2025ハルビン冬季アジア大会 フィギュアスケート 初日の観戦記録&今後の見どころ<2/14追記>

中国ハルビンの著名な氷の建物を背景にHARBIN2025の文字が載っている

昨日は所用から15時直前に帰宅。慌てて2025ハルビンアジア冬季競技大会フィギュアスケート競技の配信にアクセスしたら、ちょうど5分間練習が始まった頃でした。そこから半日、配信をライブで楽しむことができました。

2日目の競技が始まる前に、競技初日(2/11)の鑑賞記録と今後の見どころを残しておこうかと思います。

※配信は下記のサイトから視聴できます(トップページ内の「FigureSkating」の項目をチェック!)

2025ハルビン冬季アジア大会公式サイト

採点表は下記に格納されています。Judges Details per Skater というタイトルです。滑走順(Start List)もここに入っています。

2025冬季アジア大会フィギュアスケート公式資料

<2/14 見どころに関わる紹介文章中に、アーカイブ動画での再生時刻情報を追記>

目次

巻き戻し視聴の可否は環境次第

競技初日(2/11)の動画はこちらです。

どうやらライブ配信中は原則巻き戻しができない仕様のようだったので、本番開始前に間に合ってよかった~って思いました。

ちなみに、受信環境によっては画面下にあるPicture in Pictureを選択すれば、ライブ配信中でも巻き戻しできる場合があるようです。

しかし私の環境(PC+Google Chrome+光回線)ではPicutre in Picture画面にしてもシークバーは出てこず、ライブ配信中の巻き戻し視聴は不可でした。

しかも前回の札幌大会の時はカテゴリごとに配信を分けていたのに、今回は3つのカテゴリが全部同じ配信

つまり、私のように巻き戻し視聴ができない環境の方は、昼に終了しているアイスダンスやペアの動画を見たくてもその日の競技が全部終了して小一時間程度経たないと視聴ができません

(昨日は男子SPが20時20分ごろに競技終了、アーカイブ視聴可能になったのは21時前後でした)

日中視聴できない方は、競技中はまずはライブ配信え巻き戻しができるか否かを確認し、できない場合はアーカイブ視聴が可能になるまでの間に入浴などの所用を済ませるのがよさそうですね。

アイスダンスRD

今回は両カテゴリとも6組のみの出場、純粋にくじで順番が決まっていたので、出て来るスケーター達の技術の凹凸がなかなか凄かったです。

私がスケーターならランキングorPBの逆順で出させてほしい…(苦笑)

でも、RD6位のインドネシアの組(19:36~あたり)は終始幸せそうな踊りで良かったですよ!彼らがどんなフリーダンスを今夜見せてくれるか楽しみです。

日本勢のRD結果

アイスダンスでは下馬評通りうたまさこと吉田唄菜/森田真沙也組(6:24~あたり)が首位発進あずしんこと田中梓沙/西山真瑚組(45:10~あたり)はツイズルのミスがあり3位発進、ちょっともったいなかったですね。実況の方がツイズルの重要さを延々力説していました。

https://wrs.harbin2025.com/result/FSK/X/ICEDANCE———-/QUAL/000100–/disciplineFSK/resultFSK より 
選手名表記してよー!

中国のワールド代表争い&ミニマムスコアへの挑戦

中国の二組は実力が近く、うたまさ&あずしんのような切磋琢磨が中国でも行われているのが実感できまました。

RD2位(REN Junfei /XING Jianing組)と4位(XIAO Zixi/HE Linghao組)の今季の成績は、GPS中国大会は9位VS10位、今季PBは156.51VS150.11、ナショナルは1位&2位。順位は固定されてしまっているけど、差は大きくはない。

ただ、2組とも現時点ではワールドのミニマムスコアを持っていないんですよね。RD2位の組は今夜のFDで技術点を57.30取ればワールド出場条件クリアします。4位の組は58.60でOK。それぞれ過去のベストTESから1.85、2.94アップすれば届く計算です。

二組とも四大陸選手権に出る予定なので、ワールド代表の最終決定はその後でしょう。

日本のワールド代表はうたまさに決定済みですが、あずしんはワールドミニマム持ってないのでこの大会or四大陸でクリアしておきたいですね。(今夜のFDでTES58.87取れればクリア)

ジャッジの点数はちょっと渋め?な印象を受けました。

「甘くしろ」とまでは思わないけど、ミニマムスコアクリアに賭けてる選手が多いと「もうちょっと弾んでくれてもいいんじゃないの~」とつい思っちゃいますね(苦笑)。

ペアSP

さえルカのミニマムスコアへの挑戦

最初のグループで登場した日本人ペアは「さえルカ」こと清水咲衣 /本田ルーカス剛史組。(1:43:43~あたり)

SPからサイドバイサイドジャンプにトリプルルッツ入れてきて痺れました。スロージャンプの転倒直後ということもあり、女性が転倒してしまいましたが、「構成を限界まで押し上げてワールドミニマムを目指そう!」という熱い心意気が感じられました。

ジャンプミスを引きずることなく演技を続け、今季ずっとノーカンやB判定(レベル認定要件を満たさない)だったバックアウトデススパイラルも、レベル1が初めてつきました。彼らは着実に成長しています。

四大陸選手権のミニマムクリアには今夜のフリーで技術点を49.65取れば届きます。こちらは現実味のある数字なので、クリアできることを祈ります。

フィリピンペアもミニマム獲得が目標

フィリピンのペア(イザベラ・ゴメス/アレクサンドル・コロヴィン組 2:04:04~あたり)もワールドミニマムスコア獲得を目指しているようです。
※アメリカ在住だが、五輪に向け国籍取得完了

SPではサイドバイサイドジャンプに乱れが出て彼らの持つTES最高点を超えられず。今夜のフリーの技術点で56.66点を出す必要があります。これは彼らの最高技術点を6.9点上回る点数。

「ちょっと厳しいか?」と思ったけど最高技術点取った時を調べるとジャンプでミス出まくってこの点だったので、ほぼ予定構成通り実施できれば目標達成できるかも?です。できなかったとしても四大陸のミニマムは持ってるので四大陸に派遣されてもう一度挑戦できるといいのですが…

https://wrs.harbin2025.com/result/FSK/X/PAIRS————-/QUAL/000100–/disciplineFSK/resultFSK より 
こちらも選手名無し…

謎?の北朝鮮ペアはSP3位

ここで謎?の北朝鮮ペア(演技は2:17:19~あたり)登場。

女性のリョム・テオク選手は別のパートナーと平昌五輪に出場してるし、そのシーズンは四大陸で銅メダルも獲得、2019GPSにも出ていました。新しいパートナーとは今季ロンバルディア杯とネーベルホルン杯には出場しているので「謎」という程の存在ではないんですけどね…

でも私はこの6年間全く姿を見ていなかったので、「ええ、パートナー換えて続行してたの!?」と、エントリーを見てビックリ。

私にとっては完璧「謎」でした。

競技前夜に調べたらこんな記事が出てきました。

以前見た記憶とは違ってリョム・テオク選手がベテランの風格と大人の女性の魅力を備えてて、「結構いいじゃないか」って思いました。ペアはジャンプの成否で順位変動が結構ありえますから、場合によっては彼らが優勝なんてこともありうるかも?

まぁウズベキスタン(というかロシア)ペアは、滑りに課題はあるものの高難度技を着実に入れて来るタイプなのでこのままいくとウズベキスタンペアの優勝かもなって感じですが。

ゆなすみは怪我を抱えながらの出場に

「ゆなすみ」こと長岡柚奈/森口澄士組が6分間練習でリンクに出てきて(1:58:27~あたり)まもなく、森口澄士選手の手にテーピングがされているのに気づきました。

「あれ、手首を負傷してるのかな?大したことがないといいけれど」ーとちょっと不安には思っていました

いざ本番(2:10:39~あたり)が始まると、サイドバイサイドジャンプがループではなくトリプルトゥループ、スロージャンプもループではなくてサルコウでした。長岡柚奈さんが捻挫が完治しない状態で臨んだ全日本と同じ構成です。

「これはひょっとして…」と思ったらやはりこんな情報が後で出てきました。出発直前の大会2日前に捻挫していたと。

四大陸選手権の出場も近いので、無理はせずにフリーに臨んでほしいですね。といいつつも、彼らが出場を選んだのであれば、フリーも楽しみにはしています。あの滑り&リフトは本当に観てて気持ちいいですから!表彰台に乗る姿見られたらいいな。

男子SP

第1グループ

男子は15名の出場。前半1グループはランキングが低い選手が多かったので、前半と後半2グループはランキング等で振り分けたのかな?と最初は思ったのですが、カップル競技同様全部ごちゃまぜで抽選したようです。

第1滑走のマレーシアの選手(3:07:53~あたり)はダブルジャンプまでしか跳べないようだったけれど、滑りや所作は結構綺麗で魅せました。でもダブルだと規定要素を満たさないので0点なんですよね…。コンビネーションジャンプとスピンステップのみで技術点を獲得。何気にスピン綺麗で、レベル4と3をとってました!

私が印象深かったのは3番滑走のフィリピンのパオロ・ボロメオ選手(3:20:44~あたり)。アメリカ育ち?で今季からフィリピンに所属変更した選手です。見事なトリプルアクセルを下りて「おおお!トリプルアクセル持ちなのか!」と目を見張ったら、その直後で氷にひっかかってずっこけてしまい。

彼はこの大会か、次に出る四大陸選手権でワールドのミニマムをクリアすれば、ボストンワールドに行けそうです。そういう状態での転倒だったのに、転倒直後もキス&クライでも「あんなとこでこけちゃったよー!恥ずかしー!!」って感じで終始笑顔なのが可愛かったです。

明日のフリーで技術点69.87点取れればミニマムOK。彼の今季のフリー技術点の最高記録は65.30。この時はトリプルアクセル、フリップ、トゥループの3本で減点食らってるのでジャンプ1ミスぐらいにとどめれば狙えるぐらいの現実味のある目標です。

男子フリーの前半グループ見る楽しみが一つ増えました

第2グループ シャイドロフ選手&鍵山選手登場

いきなりミハイル・シャイドロフ選手(3:47:17~あたり)が出てきました。冒頭の4回転ルッツー3回転トゥループ綺麗でしたね~ルッツ回転不足着いちゃったけど気づかなかったw。

なのにその後がシングルアクセル

「あっかーん!!」って感じ

でもその後の4回転トゥループは綺麗に下りてたので、ナショナル前に負った怪我はだいぶ治っているのかな?

観客はフィギュアスケートに詳しくない方が多いようで、76.75という予想をかなり下回る点だったのに、初めて70点台が出たせいか「すっげー!!!!」って歓声が無邪気に上がっていたのがちょっぴり気の毒でした。
(ひょっとして次の滑走の中国選手がアップ中に高難度ジャンプ降りたのかもしれないけど)

そしてもう出てきてしまう鍵山優真選手(4:07:42~あたり)。前の二人はユードン・チェン選手やキム・ヒョンギム選手という国際大会にも多く出ているスケーターだったからまだ落差が少なくてすみましたけどね。

しかし、予定構成情報を全く調べていなかったので、冒頭4回転トゥループー3回転トゥループだったのに私はちょっとビックリ

「この大会なら多少ミスをしても金メダル獲得できる可能性高そうだし、SPでも構成難度上げて来るだろう」と思いこんで、楽しみにしてたんですよ

なのでその驚きを引きずってしまって、完璧な演技を今一つ堪能しきれなかった…ずいぶん勿体ないことをしたと思うので、また後で見返したいと思います。

コンビネーションジャンプを冒頭に変更してきたので、最終的には冒頭を4回転フリップからのコンビネーションにしようと思ってるんでしょうかね?ジャンプ順を変えたせいでジャンプの入り&つなぎが変わっていて、そこに違和感があったのも初見時に堪能しきれなかった理由かも

カメラのせいも大きいですね。横にパンする動きが「新人かよ!」ってぐらいぎこちなくて、いつ見切れちゃうかハラハラしてたのもあるかもしれません。(前半に滑った選手の時に実際に見切れちゃってましたし)

得点は103.81点。ジャッジは鍵山選手が今季ルッツやフリップをSPに入れてくる可能性を考えて絶対バッファー持たせてるよな~って思います。(素人の思い込みかもですが)

鍵山選手のPCS全項目8点台つけてるジャッジがいて「?」って思ったんですけど…

チャ・ジュンファン選手のPCS全項目に7点台つけてるジャッジがいて、もっと「?」って思いました…

第3グループ 謎?の北朝鮮選手と佐藤選手&ジュンファン選手登場

五輪&世界選手権メダリストの凄い演技を見た後ですが、第3グループ冒頭の二人はSPの規定要素を満たすので精一杯な選手が連続で登場。

「ああそうだ、ここは冬季アジア大会だった」という現実を思い出しました

特に2番滑走のインドの選手(4:47:50~あたり)は、第1グループ1番滑走の選手同様、トリプルジャンプは厳しげ。冒頭のトリプルサルコウは転倒でしたが、ダブルアクセルは持ちこたえました。

明日のフリーは最初の二人がプログラムを滑り終えるのを見守る楽しみができました

しかし、この位のレベルの選手が、スピード&ジャンプ構成のレベルが全然違うチャ・ジュンファン選手や佐藤駿選手などと一緒に6分間練習滑るのって怖くないんでしょうか?話を聞いてみたい気がします。

謎?の北朝鮮選手

ここで、私が初めて演技を見る北朝鮮スケーター、ロ・ヨンミョン選手(5:00:16~)が登場します。

コロナ禍前はジュニアグランプリシリーズにも出場していたし、今季はロンバルディア杯&ネーベルホルン杯に出場しているので、知る人ぞ知るスケーターです。

ペアの項目で紹介したロシアの記事内でも「四回転トゥループもバックフリップもできる注目すべきスケーターだ」と紹介されていたので、どんな演技をするのか気になっていました。

4回転トゥループ入りの構成をまとめ、なんと最終グループに入ってビックリ!

しかし使用曲が、なかなか今聴けそうもない感じの曲調である意味超新鮮でした。一度王道路線の曲で滑ってる彼を見たいですね。フリーはどんな曲なんだろう…?

佐藤駿選手

続いて登場した佐藤駿選手(5:06:08~あたり)。6分間練習であまり映らずジャンプの調子がよくわからずでちょっと心配していました。

演技冒頭の4回転ルッツは美しく決まって「良かった!」と一安心

しかしそこからが…

4回転トゥループで変な転倒をしてコンビネーションジャンプにできなかったのも大きな痛手なのに、トリプルアクセルがダブルになり(意図的にダブルにしたような?)、これまた変な転倒に。全日本選手権以上の悪夢展開…。

救いは本人のキス&クライの様子が落ち着いていたこと。後のインタビューを受けた報道によると「ルッツ着氷の際に右足首をひねったような感覚があり、その後足に力が入らなくなって…」ということ。全日本の時より落ち着いていたように見えたのは、本人の中では後半の転倒の要因がはっきりしていたからでしょうか?

四大陸選手権やワールド出場が控えているので、あまり無理はしないで欲しいなと思います。

チャ・ジュンファン選手

最終滑走はチャ・ジュンファン選手(5:12:36~あたり)。

私SPの曲あんまり好きじゃなかったんですけど、慣れてきたのか昨日はいいなと思えました。単純に彼の調子が上がってきたせいもあるかもしれません。

トリプルアクセルの着氷乱れが無ければな~。慢性化している怪我と付き合いながらの競技生活ですが、今後のワールドに向けてうまくタイミングが合うことを願います。

SPの調子を見る限り、フリーでは素晴らしい「ロコへのバラード」が期待できそう?なので楽しみです。

日本、韓国、中国、カザフスタン、北朝鮮が最終Gに

最後に前回投稿した「見どころ」記事へのリンクとスケジュール再掲しときます~

日程開始予定時刻(日本時間)カテゴリ名
2/11(火)                   済
2/12(水)14:30~女子SP
19:00~ アイスダンスFD
20:30~ ペアフリー
2/13(木)14:00~女子フリー
18:30~男子フリー
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中国ハルビンの著名な氷の建物を背景にHARBIN2025の文字が載っている

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