宇野昌磨さんのインスタグラムでの引退発表から今日で１か月が経ちました。
１か月経ってもまだ関連報道が続いています。
大手テレビ局には「ダメだこりゃｗ」な感じのところもありましたが、これまで昌磨さんを長く取材されてこられた方が力を入れて書かれた記事が続々出て来るのに、正直驚いています。
会見後、各種引退関連報道で印象深かったものをまとめてきましたが、今回はその後出た中でも「記者の方たちと築いてきたもの」が感じられたものを中心にまとめて行きたいと思います。
FNNプライムオンライン 特集 フジスケ＠リンクサイド
５月末、フジスケが濃い記事３本を一気に公開。
１本目は、宇野昌磨さんの選手経歴＆会見をまとめた総合記事
選手としての経歴をノービス時代の写真から丁寧に振り返ってまとめてくれたうえ、会見内容の骨子を昌磨さんの人柄がわかる形でまとめてくれています。
２本目は、フジテレビに事前に語っていたインタビュー内容に関する記事
FODでインタビューが公開される前だったので（と言っても私はまだ見る気になれなくて視聴できていないのですが）、私にはちょっと衝撃的な記事でした。
「来季GPS出そうに思えないけれど、結論はすぐに出さずに一旦休養にしてくれないだろうか…」と勝手なことをずっと内心思っていた私。彼が「休養」という選択肢を結構真剣に検討していたのがわかったのは少々ショックで。
でも彼が最終的に「休養」という選択肢を取らなかった理由には彼らしい考えがあって、ここで引退することこそが彼らしい決断だったと心から思えるのが何とも複雑でした。
想いを率直に語ってくれたことはありがたいことでしたけれどね。いずれFODのインタビューもちゃんと観たいと思います。
３本目は、先輩＆後輩たち＆満知子先生からの暖かいエールのまとめ記事
しかし何で３本一気に出したんでしょう。毎日１本でもよかったのに…5月31日はあまりの情報の洪水におぼれそうでした（苦笑）。
引退会見舞台裏動画
トヨタイムズスポーツ
トヨタイムズスポーツさんが、先日引退会見の舞台裏動画を出してくれました。スタッフ目線での密着動画を昌磨さんが会見場に出向くところから見せてもらうと、じんと来るものがあります。
日本テレビ「news zero」のリスペクトに欠ける取り上げ方で食らった心のささくれ傷に沁みた感じです。昌磨さんもファンも、暖かい方たちに包まれて引退会見の１日を過ごせたことは本当に良かったと思いました。
「トヨタさん、彼にふさわしいはなむけの場を用意してくれて本当にありがとう」という気持ちになりましたね。
あと、引退会見に臨むのを「友達と会う時に話準備したりしないし」ってな感じで、全く構えてないのは凄いと思いましたねｗ さすが五輪やワールドの大舞台でたった一人でリンクに立ってきた人は肝の据わり方が違う（笑）
中京大学広報
中京大学広報スタッフさんのVLOGです。会見場の様子＆中京大学さん撮影の映像が見られるのが新鮮。
トヨタイムズスポーツの舞台裏動画で「机が無いから足元丸見え」なことを気にしていた昌磨さんには悪いのですが、足元プラプラさせがちな昌磨さんの姿を見せてもらえたのがファンとしては楽しいです（笑）。ミズノの靴下も目立ちましたしね！
各社スポーツ記者の力の入った記事＆中国メディアの記事
引退報道の第一報が一通り過ぎ去ってから、各社でフィギュアスケートを取材してこられたスポーツ記者さん達が力を込めた記事を続々と出されました。全部拾い切れてないかもしれませんが。
ほぼ有料記事なのが残念なのですが、昌磨さんの言動が記者さんたちの取材スタンスにも少なからぬ影響を与えていたことが分かった気がします。
毎日新聞記事＜有料＞
倉沢仁志記者の記事。5月30日には紙面にも掲載されましたが、ウェブ版はどちらのバージョンも有料です。シンプルですが引退への流れを的確にまとめてくださっているように思えました。
日刊スポーツ記事＜有料＞
こちらは2016年から取材してきた松本航記者の個人的な想いをぶっちゃけてくれている異色記事。
松本記者が引退会見時に「―体格が大きな選手に混じって、ご自身の強み、表現を作ってきた印象があります。その姿に勇気づけられる選手もいると思う中で、振り返ってみて、考えてきたことや、何か残せたものなど、今、思われることはありますか」と尋ねたことの真意＆伝えたかったことがわかります。
こちらは阿部健吾記者による樋口美穂子コーチ取材記事。
引退を受けての樋口美穂子コーチの心境＆宇野昌磨選手との20年間の想い出についてまとめてくれています。阿部さん自身の昌磨さん取材時の微笑ましいエピソードも書かれています。
どちらも良記事なのに有料でしか読めないのがもったいない
いつも思うけど個別に記事購入できるようになればいいのにな。読みたい記事の数は限られてるのにそんな何社も契約したくないですわ…
中国メディアの記事
今月に入ってから出た記事です。記事は短めですが、中国メディアの記事はこれまで載せていなかったので参考までに。
中日新聞ポッドキャスト「あしたのたね」
スケオタ向けのポッドキャストに取り組んでいる新聞社はこぞって宇野昌磨さん引退特集回をやっています。
その中で私がもっとも共感できたのは中日新聞の蓮野亜耶記者の話です。
（「あしたのたね」はスケオタ向けコーナーではないですけどね）
中日新聞さんは中京の選手を丁寧に取材されてる印象ありますし、聞き手は別の方ですがワンピースオンアイス名古屋公演前の30分超のインタビュー（Youtubeで公開）はじっくり話を聞けて最高でしたけど、普段の紙面はあっさりしてる印象を勝手に持っていたので、ここまで熱い気持ちを秘めて取材されてる記者さんがいらしたとは意外でした。
2023－24シーズンの演技振り返りシリーズ
引退特集企画の前に、今季の選手たちの試合演技を６回シリーズで語りまくっています。全てを聞けたわけではありませんが、他スケーターに興味があれば他の回も面白く聞けるのではないかと思います。
下記の中日新聞のサイトには、蓮野記者の関連記事へのリンクがあります。
下記が初回の宇野昌磨さん演技振り返り回。画面内からそのまま聞けます。
毎回思うんですが、宇野昌磨さんの演技を語る時はファンの多くが詩人になりますよね。ファンの語る彼の演技は通りいっぺんの表現ではない、選び抜かれたことばが多くて毎回感心します。蓮野記者自身も読者から送られてきた宇野昌磨さん演技への感想を絶賛しています。
特に昨秋のNHK杯フリー演技をナマで見ていた方々の投稿文は聴きごたえがありました。そうなんですよ、あの演技には映像では伝えきれない独特の空気感があったんです！
それを色んな人の言葉で再体験できたのはよかったですね。あの採点の記憶に邪魔されることなく、演技の想い出だけに浸ることができました。
このポッドキャストで語っている読者投票のまとめ記事が昨日公開されていました。参考までに追加で張っておきます。
宇野昌磨さんの現役引退 予感はあった？ （３回シリーズ）
こちらは宇野昌磨さんの引退にフォーカスした３回シリーズ。初回は引退会見について、２回目はコラントッテのトークイベントについて。３回目は今後の活動への期待について。
蓮野さんはこのポッドキャスト内で記者としての見識にとどまらず、秘めた応援スピリットを遠慮なくさらけ出しておられるので楽しいです。一緒に飲み会やったら凄く盛り上がるだろうな～って感じ（笑）。レギュラー枠持ってフィギュアスケートをテーマに語っていただきたいぐらい。
ただ、「オタ魂に満ちたおしゃべりが楽しい」というだけではありません。例えフィギュアスケート取材歴が短くとも、競技を学んで各選手たちのおかれている状況を把握し、宇野昌磨さんの競技精神を深く理解しようと努めておられるのがわかるのが嬉しいのです。
昌磨さんの言葉を消化する過程で「これまでの伝え方」を問い直し、今後の競技の捉え方＆報道スタイルを改めて考えて行こうとする想いが伝わってきました。記者さんたちと昌磨さん達の間でこの数年間、よき化学反応が起きていたんだなと思えました。
化学反応が起きていた記者の方たちが引退後に書かれた記事は、他の引退報道記事とは違う何かを感じさせてくれたように思います。
以下、合計３回分です。私は料理の準備中にのんびり聞きました。
１回目は引退を知った時のエピソードから始まります。
２回目はコラントッテのトークイベントの裏話が興奮が伝わってきて楽しいです。
トークの中で話していた「ゲストたちが会場内を回ってきてくれる時に撮影した動画」はこちら。望遠カメラしかなかったから慌てて自前のスマホ取り出して撮影されたんですと（笑）。
３回目は「これから」について。さすがに話題が尽きてきたのか、坂本花織選手や鍵山優真選手の話題に脱線してますが最後は昌磨さんトークに戻ってきます。
他社のポッドキャストについて
そういえば会見から３日後には毎日新聞社のポッドキャストもありました。こちらでも引退会見やコラントッテのイベントの軽い裏話が聞けて興味深いです。（引退話は８分過ぎから実質17～8分ほど、後半のお便りコーナーでもコラントッテイベントの話などはちょくちょく出てきます）
昨日公開された朝日新聞社のポッドキャストは、40分弱全てが昌磨さんトークです。
ただ、私の感想は正直申しまして「微妙」でした。終始一般的な振り返りに思われて、「昌磨さんとの化学反応」を私は感じられなかったです。月末～今月頭にかけて解像度の高い記事が次々に出ていたので、期待値が異常に上がり過ぎていたせいかもしれません。
先日のnews zeroに比べたら雲泥の差で、過去の昌磨さん発言をベースに丁寧に振り返っておられるし、敬意を持って取り扱おうという姿勢は感じられます。私が感じた微妙な違和感を他の方も感じるとは限らないので、興味＆お時間ある人は聞いてみるのもいいかと思います。
６月以降は雑誌などの活字媒体でも色々特集記事が出て来るのではないかと期待しています。Prince Ice World鹿児島公演あたりでも報道出そうですね。
THE ICEの広報モードに本格突入するまでは引退関連報道はポツポツ出て来るかな～と期待しています。
過去の引退関連報道まとめはこちら
