2024GPSスケアメ 男子SP/ホッとしたけれど、やっぱりフリーは怖い & おまけのアダムとステファン

スケートアメリカのロゴ

2024グランプリシリーズアメリカ大会ことスケートアメリカの男子SPのことだけざっくりとまとめます。

当然SPの結果&詳しい演技内容のネタばれしていますので、知りたくない方はこの先の目次からは読まずに引き返してください。ま、タイトルでなんとなくは匂わせちゃってますけど…。これぐらいのうっすらとした情報なら知っておいた方が安心して視聴できるかなと思いまして。

その他、同日程で開催されていたニース杯に出場していたアダム・シャオ・イム・ファ選手の今季初披露SP動画、ステファン&ピカチュウ&女子選手のキス&クライ画像もおまけで紹介しています。

目次

幸い「大波乱」はなくSP終了

今大会の男子SPは二つの大きな不安要素がありました。

それはここ半年以上、試合になると大崩れしてしまうケヴィン・エイモズ選手と足の怪我(昔の肉離れの後遺症の悪化)に悩まされている三浦佳生選手、この二人が実力を出せるかどうか

結論からいうと、無事出せました。ホッとしました。

2024GPSアメリカ大会(スケートアメリカ)リザルトページ

ケヴィン・エイモズ選手 ~約1年ぶりのGOEマイナス無し演技~

スケートアメリカの会場はもともと大きな声援の飛び交う環境ですが、今年は例年以上にギャーギャー悲鳴を上げて応援する女性観客が多くて、超賑やかでうるさい位でした(笑)。マリニン君世界選手権優勝効果で若い観客が増えたのか、それともうるさい観客がマイクの近くにいたのか?

しかし、あのうるささ(苦笑)がケヴィン・エイモズ選手にはプラスに働いたように見えました。これは完全に私の推測に過ぎないのですが、「受け入れられている」と思えることが今の彼には大事なのかもしれません。途中で観客煽りまでしてましたしね。

4Tー2Tのファーストジャンプが沈み込んだ着氷だったのでGOEマイナス評価つけてるジャッジこそいますが、トータルではGOEマイナスなしです!スピン一つだけレベル3だけど、今回男子SPでオールレベル4誰もいないのでかなりの仕上がり。

何よりイリヤ・マリニン選手や三浦佳生選手、デニス・ヴァシリエフス選手らを抑えてPCS1位
演技をまとめれば以前のようなPCSが出るってわかって安心しました。

本来PCSはそういうものですが、どうしても「実績点」的なつけ方してるジャッジが多いから…壊滅的な演技が続いたことでPCSを出し渋るジャッジが増えたのでは?と心配してました

演技後のインタビューにも答えています。

それでも、やっぱりフリーは不安です。上記ポストにもある演技後のインタビューで彼はこう語っています。

 とても嬉しいです。 前回プレスゾーンを歩いたとき、とても孤独を感じました。 1 月当時、私はベッドから起き上がる理由が分かりませんでした。スケートが私を救ってくれました。

良い時も悪い時も私を支えてくれたすべての人々に、私を大いに助け、愛されていると感じさせてくれたことに心から感謝したいと思います。

私はチームと一緒に 1 時間でこのプログラムを構築しました。それは私の体から自然に出てきたものです。 また、今日はスケート靴と一体になったような気がしました。とても幸せです。

私、「1時間でこのプログラムを構築しました」というのがちょっと気になってましてね…直前の気持ちの持って行き方に苦慮してたんだろうなって。きっと今日は気持ちの持って行き方がうまく行ったのでしょう。SPの成功体験を自信にしてフリーに臨んでほしいです。

シルヴィア・フォンタナコーチとタッグを組み続けていることや去年不調を押してユーロに出場したことであれこれ言う人たちはいるけど、彼の演技を待ち望んでいるファンは大勢います。私がフィンランド大会現地観戦で楽しみにしている一つが彼の演技。大崩れせず、フィンランド大会に行ってほしいです。

三浦佳生選手 ~絶好調じゃない時の方が…の典型例?~

昨日午後はフィギュアスケートファンの友人と一緒に過ごす用事があったのですが、その際に三浦佳生選手の足の状態が心配だという話になりました。

「肉離れ」と聞くと素人は簡単に考えてしまいがちだけど、上記記事にも書かれているように「瘢痕(はんこん)」が残るとこんなに厄介なのですね。確かに肉離れが原因で戦線長期離脱や引退を迫られたスポーツ選手はいるもんな…初期治療の際の評価がとても難しいのだそうで。

しかし私&友人は「本来の彼ならありえないような演技になる可能性もあるけれど、逆にこういう時こそ神演技しそうな気もするよね」という話をしていました。佐藤駿選手も練習でろくに高難度ジャンプ降りられてなかったのに本番神ったことあるし、鍵山優真選手も不調を伝えられてたのに本番決めて来ること結構あるし。「関東3人組は追い込まれたときに強いのが何だかんだいってスゴイよね~」なんて話をしていました。

だから三浦佳生選手のSP好演技はある意味予想通り、驚きはありませんでした

でも、スピンのレベルを揃えてきたのには驚きました(笑)。暫定表示では確かオールレベル4だったもんな~(その後ひとつはレベル3に修整されましたけど)

演技終了直後「SP100超えついに来る!?」と思いましたよ。三浦佳生選手本人もワクワクした顔で得点を待ってました。

しかし流れたアナウンスは・・・「99.54」

スコアよく見たら、ちょっと着氷ヒヤッとしたトリプルアクセルにqがついていました。ついてなければ超えてたでしょうね。

2022トリノGPFの宇野昌磨選手のSP「99.99点」を思い出し、「惜し~~~い!」ってなりましたよ(苦笑)

イリヤ・マリニン選手 ~意外な減点1~

マリニン選手は公式練習の時も4回転アクセルはクリーンには降りていなかったようだし、GPS2大会では投入はなさそう。それでも構成からいって転倒や抜けが無ければ100点は超えて来るだろうと思っていました。

冒頭の4回転フリップの着氷が乱れたものの転倒しなかったし、後半4Lz-3Tがキレイに入ったので「あ~こりゃ100超えだな」と思ってたら…意外にも「99.69」。三浦佳生選手との僅差の1位。

アレ?と思ってスコアを見たら、謎の減点が1点ありました。どこかの動きが転倒扱いになった?それともタイムバイオレーション?としばらくわけがわかんなかったですよ。

下記のNBC記事によると、タイムバイオレーション(時間超過)だったらしいです。

タイムバイオレーションやらかす可能性があるということが早めにわかってよかったですね。これで対策できますし。

これまた宇野昌磨さんの過去大会を思い出しました
結果的にSPのタイムバイオレーションがなければ優勝だった2017名古屋グランプリファイナル…。

マリニン選手はフリー予定構成からいって優勝は固そうですが。

シャンペリーチーム デニス・ヴァシリエフス選手&島田高志郎選手

島田高志郎選手はトリプルアクセルで転倒してしまったのが勿体なかった~。それでもシャンペリーチームの二人のスケーティングは絶品でしたね。狭い北米のホッケーリンクで滑らせるのがもったいない。

島田高志郎選手SPの「Can’t take my eyes off you」は、恋する幸せあふれる感が好きです。フリーの「死の舞踏」との高低差凄すぎ(苦笑)。ハイキックもともと上手なイメージがありましたけど、なんかますます高く美しくなったような気がしました。ワンピースのサンジ経験が長くなったおかげでしょうか(苦笑)。

チャンピオンシップ大会の経験は少ないですが、アメリカにもファンがいるようで、キャーキャー悲鳴が凄かったです。

デニス・ヴァシリエフス選手のSPは「THE ICE 2024」で何度も見た楽しいプロ。4回転を入れてない彼のプロは安心して見られます。お得意の仏像座位スピンはとんでもない悲鳴が乱れ飛んでました。フィニッシュポーズがマリニン選手と似てるのが個人的にツボです。

シャンペリーからはラトビアの女子選手(ソフィア・ステプチェンコ選手)も一緒に現地入りしていて、楽しそうに試合に挑んでいます。私、女子SPのキス&クライでステファン・ランビエールコーチがピカチュウを手元にもって座っているのがツボでしたw 男子SPに関係ないけどキャプチャ画像貼っちゃう(笑)

デニス&高志郎コンビは相変わらず仲良くやっているようで何より。

吉岡希選手

吉岡希選手は予定構成を大きなミスなくまとめました(GOEマイナスの技術要素なし)。

しかしシニア国際大会デビューを果たした昨年にこの会場でのSPで出した87.44点(SP4位でした!)には及ばない80.79点。去年のスケアメはSP上位4人全員スピンステップレベル4揃ってたけど今年誰ひとり揃えられてないって時点で、「ジャッジが全体的に辛かった」or「みんな新しいレベル認定要件への対応がまだできてない」点の影響が大きいのかなと思います。

でも、ジャンプに流れが無くて若干動きが硬かったかもな~とは思いました。本人も「去年より緊張があった」と語っていましたし。

その他の選手たち

ドノヴァン・カリーヨ選手は相変わらず彼のチャーミングさが炸裂したプロでキャーキャー言われまくってました。GPS1大会だけなんですよね~もっと見たいなぁ。4サルコウ降りたのに(「<」ついたけど)、トリプルアクセル転倒で残念でした。

ルーカス・ブルサード選手はまたもや去年のような演技っぷり…。4回転入れての構成はまだきつそう。最後のスピンで盛大にミスってノーカンになったのは痛かったです。今年シニアGPS初出場のフランソワ・ピトー選手もさんざんだったし、シニアデビュー年にいきなりGPS台乗りしちゃうような選手って稀有な存在なんだなって改めて思いましたわ。

同日程別大会に出ていたアダム・シャオ・イム・ファ選手と鍵山優真選手

実はスケートアメリカとほぼ同日程で西日本インカレに鍵山優真選手が出場していました。

さすがに情報あまり追い切れておらず、週明けに色々チェックするつもりです。

この週末は、フランスのニース杯にアダム・シャオ・イム・ファ選手やアレクサンドル・セレフコ選手、ルーカス・ブリッチギー選手などが出場していました。

怪我で序盤戦スキップしていたアダム・シャオ・イム・ファ選手の初戦は気になるところですが、GPSで初見にしようと思っていたのに、やたら彼のSP衣装に対する不満をあちこちで目にしまして…「どんな衣装なんだ?」と気になってチェックしちゃいました。

ニース杯、無料配信なんですよね。下記は彼の演技の所から再生されるよう設定しています。

うーん…確かに「カッコいいのに何で白が似合わないんだ…」とぼやいている人たちの気分がちょっと分かる気がします。フリーも別の意味で面白いところがあるようなのですが、チェックはスケアメの男子フリー見てからにしますw

スケアメ男子フリーの展望

イリヤ・マリニン選手は4回転アクセル入れずともブッチギリの高難度構成だし、三浦佳生選手もループやフリップが投入できる状況ではない。なのでマリニン選手がすっぽ抜け等の大ミスを複数しない限り優勝は固そう

でもこのままアメリカ勢がアイスダンスでも金を逃しそうなら、「アメリカ勢に金メダルを一つでも!」という要らぬプレッシャーはかかるかもしれません。100%確実な優勝なんて存在しないですしね。

足の古傷が気になる三浦佳生選手、胃腸炎でヘロヘロだった2023北京GPFフリーですら大崩れはしなかったので、気合でそこそこまとめられるのでは?と期待はしています。でもフリーはスタミナ要るからなぁ…痛みが出やすいというトゥループも複数回入れないとだし。こういう時の三浦佳生選手の強さに賭けたいですね。

ケヴィン・エイモズ選手はスケアメの会場が彼を支えてくれることを信じようと思います。そして島田高志郎選手やデニス・ヴァシリエフス選手の表彰台も見たいから、表彰台足りないw ジャンプが比較的安定してるニカ・エガーゼ選手がSP順位(3位)守り抜くor上げて来る可能性もあるしね。

そういえば今回のスケアメ男子シングルSP上位5人は全員「THE ICE 2024」出演メンバー

聴き慣れた曲が多くて馴染みやすかったです(笑)

男子フリーをナマで見るのは怖いのでやぱり早く寝て、明日朝ぼんやり結果を把握してから配信をアーカイブ視聴するつもりです(苦笑)。「あ~よかった」って言える結果になってますように。

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