「Friends on Ice (フレンズ・オン・アイス)2024」の公演が今週末に迫ってきました。残念ながら木曜日のディアフレンズ(リハーサル公開)の抽選にはハズレてしまったので、私は金曜日夜公演からの参戦です。
「フレンズ・オン・アイス2024開幕直前トーク」の配信も終了したことだし、今回は「Friends on Ice 2024」でやる予定のプログラムの話題&遠征準備について書いていきます。私のように「ショーの前には“予習”してから行きたい」という方は、下記を予習材料にお使いください。
使用曲名&動画などが出てきますので、演目を事前ネタバレされたくない方はここで引き返してくださいね。
コラボプログラムの楽しみ
私にとって「Friends on Ice」は長らく「CS放送で楽しむアイスショー」でした。前職はハードだったのでアイスショーで遠征なんて考えられなかったけど、ようやく現地で観ることができます。
私にとって「Friends on Ice」の最大の魅力は、スケーター達のコラボプログラム。
このショーでしか見られない演目の数々は、後で映像で観て「うわ~こんなプログラムだとは現地で観られた人羨ましい」となること多々でした。
ジェレミー・アボットさんの「エクソジェネシス」
私、ジェレミー・アボットさんの滑りは結構好きで、現役中応援していました。ここぞという時に実力を発揮しきれないことが多くて、ハラハラドキドキさせられがちな選手でしたね。
彼がソチ五輪個人戦SPで強烈な転倒をしたときは「何でこの晴舞台でこんなことに…」と泣きそうになりました。私このショートプログラム大好きだったんですよ(ロビン・カズンズさん振付でした)。
痛みをこらえながら彼は一体何を考えていたのでしょう。その後彼は、即興でプログラムの構成を変えて演技をまとめて観客の大喝采を浴びます。あの転倒から立ち直り演技を続けて即興で演技を仕上げた彼の「強さ」には当時物凄くしびれたものです。でも、彼の当時の実力からいってソチ五輪15位はあまりにも不本意な結果でした。
そんな彼の一番のお気に入りプログラムは「エクソジェネシス」。この悲しいソチ五輪の後に開かれた2014さいたまワールドでの「エクソジェネシス」は今も定期的に見返すぐらいの素晴らしい演技です。
最後のポーズを決める前に観客が待ちきれずにスタオベし始める気持ちが本当によくわかります。あのソチ五輪を経てからのワールドでのFSシーズンベスト更新だったんですからね!
(2014さいたまワールドは5位入賞でした。SPにミスがあったのが惜しかった)
私にとっての「エクソジェネシス」は今も2014さいたまワールドのジェレミー・アボットさんのフリー。他の選手の演技もそれぞれの個性があって素晴らしいのですが、私は誰が滑っても脳内に一度はジェレミー・アボットさんが出てきます(苦笑)。使用頻度トップクラスの定番曲になったおかげで、今も彼を思い出す機会が多いですw
今回のコラボプログラムは当時の演技構成からは大きく変わった振り付けになるでしょう。しかも演じるのは男性4人です。他に参加するスケーターは高橋大輔さん、ジェイソン・ブラウン選手、三浦佳生選手。このメンバー&ジェレミー・アボットさん振付で「エクソジェネシス」をやると、公式アカウントで早々に情報開示された時は「おおお」と思いましたよ。
当初このプロを滑る姿が最も想像つかなかったのは三浦佳生選手。このメンツと一緒に滑るの、めちゃくちゃ緊張するだろうなぁ…先日の配信で荒川静香さんがこのコラボ経験が三浦佳生選手に与えるであろう影響への期待を熱く語っていました。高橋大輔さんは佳生君のスピードについていけるか心配してましたが(笑)。
今季は演技構成に絡む規定変更有無がなかなか決まらなかったこともあって、競技プロ準備が遅れている選手も。そんな中、「現役がアイスショーに出るのは負担が大きいのでは」と心配する向きもあります。でもこんなコラボ経験はそうそうできることではないし、ベテランスケーターにも若手スケーターにも凄く刺激になる試みだと私は思っています。現地で観るのが凄く楽しみです。
ケイトリン・ウィーバーさんの「Chicago」
二つ目のコラボはケイトリン・ウィーバーさん振付による「Chicago」の曲だと当初発表がありました。
著名なミュージカルですが「どの曲をやるのだろう?」と思っていたら…私が一番好きな「セルブロックタンゴ」だって言うじゃないですか!
女性囚人たちが「どんな罪を犯して刑務所に入る羽目になったのか」を情熱的に踊りながら語り、「私そんなひどいことしてないわ」「あなただって私の立場なら同じことしたでしょ?」ってふてぶてしく居直る曲です。
どうもケイトリンさんは「鉄格子を小道具として用意してくれ」と言っているそうなので、鉄格子をどう振り付けの中で生かすのかも楽しみです。ケイトリンさん以外の出演予定スケーターは本郷理華さん、鈴木明子さん、高橋大輔さん、アンドリュー・ポジェさん。
Friends on IceにPIWチーム女性二人(ワンピース・オン・アイスにも出演している小川真理恵さん&中西樹希さん)が急遽追加出演することになったらしいのですが、このプロに参加するのではないかと勝手に予想しています。
ちなみに「セルブロックタンゴ」の直前にはシェイ=リーン・ボーンさんが「Chicago」の曲で演じた往年のショープログラムをやるそうで。私このプロ見た記憶がないので調べましたよw 多分2009年の韓国開催のアイスショー「ICE ALL STARS」で披露してた「All That Jazz」のことかと思われます。
「All That Jazz」から「Cell Block Tango」へつながるとは、「Chicago」好きの私にはたまらん流れです!
昌磨さん&ステファンコーチ師弟コラボは有名テノール歌手親子の曲
そして、コラボ第一弾発表だった宇野昌磨さん&ステファン・ランビエールコーチの「師弟コラボ」。
配信の中で発表された使用曲は、著名テノール歌手アンドレア・ボチェッリさん&マッテオ・ボチェッリさん親子のデュエット曲「Fall On Me」。
「アンドレア・ボチェッリ?私クラシック系音楽界全然詳しくないのに名前に聞き覚えがあるのは何故だろう」と思い調べてみたのですが…
おそらくたぶん5年前公開された「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」って映画の記憶でしょうね。彼が幼少期に完全失明してしまった後、どのように歌の道に進むことになったのかを描いた自伝的作品で予告編を映画館で何度か見ました。観に行こうかな?ってちょっと考えたものの結局行かなかったんですけど。
というか、そもそもアンドレア・ボチェッリさんって、サラ・ブライトマンさんと「Time to Say Goodbye」歌って大ヒットさせた方でした。たぶんその時に既に名前を見聞きしてたんでしょうね。
ところで私、「(師弟コラボ用の曲は)私は知らない曲だった」って先日の投稿で書いたんですが…
この曲がエンドロールで使われた「くるみ割り人形と秘密の王国」って映画…私公開当時に映画館で観てました(苦笑)。その時絶対1回はこの曲を聴いてます。
「学生時代に大好きだったラッセ・ハルストレム監督の作品だし、バレエ満載で楽しそう?」ーと楽しみに行ったんです。でも最近のディズニー映画の「ポリコレ臭さ」が鼻について楽しみ切れなかったため、記憶から消去されていた模様。
「お菓子の国」「花の国」などの豪華美術デザイン&モダンなデザインの衣装&豪華なバレエダンサー陣は本当に素晴らしくて満足いくものだったんですけど…「いくらなんでも、そこまで全力で“お姫様&王子様幻想”を壊そうとするのはやり過ぎじゃないか?」って当時感じた不満の記憶が徐々に蘇ってきました。
「アンドレア・ボチェッリ親子のこの曲のエピソードが書かれてはいないだろうか?」と期待して、購入してあった映画パンフレットを読み返してみたんですが…ひとことも記載なしでガックリ。
鑑賞後の微妙な不満をかみしめながら見たエンドロールの背景に曲が流れていただけ&パンフレットに全く記述なしでは私の記憶に全く残らなかったのもやむなし?ということにしておきます(苦笑)
「すべての光とともに」
ステファン・ランビエールさんの近年の選曲は「ザ・ホエール」やら「エブエブ(Everything Everywhere All At Once)」やら、映画音楽が結構多いような気がします。私が聞き逃してしまっている曲をしっかりキャッチして作品に仕上げて行く才には感服です。
どうでもいいことですが、「メア・トルメンタ・プロぺラーテ」を歌っていたカウンタテナー歌手のヤクブ・オルリンスキさんも今回のマッテオ・ボチェッリさんもハンサムという共通項があるなと思いました。
いや顔で選曲してるわけじゃないと思いますが(笑)。
(オルリンスキさんのパリ五輪開会式、大雨だったのが気の毒でしたね…)
「Fall On Me」は光を失った音楽家が光について歌います。
成長を見守ってきた子に対して「自分を信じて」「恐れないで、あなたは一人じゃない」と呼びかけ、二人で互いに「私のもとに両腕を広げて」「すべての光とともに」と歌う。
なんて今の昌磨さん&ステファンコーチにぴったりな曲を選んできたことか!
歌詞をより詳しく知りたい方は、曲名と映画名で検索してみてください。
もう一つのコラボは「和」
そしてもう一つのコラボは、「和」テイストの曲を村元哉中さん振付で荒川静香さんと浅田真央さんが参加する…という情報のみにとどめられています。少しは未知の部分を残しておこうということでしょうか。
事前にプログラムの予習をしたい私としては、できれば曲名を先に知りたかったですが、どんな感じになるのか今から楽しみにしておきます!
PIWからの応援部隊二人はひょっとしてこちらに参加、ってこともありうるかも?ですね。
個人プログラム情報
個人プログラムについては明らかになっているのはシェイ=リーン・ボーンさん以外では荒川静香さんと浅田真央さんのみ。荒川静香さんはYOSHIKIさんの「Amethyst」、浅田真央さんはSiaさんの「Chandelier」とのこと。あとは高橋大輔さんが新プロでソロを滑るということぐらいで、他は誰が何を滑るのかが現時点では判明していません。
宇野昌磨さんについては、「プリンスアイスワールド」で披露した「The Spectre」か、シャンペリーのアイスショーで披露した「ハリー・ポッター」のどちらかではないかとの噂。
どっちか一つに希望を絞れと言われたら、コラボプロがしっとり系なので個人プログラムはアップテンポな「The Spectre」が観たいかな。
もちろんどちらが来ても、全然違う別のプログラムが来ても楽しめると思います
唯一心配なのは、台風
昨夜までは「金曜移動には影響ないだろう」と思っていた台風10号の関東上陸なのですが…
最新の予報ではだいぶ上陸予想が遅れているのがちょっと心配です。今の予報円だと私、暴風圏内での新幹線移動になってしまいそう。
さっさと通り過ぎるか早めに温帯低気圧に変わればいいのですが…。ううんどうなるだろう。
現地に遠征に行かれる皆さん及び出演予定のスケーターさんや関係者の皆様の足に影響が出ないことを祈るばかりです。次の週末の「ワンピース・オン・アイス」もどうか台風が来ませんように。