カナダ・モントリオールで開催された2024世界フィギュアスケート選手権・最終日のエキシビション後半についてです。
前半についてはこちら。
前半が終了した時点で、私は「ベストパフォーマンス投票」の準備を始めました！
最近流行り？の「ベストパフォーマンス」投票
今季あたりから、ISU主催の大会エキシビション複数で導入されている「ベストパフォーマンス」の投票。
単なる人気投票にしかならなさそうに思えるこの手の企画は、個人的にはあまり賛成できません。例の「ISUアワード」もそうだけど、私はこの手の人気投票的企画をフィギュアスケートの世界にあまり持ち込んでほしくないんですよね。どの演技が好きかなんて人それぞれでいいと思うし、色んな「好き」があっていいんだから、「好き」に順位をつけるのはなんだか違う気がするし。
とはいえ、異常に厳しいジャッジに衝撃を受けた去年のNHK杯エキシビションの時は、宇野昌磨選手がベストパフォーマンス賞に選ばれたことにちょっぴり癒されました。
賞をもらう時の宇野選手のコメント「この日のために４年間、たゆまぬ努力をしてきました」も秀逸でしたし（苦笑）。
…懐かしくなったので当時の受賞動画をはっておこうｗ
今回の投票は会場内の観客限定！
モントリオールワールドのエキシビション会場でも、「投票企画を実施するよ～」というアナウンスが定期的に入りました。
今回の投票については「参加できるのは会場にいる観客のみ」とのことだったので、「これは参加しないといけない」という義務感に迫られまして（苦笑）、休憩時間中に投票方法を確認しに行きました。
会場内に参加用のQRコードが掲示してあるということだったんですが、私の席の周辺では見当たらなかったんですよね。捜索の末、他のブロックの出入り口の扉にQRコードがプリントされたA４サイズの案内用紙が貼ってあったのを発見！スマホで参加用URLを取得して自席に戻りました。
でもね、この投票が意外と手間で（苦笑）
- QRコードから投票案内サイトにアクセス
- 案内サイトから投票ページにアクセス（現在位置が会場内だと確認されないとアクセス不可）
- 自分のメールアドレスを入力
- 表示された投票候補の全選択肢から１～３位を選んで入力して送信
- 登録メールアドレスに送付された確認リンクをクリックして、投票内容を確定
私はなぜか第２段階でつまづきまして。投票ページへのリンクが開かないんですよ。「エキシ終了直前じゃないとできないのか？」と思って、会場の知人に連絡をとるも「もう投票できるよ？」との情報。
あれこれ試した結果、閲覧ブラウザを変えたら無事投票サイトが開きました！
しかし、これ３位まで入力しないといけないのが結構悩むんですよね～。エキシ後半では、演技に今一つ集中できない様子でにスマホに向かって「うむむ」と悩んでる人を何人か周囲で見かけました（苦笑）。
（ちなみに選択できるのはワールド出場選手のみで、ゲストスケーター達は選択肢にありませんでした）
「投票後、メールに飛んできた確認リンクにアクセスして投票内容を確定させる」というひと手間が要るのは、最後のほうで滑る金メダリストたちには不利じゃないかと思いましたね（苦笑）。
最新の投票データのみが反映される仕組みなので、より好みの演技が出て順位付けが変わった場合は投票し直すことはできます。とはいえトリ＆オオトリだったマリニン君のファンや「ステデシ」ペアのファンは演技終了後からフィナーレの前半まではかなり忙しかったんじゃなかろうかと思われます。
私は当然のごとく１位宇野昌磨選手で投票しました（笑）。
エキシビション後半
こちらが後半の登場順です。
15 Patrick CHAN CAN Guest Men
16 Evgeniia LOPAREVA / Geoffrey BRISSAUD FRA 8th Ice Dance
17 Hana YOSHIDA JPN 8th Women
18 Minerva Fabienne HASE / Nikita VOLODIN GER 3rd Pairs
19 Jason BROWN USA 5th Men
20 Piper GILLES / Paul POIRIER CAN 2nd Ice Dance
21 Lukas BRITSCHGI SUI 6th Men
22 Isabeau LEVITO USA 2nd Women
23 Keegan MESSING CAN Guest Men
24 Kaori SAKAMOTO JPN 1st Women
25 Madison CHOCK / Evan BATES USA 1st Ice Dance
26 Ilia MALININ USA 1st Men
27 Deanna STELLATO-DUDEK / Maxime DESCHAMPS CAN 1st Pairs
FINALE & Best Exhibition Performance Award
パトリック・チャンさん
エキシビション後半のトップバッターはワールド３連覇王者のパトリック・チャンさん。
現役引退後しばらくはショーに出演していた彼でしたが、新型コロナ禍でアイスショーが無くなったこともあり、不動産業を始めました。お子さんも生まれて日々幸せそうで「もうショーには出てくれないのかな、日本のアイスショーに毎年のように来ていた時に見ておくんだった」と後悔していた私。
ようやく彼のスケーティングをナマで観ることができて大・大満足！
鍵山優真選手や宇野昌磨選手もスケーティングで魅せられるスケーターですが、みんな微妙に異なるタイプのスケーティングなのが面白いなと思います。
パトリック・チャンさんのエキシビション観客撮影動画
ストイコさんのように50代になっても魅せられるスケーターだと思うので（スケーティングだけでご飯何杯もいける）、長くショーで滑り続けてほしいですね。
お子さん小さいからツアーを避けたいんですかね…「スターズオンアイス」を支えていくには欠かせない人材だと思うのですが。
ストイコさんにまだしばらく頑張ってもらうしかないようです。
あとはネイサンのショー復帰を願うか…。
ルーカス・ブリッチギー選手
ルーカス・ブリッチギー選手の今季エキシプロは、後半に他のスケーター達が出てきて一緒に踊る楽しい演出があり、毎回誰が加わるのかが楽しみでした。
今回は宇野昌磨選手＆鍵山優真選手が参加できそうな出演順だったので「ひょっとして混じってないか？」と目をこらしたんですが…残念ながら混じっておらず。でも、ストイコさんとバルデさんが混じっていたので楽しませていただきました。
ルーカス・ブリッチギー選手エキシビション観客撮影動画
パイポー組のカントリーダンスエキシや友野くんの今季エキシもそうですが、その時その時居合わせたスケーターを巻き込む演出スタイルのエキシビションプログラムは毎回違った楽しみ方ができるので、この手の演出の流行は大歓迎です。
キーガン・メッシングさん
キーガン・メッシングさんは本当滑ってるだけで見惚れます。イーグルもハイドロブレーディングもバックフリップも絶品！
スターズオンアイスの公演ではジャンプがうまくはまらなかったようですが、このエキシビションではジャンプもクリーンに入って凄く楽しかった！
キーガンらしい明るく楽しいプロでしたね。赤チェックシャツじゃなかったけど、ちゃんとチェックは入っていました（笑）
キーガン・メッシングさんエキシビション観客撮影動画
パトリック・チャンさんと同様、長くショーで滑るスケーターになってほしいです。
坂本花織選手
エキシビションも終盤に近付き、金メダリストたち登場のターンに。
坂本花織選手は「可愛い系と女王系、どっちで来るだろう？」と思ってたら、女王系で来ましたね。私も好きな「エラスティックハート アコースティックバージョン」！
３連覇後には女王系プロの方がふさわしい気がします。といってもかわいい系プロが来てたら来てたで「彼女らしい♪」と言って満足していた気はしますが（苦笑）
イリヤ・マリニン選手
いや～驚きましたね。イリヤ・マリニン選手が新エキシをここに用意してきているとは！
イザヴォー・レヴィト選手と同様、２月アイスショーArt On Iceで披露したプロなんでしょうか、それとも今回が初披露？
いずれにしろ若手がエキシビション用プログラムを１年に複数用意してくれるのはショーマンシップ精神豊富な証なので頼もしいですね。ロシア人ルーツだからエキシも重要視してるんですかね？
ただこういうストリート系の曲でフィギュアスケートの魅力を発揮するのは、相当な踊りのセンスがあっても難しいと思います。でも彼の場合はこういう曲の方が彼の身体能力＆溌剌とした若さを前面に押し出しやすいのかなと思いました。
イリヤ・マリニン選手エキシビション観客撮影動画＜１＞
途中で「衣装替え」したんですが、変化っぷりが若干地味だったのが可愛らしかったです。パンツがキラキラ光ったりフリンジが出てきたりするのかと思ったら、「ラインが入っただけ」だったという（苦笑）。
イリヤ・マリニン選手エキシビション観客撮影動画＜２＞
ベストパフォーマンス賞のゆくえ
現地のみが盛り上がった？結果発表
オオトリのステデシ組が貫禄の演技を見せた後は全スケーターが登場してのフィナーレ！
最後に全員が中央に整列して、例の「ベストパフォーマンス賞」の投票が発表されました。
現地ではMCのナム・グエンさんから３位～１位のスケーター名が順番に発表されたんですが、配信映像ではこの間にエキシビション振り返り動画が挿入されていて受賞の様子が映っていなかったようですね。
３位は、ペアのディアナ・ステラート＝デュデク＆マキシム・デシャン組！
私は地元カナダの金メダリストである彼女たちが１位だろうと予想してたんですが、意外にも３位。オオトリでしたからね～演技に見惚れてて投票忘れた人が結構多かったりして？
（演技をまだ披露してないスケーターを選択して早々に投票することはできるんですけど、なんかやりづらいですよね。気にせず入れちゃってた人もいるかもですが）
２位は、宇野昌磨選手！
北米会場ですし３位以内に入れるかは微妙か？と思ってたので、名前がコールされてファンとしては嬉しかったです。
記念賞品（地元名産の調味料セットだった模様）をもらって、鍵山くんと二人で「コレなんだろうね？」って楽しそうにのぞき込んでてほんわかしました。
１位は、アダム・シャオ・イム・ファ選手！
確かに会場は盛り上がったけど、前半に登場したスケーターが１位をさらうとはちょっと驚きました。１～２位はどちらも前半に演技したスケーターだったので前半の休憩中に投票した人が多かった可能性はあります。（いや二人ともいい演技でしたけど！）
アダムも嬉しそうにしていてよかったです。
この企画、来季も継続するのかな…
しかしこの投票企画…お遊びとしてはそれなりに盛り上がりますけど、来季もやるんですかね？
「現地に行った人だけが投票に参加できる」のはちょっと楽しいし、集客に少しは役立つかもしれません。でももうちょっと投票の手間を簡単にしてもらわないことには、肝心の演技にイマイチ集中できないので、どうかと思いました（苦笑）。
不正投票を防ぐためにひと手間かけさせてるんでしょうけど、メールアカウントさえ多数持ってたらガンガン投票できちゃう、ザルな防止策です。どうせ手間かけさせるなら席番号ぐらい入力させればいいような…ま、「投票すんの、ちょっとめんどくせー！」と思わせるだけでも意味はあるのかな（苦笑）。
まぁ投票に参加するのもそれなりには楽しかったです。
エキシビションまでようやく書き終わったので、「モントリオール滞在記」のメイン内容はこれにて終了です！
ただ、現地で観た演技の話以外でも書き残しておきたいこともまだありまして。…ということで、モントリオール滞在記の番外編や準備編は、いずれまた投稿するつもりでおります。
しつこく投稿したくなるぐらい、楽しかったということで。
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