宇野昌磨さん引退おめでとうございます　これからも応援し続けます

ついにこの日が来てしまいました。

「綺麗な４分間」を愛する私としては、「まだ来ないでほしい」と願っていたけれど、覚悟はできていました。

覚悟を固めるまでの過程＆残念な気持ちと祝福の気持ちが入り混じった今の心境を以下に綴ります。

今日発表を済ませて心の整理をさせて、週末のファン向けのイベントでコアなファン向けに心境を先に伝えたうえで週明けに正式な記者会見をしようーという計画だったのであれば、今日を選んだのはさもありなん。それに大安吉日だったらしいですね今日は。

心の準備ができていたので思ったよりは平静にこの日を迎えられていますが、引退を報じるテレビニュース映像はまだ見られずにいます。まだそこまでリアルには実感したくないというか。SNSでの文字情報を受け取るのが今は精いっぱいな感じです。

ここに来るまでの「ファンとしての覚悟」

覚悟のファーストステップ

一般の方は「突然の引退宣言」かのように受け取っている人も多いようですが、ファンの多くは「その日」が近づいてきていることを察知していたと思います。

ワールド初優勝後、「（同年代の人が）まだスケートしてるのかよ！って思うぐらい（スケートを）続けたい」と言ってくれた時はそれはそれは嬉しかった。でも私は2023さいたまワールドで連覇を決めた直後の会場インタビューで「アレ、ひょっとして…」と思い始めました。このシーズンのインタビューでも微妙なニュアンスの発言いくつかありましたしね。

そして今季は引退を考えていると思わせる発言が増えていきました。といっても「まだまだ続けてくれるんじゃないか」という期待を抱いてしまう発言や行動もあったので、現役続行を強く願う私は引退の可能性は極力考えないようにしていました。

とはいえ、モントリオールワールドに観戦に行こうと決めた最大の理由は、「ひょっとしてこれが現役最後の試合になるかも」と思ったからでした。

“「引退試合になる可能性があるワールドは必須」”
“「あれが最後の試合になるんだったらナマで見ておきたかったな、あの時は行ける状況にあったのに」という後悔は避けたいと思いました。”
ーと渡航前の下記の投稿でも書いています。

覚悟のセカンドステップ

とはいえこの頃の私はまだ、ステファンコーチや彼を支える周囲の人たちが「彼にミラノ五輪まで続けてほしい」と内心で願っていれば、彼は現役を続けようとするんじゃないか？と考えていました。モントリオールワールドフリー演技の最後の笑顔を見てもなお、私は現役続行の可能性は結構あるんじゃないか？と考えていたぐらいです。

しかしワールド後の昌磨さん＆ステファンコーチのインタビューを見ると不安が募ってきました。

「どんな出来事も自分のためにある」など、ひょっとして現役続行？との期待を抱いてしまうような言葉もあったけど、引退を決意しているととれる言葉の方が多い気がする。ステファンコーチの発言も同様。

昨シーズンあたりから徐々に変化があったのか、それとも今季NHK杯のあの採点がダメ押しになったのか。タイミングはわからないけど、今季の昌磨さん＆Team UNOの気持ちが変化しているのが如実に感じられて、「これはもう本気で覚悟を決めないといけないかも…」と思い始めました。

覚悟のサードステップ

ダメ押しは先月。トヨタイムズスポーツのトップビジュアルの昌磨さんが紀平さんに変更されたことですね。１日だけだったけど選手一覧から消えてたし。公式発表前に一覧から除いちゃうのって結構なミスだと思うんですが、この件のおかげで「そういうことか…」と覚悟は決まりました。

その後来季の特別強化選手に指定されたとの発表があって首の皮一枚で繋がった感じでしたが、「強化選手指定されている＝まだ引退報告してない」というだけで、現役続行確定ではない。

「ひょっとして一度引退を決意していたのを翻して…ってことはありうるのでは？」「引退じゃなくていったん休養宣言にしないかな？」なんて望みは持っていたけれど、GWが明けてからは毎日客室乗務員から「Brace for impact！（頭を伏せて！）」とジェット機機不時着に備えての衝撃防御態勢をずっと取り続けている感じでした。

しかしGW明けの２日間は動きがなく。

でも、それぐらいリラックスした心境で第一報を知ったのは良かったかもしれません。ありがたいことに、昨日の動画の楽しさ＆今後の展開への期待で、ショックは少しはまぎれた気がします。

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残念な気持ちと祝福の気持ちが混在する中で

嬉しいことに宇野昌磨選手はまだスケートを続けてくれます。夏はアイスショーが一杯だし、アップロードチャンネルはこれから動画出してくれるだろうし、なんならゲーム動画出演も増えるかもしれない（苦笑）。

ただ、どうしても残念に感じてしまうことが二つあります。

昌磨さんの「凝縮された綺麗な４分間」はもう見られない

一つは、彼の「凝縮された綺麗な４分間」がもう見られないんだっていうこと。

モントリオールワールド後、彼の演技について感じたことをクソ長い長文でまとめた記事の後半で紹介している彼の言葉。

「練習を何十時間何百時間とやってきた中で、たった４分に凝縮される。それが僕は綺麗だと思うんです」

彼のこの言葉に本当に私は共感していて。

「凝縮された美しい２分５０秒＆４分間」を彼は幾度も見せてくれたけど、私はまだまだ見たかった。
それぐらい強欲になってしまうほど彼の演技は魅力的だから。

明るく盛り上がる系のプロを演じる彼も見たかったし、今の昌磨さんでラテン系のプロも見たかった。彼に競技プロで滑ってほしいと思うジャンルがまだまだ大量にあるんです。

でもその綺麗な時間を絞り出す過程は苦しさも伴うもの。その苦しさを超えるためのモチベーションを今の彼がもう見いだせなくなっているとすれば、やむを得ない。

彼はこれまでいくつもの素晴らしい試合を見せてくれたんだから、ファンは今後はそれをかみしめるしかありません。

日本中・世界中の人にもっと彼の演技を見てほしかった

私自身は今後も宇野昌磨さんを応援し続けるので、彼の素晴らしい演技をこれから何度も目にできるでしょう。幸い日本に住んでるから、ショーにもたくさん行けるだろうし。

でもショーを見るのはフィギュアスケートをふだんから熱心に見る観客が大半です。

私は彼の素晴らしい演技を日本中、世界中の人にもっと見てほしかった。

オリンピックなどの機会で、ふだんフィギュアスケートを見ないような人に彼のすばらしい演技をもっと見てほしかった。

二つのオリンピックに出てどちらもいい演技をしたっていうのに…私は本当強欲ですね（苦笑）。

今の採点ルールでは点数の伸びしろこそ少ないけれど、昌磨さん自身はまだまだ成長を続けています。おそらく今後もどんどん深み＆凄みを増していくであろう彼の演技が次の五輪で見られないであろうことは、本当に残念です。

下世話な話ですが、私には「五輪団体や個人でメダルを獲って三大会連続メダル」or「ワールドで３回優勝」してほしいという勝手な野望もありました（苦笑）。なにせ「こんなに凄い選手なんだからもっともっと評価されるべきだ！」って十年近く思い続けてきたのでね。

でも昌磨さん自身はおそらく「成長したい」「自分が設定した目標をクリアしたい」という気持ちだけでおそらくここまで来ていてて、「自分を認めさせたい」という類の承認欲求は薄かったと感じています。

だから、私のような一人のファンの下世話な野望なんて全く考慮して頂く必要はないのです。

引退おめでとう＆将来の幸せを願って

スポーツジャーナリストのジャッキー・ウォンさんが今日ポストしてくれたように、彼は五輪２大会で３つのメダル、ワールド２連覇、五輪以外のジュニア・シニアのチャンピオンシップ大会で全て優勝という素晴らしい戦績を残している選手です。私が強欲なだけで、既に彼はフィギュアスケート界のレジェンドです。

Shoma Uno career highlights
🥈🥉OLY
🥈OLY Team
🥇🥇🥈🥈WC
🥇🥈🥉FC
🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥈🥈🥈🥈JPN
🥇🥈🥈🥈🥉🥉GPF
🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥈🥈🥈🥈🥈🥈GP

🥈Youth OLY
🥇Youth OLY Team
🥇WJC
🥇JGPF https://t.co/P6CmYrLLQC

— Jackie Wong (@rockerskating) May 9, 2024

彼がやり切ったと感じているのであれば、「本当にこれまでよく競技を続けてきてくださいました。本当にお疲れさま、そしてありがとう。これからも応援し続けます！」と祝福と感謝の言葉を連打し続けたいです。

手始めに今年か来年のジャパンオープンで観客を震撼させる演技をするとか、来年の名古屋グランプリファイナルのエキシビションで「おいマジかよ…」って演技を見せるとか、既にいろんな妄想を育て始めています。（そんなことでも考えてないとつらいってのもあるけどｗ）

このサイトをオープンして以来、本当は「いつ宇野昌磨選手の存在を知って、どのように引き込まれ、どのように応援するに至ったか」をずっと書きたいと思っていました。でも、「いつ引退するのかわからない」という今の状態ではどういうモードで書いていいかわからず、あまり書けずにいました。

土曜のコラントッテのトークイベントや週明けの会見＆トヨタイムズの配信などを見て気持ちの整理がついてきたら、ぼちぼち過去を振り返って行こうかと思います。その前に夏の彼のショーに夢中になっちゃうかもしれないですけどね（笑）。

きっと本当に引退を実感するのは今年の全日本なんだろうな。最後の全日本があんなに素晴らしい大会で本当によかったと思います。