<1/30/&31 最終項目に追記 2/1 訂正追記&最終項目追記>
今日、やっと全米フィギュアスケート選手権の録画を見終わったので、全欧(ユーロ)の前半が終わるまでに書き上げようと思っていたのにそれどころではなくなってしまいました。


この記事で言及されている「元フィギュアスケート世界王者の夫妻」とは1994年ワールド(佐藤有香さんが優勝した幕張ワールド)でのペア金メダリスト、エフゲニア・シシコワ(シシュコワ)/ワジム・ナウモフ組。現在はふたりともコーチ業です。
上記毎日新聞記事では「息子も搭乗していた可能性がある」と書かれていますが、息子であるマキシム・ナウモフ選手は一足先に別便で戻ってきているーとの情報が関係者複数から出されています。(マキシム・ナウモフ選手は先日の全米フィギュアスケート選手権で男子シングル4位となり、四大陸選手権派遣が決定しています)記事内で言及されている「息子」とはマキシム・ナウモフ選手のご兄弟の可能性があります。
(1/31追記:彼らが所属するボストンスケートクラブの発表では彼らの子息が搭乗していたとの情報は無し。そもそもナウモフ選手が一人息子だったようです)
私が調べた範囲で言えるのは「飛行機の出発地ウィチタで開催されていた全米フィギュアスケート選手権の関係者」というよりも、「全米フィギュアスケート選手権後に行われていた全米ジュブナイル(ノービス&ジュニア?)のトレーニングキャンプの参加者&関係者」が搭乗していた模様。
日本でいうと野辺山合宿的なイベントに参加するような優秀な選手たちやその家族、指導していたコーチらが犠牲になっている可能性があります。
思い出してしまうのは1961年のサベナ航空548便墜落事故。
世界フィギュアスケート選手権会場に移動していた米国選手団が搭乗していた飛行機が墜落した事故です。別行動していたペアの選手以外、ワールドに行く予定だった米国フィギュアスケート関係者全員が命を落としました。
(※2/1訂正 「別行動していたペアがいた」という記述を最近目にした際に信じ込んでしまっていたのですが、改めて情報確認したところカップル競技3組ともが犠牲になっていました。選手団全員が亡くなったと思われるため訂正します)
私が生まれる前のことなので当時のことは全くわかりません。しかし、この年のワールドは中止となり、その後米国のフィギュアスケート関係者は一斉移動するのを取りやめたーということを何度か耳にしたことがあります。
(21:50追記:スポーツ選手が犠牲になる飛行機事故が発生すると、この事故が話題に取り上げられることがあり、私も知った次第。「もし今の日本なり米国なりのワールド出場選手団がコーチもろともこんなことになったら…」と思うと当時の関係者たちの衝撃がリアルな痛ましさをもって感じられます)
現時点では情報が錯綜しているので確定情報はわずかです。こういう情報が誤報であってほしい…厳しい状況でありますが、搭乗者たちが救出されることを祈ります。
確定情報が出たら追記するかもしれません。
とりあえず、今日明日は全米フィギュアの感想どころではありません…
追記情報(ニュース関連)
<1/30 22:00 追記>
マキシム・ナウモフ選手所属のSkating Club of BostonのInstagramアカウントのストーリーで、20時間前にペアのスペンサー・アキラ・ハウ選手と二人でリンクサイドで戯れている映像が出ています。それが彼が搭乗していない一番クリアな証拠です。
投稿後24時間で消える「ストーリー」への掲載動画ですので画像は貼りませんが、確認したい方はあと3~4時間は見られると思います。
<1/30 22:30 追記>
アイスダンスの「マクスピ」のアントン・スピリドノフ選手が「マキシム・ナウモフ選手と一緒の便で帰ってきた」とロシアメディアの取材に応えていたのですが、デイリーメールでも報道されていました。(最初のロシアメディアの報道記事がもう見られなくなっていたので最初の投稿時には紹介しませんでした)
先日の全米選手権での写真など近影掲載が多くて辛い記事です。

<1/31 11:30 追記>
犠牲者の最終確定は完了していませんが、米国スケート連盟はアメリカ東部の4つのフィギュアスケートクラブ(ボストンスケートクラブ、ノーザン・バージニア・スケートクラブ、ワシントン・フィギュアスケートクラブ、デラウェア大学スケートクラブ)のコーチ、スケーターおよびその家族が搭乗していたことを確認しています。
私が見た限りでは、搭乗者の情報については今のところGolden Skate(フィギュアスケート専門メディア)が一番正確な情報を出しているように思われました。所属スケートクラブ名も含め、帯同していた家族の情報も掲載しています。搭乗者名リストが今後更新される可能性が否定できないので、リンクのみ紹介します。

ボストンスケートクラブのコーチとして、スペンサー・レーン選手らに帯同していたシシコワ(シシュコワ)・ナウモフ夫妻は犠牲になったことが確認済。複数メディアで確定情報が出ました…
犠牲になったと思われる選手たちの詳報をまとめて伝えている海外記事はこちら。演技動画等へのリンクがあります。


<1/31追記>搭乗していた選手たちの横顔
シシコワ(シシュコワ)/ナウモフ夫妻、1994幕張ワールド会場でご覧になった方も日本のフィギュアスケートファンの中には大勢いらっしゃるはず。私もテレビで見た記憶があります。
遺されたマキシム・ナウモフ選手は四大陸出場、どうするのでしょうか…それどころではない状況でしょうが、こんな状況だからこそ出場を願うかもしれません。そして、今年のワールド会場はボストンです。ワールド開催中に何らかの追悼が行われるかと思われます。
私は米国のノービス・ジュニア情報までは追っていないので、それ以外の搭乗者の情報にはなじみがありません。ただ彼らは年若いとはいえ全米のトップクラス選手なので、演技やインタビュー動画等は探せば見られます。そして、熱心なフィギュアスケートファン達の反応を見ると、彼らがいかに将来有望な選手たちであったかが伺えます。
中でも強い衝撃を与えていたのは、スペンサー・レイン(Spencer Lane)選手が搭乗者に含まれていたこと。彼はフィギュアスケートを始めたのが遅かったのに急速に成長を遂げていた、「金の卵」ともいうべき人材だったようです。
彼がinstagramに投稿していた動画では2022年12月はシングルジャンプを練習していたのに、2023年12月にはダブルダブルのコンビネーション、2024年の年末にはトリプルトリプルのジャンプシークエンスを軽やかに跳んでいます。真偽のほどはわかりませんが、海外掲示板では「彼は4回転も練習中だった」との情報も見かけました。
まさに漫画&アニメ「メダリスト」の主人公・「結束いのりさんのリアル版」の男子選手。「第二のジョニー・ウィアー(彼も遅くにフィギュアスケートを始めたのに急成長したため)」として、米国をはじめ、世界中の熱心なフィギュアスケートファンたちは彼の将来を凄く楽しみにしていたようです…
その他、最近パートナーを見つけて組み始めたばかりのアイスダンスカップルとそのコーチ(他にも選手を多数指導)、同様に将来を注目されていた選手たち(なかには姉妹も)が多く含まれていました。この年齢ですから合宿に帯同していた母親も一緒です。
失われた命はどれも尊いですが、彼らはみんな一つのことを頑張り続けられる子ども達、そしてそんな子供たちを支え応援してくれている人たちだったことを思うとより悲痛な想いに駆られます。
今回の事故で犠牲になられたみなさまのご冥福をお祈り致します。
ナウモフ選手は四大陸選手権出場辞退
マキシム・ナウモフ選手は四大陸選手権出場辞退となりました。トルガシェフ選手が事故よりも前に出場辞退を発表していましたので、第一・第二補欠のジミー・マー選手と樋渡知樹選手が出場します。
Maxim Naumov out of #4ContsFigure 🙏, Tomoki Hiwatashi in https://t.co/4vCiYR4DfW
— Jackie Wong (@rockerskating) February 1, 2025