人で組んで練習再開してただろうし。
伊藤みどりさんが引退後に現役復帰した時を思い出します。あの時私は「本人が望んだ復帰」のようには思えなくて私は応援する気持ちが盛り上がらないままシーズンが終わりました。
スイハンについては中国杯の演技でそのようなわだかまりが払拭されて、NHK杯を楽しめたらいいなーと願っています。
りくりゅうがNHK杯に来ない!
スイハンと引き換えになるかのように、りくりゅうがNHK杯に来ません。NHK杯に来るものだとばかり思い込んでいたので、ちょっと驚きました。
でも、今年はGPFが名古屋なので、カナダ拠点のりくりゅうにとってはNHK杯に出場すると、年末の全日本も考えると短期間に日本とカナダを3往復しないといけない。
短期間に3回も時差調整するのは大変だろうし、日本でずっと練習するのも色々大変そう。
10月初旬開催のフランス(日本よりは時差調整楽)、彼らの拠点から近いスケアメ(レークプラシッド)を選択したのは納得です。
今年の杯はどうなる?
NHK杯の全カテゴリのアサインは、NHK杯フィギュアの公式Xアカウントが発信しています。
グランプリシリーズ2025
— NHK Trophy / NHK杯フィギュア (@NHKTrophyFigure) June 6, 2025
NHK杯国際フィギュアスケート競技大会の出場選手アサインが発表されました
NHK杯フィギュア(11月7日(金)~9日(日)大阪府・門真市:東和薬品RACTABドーム)のチケット情報は、6/9に発表予定です#NHK杯フィギュア #フィギュアスケート #FigureSkating #アサイン pic.twitter.com/HDhy8dkm4a
今年のNHK杯は地元大阪開催なので行く予定ですが、このアサインはなかなか良いですね!

- ベテランのボーヤン・ジン選手&チャ・ジュンファン選手&マッテオ・リッツオ選手がいる
- おっと、大ベテランのジミー・マー選手もいるぞ(今年は2枠!)
- 男女シングル&アイスダンスの日本人出場者はほぼ予想通り
- ルナヘンVSピンザローネのベルギー女子揃い踏み!
- 一度ナマでコンビネーションジャンプを見たかったアンナ・ペゼッタ選手がいる!
- スイハン以外にもペアにはコンマチ、チャンハウ、エフィミト、コバレフ夫妻がいる!
- アイスダンスにシブタニ兄妹がいる!
- そして去年に引き続きフィアギブVSギニャファブの対決が見られる!
- 折原ピルネン組とタシュラーズ兄妹もいて結構私的には嬉しい
2017名古屋GPFで初めてナマで滑りを見たシブタニ兄妹とスイハンの演技を再び日本で見ることになるなんてね~。NHK杯お馴染みだったチョックベイツ組やりくりゅうが見られないのは残念ですが、どちらもおそらく12月の名古屋GPFで見られるでしょう。
…って今書いてて気づいたけどスイハン2戦出場するなら、名古屋に来るかもしれないということか。りくりゅうVSスイハンの前哨戦が日本国内で見られたら熱いですね!
でも、ハン選手の怪我のことなどを考えるとそんな呑気な期待はしない方がいいのかな…筋力が必須なペアで3年のブランクはどれ程影響するのでしょうか。
そしてベルギー女子揃い踏みも楽しみ。ルナ・ヘンドリクス選手が万一五輪代表枠を取り損ねたらNHK杯が五輪代表争い前哨戦になってしまうので、何としてでも9月の五輪最終予選でベルギー出場枠確保してほしいです…
NHK杯以外のアサインで思うこと
これまではスケアメ・スケカナがGPS初戦を飾るのが恒例のようになっていました。どういう事情かはわかりませんが、2025年はその恒例の順番が大きく変わることが事前に発表されていました。
NHK杯の時期はそんな変わってないんですけどね。(主催するNHKが大相撲場所を避ける必要があるので、どうしてもこのあたりに)
そのせいもあって、例年とはちょっと違う感じのアサインになっているのが興味深いです。
男子シングル編
例年序盤に開催されていたスケートアメリカ(スケアメ)は今年は第5戦目。イリヤ・マリニン選手はシーズン序盤でさっさとGPS試合は終えたそうに思えるから、スケアメ出たがらないかもな?いやそれはさすがにアメリカのスケート連盟が許さないかな?ーなどと考えていました。
でも、結局序盤でGPSを終えるのが優先されたようで、マリニン選手のエントリーは1試合目のフランス大会&3試合目のスケートカナダ(スケカナ)になりました。

マリニン選手の陣営としては、
シーズン序盤の緩めの構成のうちにGPF進出確定
⇒ミラノ五輪用のハードな構成を練習
⇒GPF または 全米選手権で試験実施?
⇒ミラノ五輪での最適構成を実施
と言う流れで行きたいのではないかと思われます。
ミラノ五輪まではこれまでやったことのある構成で手堅くやるかもしれませんけどね。(といっても4回転アクセル入りというだけで五輪前人未踏の構成ですが)
5回転サルコウ挑戦するとしたら五輪後の2026プラハワールド以降でしょうか??そのへんの戦略を連盟が尊重してくれたのかもしれません。
その他気になったポイントはこんな感じ。
- 大丈夫だとは思ってたけど友野一希選手2枠もらえてよかった
⇒でもスケアメとスケカナだからどっちも今年のエキシビションないよー! - ダイウェイ・ダイ選手が2枠ある!ボーヤン・ジン選手も2枠エントリー!
- 代表争い過酷なイタリアはあまり選手をGPSで比較しない方針?
トップ3対決があるのスケアメだけ - ジェイソン・ブラウン選手最後2試合連戦ってきつくない?
アメリカ⇒フィンランドならマシ? - シニア移行後怪我で苦しんでたルーカス・ブルサード選手にGPS2枠あってビックリ!
- アダム・シャオ・イム・ファ選手は第1戦目と第6戦目ってえらい間あけたな
- 三浦佳生選手は2回ともマリニン選手とかぶってるけど、これは本人嬉しいのだろうかw
- フランス大会にマキシム・ナウモフ選手が!航空機事故後コーチ業をしてたようだけど現役続行なのね!
「このアサインなら日本人選手の誰がGPFに進む確率が高そうか」も気になりました。けれども五輪シーズンにGPFに進むことが本当にいいのか悪いのかは何とも言い難いので難しいですね。
でも、「いくらなんでもこれは気の毒」と思うようなアサインは無い印象です。
女子シングル
悲しかったのは、三原舞依選手の名前がないこと。
今の日本女子現役選手の今季成績を考えるとGPS枠がもらえないだろうことはわかっていましたが、実際に名前が無いのを見るのはまた違うというか。9月の木下グループカップとかには出るかな?

- アリサ・リウ選手中国大会エントリーさせて大丈夫なの?(北京五輪の時に色々あったので)
- スケアメにワールドトップ6のアメリカ女子がアリサ一人しかいないのが意外
開催国枠(TBD)で優秀なアメリカ女子を多く出したいという想いですかね - 青木祐奈選手1枠あった!(スケカナ)
- ジア・シン選手は1枠なのに中井亜美選手は2枠とれたのね
- フランス大会2連覇の住吉りをん選手VSスロースタート気味の坂本花織選手の対決意外と面白いかも?
- 住吉りをん選手はアダム・シャオ・イム・ファ選手と同様第1戦と6戦なのか~
- 渡辺倫果選手の中国杯率はすごくない?(3年連続)本人の希望なのか偶然なのか
ペア&アイスダンス
ペア・アイスダンスは、それぞれにベテラン復帰組が入ったことによって一味変わったアサインになっています。
若手がそのぶん少なくなった印象。

- エリー・カム/ダニエル・オシェイ組3戦目で大丈夫?
ダニエル・オシェイ選手の骨折があったからもっと後半エントリーかと思ってました - NHK杯のTBD(開催国の未定枠)はゆなすみこと長岡柚奈/森口澄士組でほぼ当確ですよね?
- コンマチことサラ・コンティ/ニッコロ・マチー組は中国⇒日本って、アジア好きなんでしょうか

- 一戦目から「フルシゼ」こと、ロランス・フルニエ・ボードリー/ギヨーム・シゼロン組が登場!
- フィアギブ(ライラルイス)とギニャファブ(シャルマル)はフランス&日本で2連続直接対決…
- シブタニ兄妹2戦目は第6戦フィンランドでフルシゼと対決!
日本選手のエントリー情報など
日本選手のエントリー一覧は、日本スケート連盟が整理したものをX公式アカウントで発表していたので埋めておきます。

ISUグランプリシリーズ2025/26のアサインが発表されました
— 公益財団法人日本スケート連盟 Japan Skating Federation (@skatingjapan) June 6, 2025
日本代表選手の出場予定大会一覧です⛸
第4戦NHK杯は東和薬品RACTABドーム(大阪・門真市)
ファイナルはIGアリーナ(愛知・名古屋)で開催します#GPFigure #フィギュアスケート #FigureSkating #アサイン pic.twitter.com/tzhXkBHdtW
今季の観戦予定計画はどうなる?
去年はアサインを見た瞬間に、「これは私に行けということ?」と思えるような「私にとって超都合のいいアサインの試合」がありました。

しかし今年は幸か不幸か「私の好きなスケーター集まり過ぎ!」と思うほどの試合はないですね。そして、宇野昌磨さんの名前が無いことへのショックも昨年よりはうすらいでいます。
NHK杯は大阪が会場の時点で行くと決めていましたので、アサインが及ぼす影響はなし。
今年はCS大会として初めて開催される木下グループカップ⇒NHK杯⇒GPF⇒全日本と、国内試合観戦が充実しているので、年明けの海外遠征は今のところ予定なしです。北京の四大陸選手権に行きたくなる可能性はゼロではないですが。

ミラノ五輪は他の競技も追いかけたいのでお茶の間観戦予定!
プラハワールドは惹かれるけど、今年は「Ice Brave」と国内試合三昧で散財する予定なのでもうこれ以上の散財は自粛(苦笑)
早くCS木下グループカップのアサインを知りたいですね。ちなみに、場所は関空アイスアリーナだとの情報が関係者の間には流れているようです。
※ジャーナリストのタチアナ・ブレイドさんの発言より