GPS中国大会の放送・配信情報&見どころ/スイハン復帰戦、全米女王対決、ミラノ五輪代表争いの行方

GPS中国大会のロゴ

2025年フィギュアスケートのグランプリシリーズ(GPシリーズ)第2戦は、中国・長慶で10/24(金)から競技が始まります。

今回は、GPS第2戦中国大会(中国杯2025/カップオブチャイナ2025/COC2025)の競技時間・放送予定・配信情報、そして私なりの見どころを、全カテゴリ(男子シングル・女子シングル・ペア・アイスダンス)についてまとめました。

2025GPS中国大会リザルト

目次

スケジュール(日本時間で記載)

競技スタートは10/24(金)の15:45から。

時差は+1時間なので、深夜早朝に眠い目をこすりながら見る必要はありません。でも、日中お仕事されている方はアイスダンスや女子の前半が逆に見づらいかもしれませんね。

両日とも最後がペアというのが、ペア競技人気が高い中国らしいスケジュールです。

日程開始予定時刻(日本時間)カテゴリ
10/24(金)15:45~17:03 アイスダンスRD
17:25~18:54女子SP
20:00~21:29
男子SP
21:50~22:54 ペアSP
10/25(土)15:30~17:02 アイスダンスFD
17:30~19:17女子フリー
19:40~21:27 男子フリー
21:50~23:06 ペアフリー
全カテ表彰式
10/26(日)15:30〜17:30 エキシビション

放送予定&解説者&配信情報

放送予定

第2戦中国大会は、首都圏および地元選手が出場する試合を放送する東海地方で地上波放送が予定されています。

私が住む関西ではテレビ放送はありません。お住まいの地域での放送の有無は、各地のテレビ朝日系列局の番組表でご確認ください。

大会名日付時間種目放送局
第2戦 中国大会
開催地:重慶
10/24(金)深夜3時~男女ショートテレビ朝日(関東地区)
10/25(土)深夜3時~男女フリーテレビ朝日(関東地区)
放送予定は事情により変更になる場合があります

なお、11/24(月)~28(金)に有料CS放送にて全カテゴリの放送があります。
放送予定はCSテレ朝チャンネル2番組表でご確認ください。

解説&実況担当者

EPG情報によると地上波放送の解説&実況担当者は下記の通り。
日本のスタジオからの解説かと思われます。

中国大会 テレビ朝日解説&実況担当者
<男子>【解説】佐野稔   【実況】斎藤康貴
<女子> 【解説】鈴木明子 【実況】山木翔遥

配信予定

テレビ朝日は「全競技ライブ配信(例年は会場音声のみ)」を有料販売しています。

「GPS/GPF全大会セット」6,200円(全ての特典映像視聴可能)、「GPS/GPF個別大会」(GPS各大会1,500円、GPF全日程3,000円)です。

テレビ朝日配信購入案内ページ
ISU公式YouTubeチャンネルでのライブ配信(無料・日本からはVPNが必要)

私は、ISU公式YouTubeチャンネルでのライブ配信(英語実況つき)を海外VPN経由で視聴の予定です。

カナダ放送局のCBCなどは無料ライブ配信をしています。ただしいずれも放送局のある国のVPNが必要だと思われます。多くはISU公式配信映像をそのままor会場音声のみかもしれません。

ライブ配信をしているかもしれない世界の放送局一覧はこちら。アイコンをクリックすれば各放送局のサイトに飛びますので、必要に応じてライブ配信情報をチェックしてみてください。

私の見どころ<男子シングル>

それでは、私なりの見どころを全カテゴリ順番に綴っていきます。

ミハイル・シャイドロフ選手(カザフスタン)の成長度合い

優勝候補の筆頭は、ボストンワールド銀メダルのミハイル・シャイドロフ選手です。

カザフスタンは国内代表争いもないのでゆっくり調整していくのかと思いきや、CS大会デニス・テン杯でいきなり282.22点と、ボストンワールドでのパーソナルベストスコア(PB)287.47に近いスコアを出して優勝しました。

4回転5本構成、相変わらずスゴいコンビネーションジャンプを跳んでいました。新プロも彼の個性に合っていますので、あれからの練習の成果を出せればかなりの高得点が出るのではないでしょうか?

チャ・ジュンファン選手(韓国)/佐藤駿選手&山本草太選手

チャ・ジュンファン選手も表彰台候補。

初戦の木下グループ杯ではスロースターター気味の彼にしては早く仕上がっていた印象で、「さすが五輪シーズンは違うな」と思ったのですが、次の大会はSPだけ出て靴問題を理由に棄権しました。
あれから約20日。靴問題が解決していないと何ともしがたい感じです。

多くの方が銀メダルと予想しているのは、佐藤駿選手。骨挫傷からの復調具合やシャイドロフ選手の調子次第では、優勝の可能性もありますが、まずはPBを更新して表彰台に乗りグランプリファイナル(GPF)への道筋をつけたいところ。

山本草太選手はトリアレティ杯を腰痛を理由に直前棄権して心配されましたが、今は4回転を跳べる体調に戻っているとのこと。他選手が挑戦的な構成に挑む中、構成を押さえた結果クリーンな演技を披露して表彰台に上る可能性能性はありそうですが…こればかりは試合が始まってみないと何とも言えません。

欠場者が出て急遽アサインされた樋渡知樹選手(米国)も、今季ジャンプの成功率が上がっていてCS大会連続表彰台となり、GPS2枠を手にしました。(欠場になったカムデン・プルキネン選手が好きなので少し複雑な気持ちもあるのですが…)メダル候補選手たちが崩れたらダークホースになるかもしれません。

ダニエル・グラッスル選手(イタリア) 熾烈な国内五輪代表争いのスタート!

この他の表彰台候補にはダニエル・グラッスル選手(イタリア)がいます。今季フリーに映画「コンクラーベ(教皇選挙)」サントラを使っているのは目のつけどころが面白いなと思っています。

シーズン序盤は怪我をしていたようでCS大会では今一つだったのですが、今月上旬のイタリア国内試合では290点(国内なので参考記録)とブッチギリで1位でした。(2位がマッテオ・リッツオ選手、3位がニコライ・メモラ選手、4位がガブリエレ・フランジパーニ選手)下記はその時の記事です。

でもイタリア五輪代表枠は「2」しかなくてですね…私としてはマッテオ・リッツオ選手ニコライ・メモラ選手も好きなのでダニエル・グラッスル選手が活躍すると「ここじゃなくてボストンワールドで頑張ってほしかった…」と思ってしまいそうなのが我ながら嫌です。彼は怪我をしていた中で頑張ったのだから、あの結果をそんな風に考えてはいけません。

でも「何でイタリアに3枠ないんだよおおお…」という気持ちが余りに大きくてね。誰か強権発動して今から地元開催枠設けてくれませんかね。

中国の五輪代表候補の対決(ボーヤン・ジン選手 VS ダイウェイ・ダイ選手)

中国も五輪代表枠が「1」なので、代表争いが熾烈です。長年フィギュアスケートを観ている者としてはボーヤン・ジン選手への思い入れは深いのですが、私はダイウェイ・ダイ選手の演技も好きなので悩ましいです。

また、ユードン・チェン選手が今季CS大会でPB更新237.70とダイウェイ・ダイ選手のPBを0.35点上回るスコアを出していますから、二人ともここでいい点を出してアピールしておきたいところでしょう。

二人とも今季初戦。どんなプログラムを用意しているのかも楽しみです。

デニス・ヴァシリエフス選手(ラトヴィア)の現況確認

シャンペリーのスケートスクールのアカウントの投稿によると、デニス・ヴァシリエフス選手はこのほど9年を過ごしたスイス・シャンペリーを離れました。中国杯にはコーチ帯同なしで参加しているようです。

今季CS大会を欠場した原因のひとつに、ラトヴィアの連盟との金銭トラブルをあげていました。詳細は明らかにされていませんが、おそらく資金不足が原因でこのような状態に追い込まれていると推測しています。

さらに音楽著作権の問題(これも費用問題でしょうか?)で、用意していた「007」のフリープログラムは断念し、昨季の「ラ・バヤデール」に戻すとのこと。(SPは「Unchained Melody」、新プロです)

五輪シーズンだというのにトラブル続き&引退危機に陥っているのが非常に心配ですが、GPS出場は出来て少しは安心しました。GPS次戦はフィンランド大会。無事ミラノ五輪に出場できる資金と関係者のサポートを得られますように。

私の見どころ<女子シングル>

アリサ・リウ選手 VS アンバー・グレン選手 新旧全米女王対決

アメリカの連盟はアリサ・リウ選手とアンバー・グレン選手、新旧の全米女王ふたりを同じ大会に送り込んできました。まだ序盤なのにいきなりここで対決か~という感じ。

ただ、アリサ・リウ選手はSPに使用していた曲のミュージシャンが物騒な事件に関わっていたことが発覚。SP変更を余儀なくされたため、いったん昨季のSPに戻すことになりました。そして、CS大会で披露していたレディー・ガガのフリーも変更したいらしく、こちらも過去プロをやることに。

順調に準備が進んでいたら「アリサ・リウ選手は今季はトリプルアクセル導入試してくるかな?」と期待していたでしょう。でも残念ながらプロ変更準備に追われていたらそれどころではなさそうです。

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アナスタシヤ・グバノワ選手(ジョージア)序盤にピークを作った、その後は?

アリサ&アンバーを上回れる可能性が高そうなのはアナスタシヤ・グバノワ選手。ボストンワールドでのまさかのSP落ち以降、非常に演技が安定しています。

ただ、今季は五輪枠を獲得するために9月早々にピークを持って行く必要がありました。

このピークを2月の五輪まで持たせるのは大変でしょうから一度落として来ると思うのですが、今はどういう状況かはわかりません。まだピーク状況が続いていて、てっぺんに立つこともありえそうに思います。

日本女子の五輪代表争い 渡辺倫果選手 VS 松生理乃選手 VS 吉田陽菜選手

日本女子の五輪代表選考については、坂本花織選手・千葉百音選手が一歩リードしていたところに中田亜美選手・住吉りをん選手が序盤で高得点をたたき出してハイレベルな争いを続けています。

今回出場する渡辺倫果選手・松生理乃選手・吉田陽菜選手にもGPS&全日本での活躍次第で五輪代表になるチャンスは勿論ありますし、ワールドや四大陸の代表争いもあるのでGPSは踏ん張りどころ。

SPフリーをクリーンにまとめる松生理乃選手も見たいし、トリプルアクセル入れて演技をまとめる渡辺倫果選手も見たいし、序盤の不調からは上向きになって笑顔で演技を終える吉田陽菜選手も見たいです。

韓国女子の五輪代表争い イ・ヘイン選手 VS ジア・シン選手

今季シニアデビューしたジア・シン選手はフランス大会に次ぐ連戦ですが、それがどう出るでしょうか?彼女は韓国ナショナル前の国際大会出場はおそらくこれが最後。シニアでできるだけ高いPBを残しておきたいところでしょう。

フランス大会ではキム・チェヨン選手と競いましたが今回はイ・ヘイン選手と対決です。この二人がいい演技をしたら表彰台に上がることも充分ありそうですが、それよりもこの二人の成績がどちらが上回るかの方に注目しています。

私の見どころ<ペア>

北京五輪金メダリストの「スイハン」復帰

3年ぶりの「まさか」の復帰

北京五輪金メダリストの「スイハン」ことスイ・ウェンジン/ハン・ツォン組が、北京五輪以来の競技復帰を果たすのが最大の注目ポイントでしょう。

個人的にはハン・ツォン選手が積極的に望んで復帰したとはあまり思えず、ちょっと複雑な想いもあるのですがまずは演技を見たいと思います。練習動画は公開されていますが、プログラムは今季初披露です。

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中国の若手ペアはどこまで食い下がれるか

そして、9月の最終予選で中国のミラノ五輪ペア1枠を獲得したJiaxuan ZHANG/Yihang HUANG組が「スイハン」にどこまで食い下がれるのかも見どころ。

この試合に出てくる以上、「スイハン」の二人はある程度仕上がっているでしょう。しかし、ミラノ五輪最終予選に出てこなかった時点で「まだ仕上げている途上」だと思われます。

一方、若い二人は「シニアの国際大会はほぼ経験がないのに大先輩のために枠を獲らねばならない」というプレッシャーの中で優勝したほどの実力の持ち主。「スイハン」ではなく若い彼らが表彰台に上がるなんてこともありえるのでは?とも思っています。

優勝候補は「メテベル」(ジョージア)と「コンマチ」(イタリア)

優勝争いは「メテベル」ことアナスタシア・メテルキナ/ルカ・ベルラワ組(ジョージア)、「コンマチ」ことサラ・コンティ/ニッコロ・マチー組(イタリア)でしょうか?

「メテベル」はレベルを揃えてGOE加点が多いのが強み。今季CS大会でペアSPでの技術点最高記録を更新したほどなので、順当にいけば彼らが勝ちそうです。「コンマチ」の新プロは印象がよかった記憶があるので、改めて見るのを楽しみにしています。

私の見どころ<アイスダンス>

ワールド三連覇中「チョックベイツ」(米国)の今季プロ初披露

今季プロはどのような評価に?

ワールド三連覇中の「チョックベイツ」ことマディソン・チョック/エヴァン・ベイツ組が今季初戦

どんなプロを見せるのかはもちろんのこと、第1戦のフランス大会で出した「フルシゼ」への評価との比較はされることでしょう。

私には彼らはゆっくりプログラムを育てていくイメージがあるので、初戦からいきなりあんなハイスコア(133.02)は出ないのでは?と思っています。「フルシゼ」は地元大会でしたし、違う大会の採点をそのまま比較するのは野暮。でも、今後の展開を予想する参考にはなるのでは?とは思います。

しかも曲はRDはレニー・クラヴィッツメドレー、FDは「黒く塗れ!」のカバーと、どちらも私の好み路線!
そしてFDはフラメンコ風とのことで衣装もユニーク!

これで動くとどんな感じになるのか早く演技映像が見たいですね。RDなのかFDなのかはわかりませんが、振付にはアントニオ・ナハーロ氏が加わっているとのことでもう期待値めっちゃ高いです!

過酷な米国内の五輪代表2&3番手争いにも注目

今回出場予定の「ジンコレ」ことエミリア・ジンガス/ヴァディム・コレスニク組「グリパー」ことキャロライン・グリーン/マイケル・パーソンズ組とのアメリカ五輪代表争いも注目です。(枠は3つあります)

アメリカのアイスダンス「2番手」には「カレポノ」ことクリスティーナ・カレイラ/アンソニー・ポノマレンコ組がいます。「ジンコレ」と「グリパー」の2025/10/23現在のワールドランキング10位&11位。ランキング上は米国内3番手&4番手となります。

しかし今季いきなり平昌五輪の銅メダリストの「シブタニ兄妹」が復帰してきたため、五輪代表の道が少し険しくなりました。アメリカには彼ら以外にも五輪代表狙えそうな組がまだ何組もいるし、今季シニアデビューの有望カップルもいるのでどこの組が代表を掴むかは本当読めません。

「スマディク」(スペイン)と「ロパブリ」(フランス)の今季は?

表彰台は「チョックベイツ」とアメリカの残り2組とフランスの2組と「スマディク」ことオリヴィア・スマート/ティム・ディーク組と争う感じでしょうか?

順当にいけば「ロパブリ」ことエフゲニア・ロパレワ/ジョフレー・ブリソー組が優勢でしょうが、今季の出だしは今一つ。(「フルシゼ」復帰の煽りを食らってる感あり)もし「ロイテオ」ことロイシャ・デムージョ/テオ・ル=メルシェ組が上回ることになるとフランスの五輪代表争い(2枠)に大きな影響を及ぼしそうです。8月の国内大会・仏マスターズでは「ロパブリ」と「ロイテオ」は約3点差でした。

復帰してきた「ワンリウ」への評価は?

アイスダンスでも中国のベテラン・「ワンリウ」ことシーユエ・ワン/シンユゥ・リウ組が競技復帰。この二人はミラノ五輪最終予選で既に演技を披露していますが、この時の採点は議論を呼びました。
トップクラス選手が多く集うGPSではどういうジャッジ評価がくだされるか、注目しています。

来週末は「Ice Brave2(アイスブレイブ2)」「GPSカナダ大会(スケートカナダ)」が重なるし、今後は初戦みたいにじっくり見どころ書いたり振り返ったりしてられない。2戦目は軽い記事にしようーと思っていたのに、あれこれ確認したり調べたりが楽しくて、思いのほか記事が長くなってしまいました。

次回からはもうちょっと軽くしていこうと思います。このペースでやってたらもちません(苦笑)。

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