スケートカナダことグランプリシリーズカナダ大会、昨夜~今朝にかけての競技ライブ視聴は諦めました。女子フリーはナマで見ようかなとも思ってたのですが、選挙行ったり色々あったので今日の時点では男子SPと女子フリーをDailymotionにてディレイ視聴。
以下、昨夜~今朝にかけて行われた各カテゴリの試合の公式動画(VPNなしで無料視聴可)と、女子SP&フリーおよび男子SPについて感じたことなどをまとめてます。当然のごとく今夜関東地区で放送予定の内容ネタバレしておりますので、知りたくない方はご注意ください。
女子SP&フリー
今日公開された動画はいずれも英語字幕(自動生成)つけられる設定なしで残念でした。字幕表示できると気になった単語確認したいときとかに便利なのにな~
女子SPに引き続き、女子フリーのスケカナ公式動画英語版のゲスト解説はケイトリン・オズモンドさんでした。
SP振り返り
上位選手はさすがにまとめてきたけれど、結構な荒れた印象の大会でしたね。特にSPではスピンの入りでずれたり軸ブレしたりするスケーターがやたら多かったですが、「スピンしづらい氷」ってのがあるんでしょうか。
「採点辛め」イメージのスケカナなので「エッジエラーや回転不足はきっちり取るだろう」との覚悟で観ていました。そのためジャンプ転倒無しでも「これは刺さらずにすみそう」「ちょっと刺さりそう」「結構刺さりそう」と自動仕分けしつつ見ていたので、予想得点との乖離は少なくて「納得の厳しさ」でした。
表彰台候補だと思っていた中では、エリス・リン=グレイシー選手が冒頭のルッツトウのコンビのセカンドがシングルに抜けたのが響き6位。松生理乃選手は最初のダブルアクセルで何故か途中で開いて降りてきてしまってから全ての歯車が狂ってしまった感じで10位。スケーティング凄くいい選手なのにもったいなさすぎ…。
「この二人がフリーで挽回して表彰台に乗るチャンスあるかなぁ?」と考えてみたんですが、「松生さんが表彰台に乗るには上位陣複数のミス待ちになってしまうだろうし、さすがにそこまでは無理か…」と昨日までは思っていました。
フリー 10位から2位への急浮上
松生理乃選手
先に結果を知ってからアーカイブ視聴していたので、松生理乃選手の演技は安心して見られました。SPの不安げなジャンプとは全く違う、不安感を与えないジャンプの連続で終始安定しており、一日でこんなに変わる者かとビックリ。そりゃ終わった後の笑顔もはじけますわ。
#フィギュアスケート GPシリーズの #スケートカナダ。
— 毎日新聞写真部 (@mainichiphoto) October 27, 2024
女子フリーで #松生理乃 選手が139.85点をあげてフリートップとなり、総合2位まで順位を上げました。写真は演技を終え笑顔を見せる松生選手。
女子フリーの写真特集を更新していきます→https://t.co/t0FcG1k6L9
撮影 @Kenji_Ikaiphoto pic.twitter.com/ZwNI3E2X5Z
ゲスト解説のケイトリン・オズモンドさんも音楽表現や所作の美しさ、演技が途切れてしまう瞬間が無いこと、後半のスピードが落ちないことなどベタ褒めでしたね。彼女がもし後半グループで滑ってたら140点超えたんじゃ?と思うぐらいの演技でした。PCSもっと弾んでくれてもいいのよ~って思いました(笑)。
外国選手たち
他選手では、カナダのマデリーン・スキーザス選手が「死の舞踏」を雰囲気一杯でまとめきってちょっと驚き。彼女がSPフリーまとめてくるとは思ってなかったもので…「表彰台を争うメンバーの中にカウントしてなくてごめんね」って気分になりました。
That reaction says it all 🥹❤️ #SCI24
— Skate Canada / Patinage Canada (@SkateCanada) October 27, 2024
La réaction qui veut tout dire 🥹❤️ #IPC24 pic.twitter.com/YPKJYKmv9w
エリス・リン=グレイシー選手は落ち着いて演技できていたようでしたが、今回も冒頭のルッツコンビネーションにミスが出ちゃったのが響いちゃいましたね。決まれば豪快なコンビなのに。
キミー・レポンド選手は表彰台を真剣に狙っていたようで、順位が表示されてから涙していたのが印象的でした。最後のスピンに時間がかかってラストポーズが音楽に遅れたせいか、タイムバイオレーションでマイナス1点をくらっていました。あれが無ければ彼女が銅メダルでした。下記のインタビューも物凄く悔しそうです。
Kimmy Repond 🇨🇭skated her Gladiator freeskate and had a couple struggles that pushed her off the podium. She scored 124.13 in the freeskate.
— Golden Skate (@goldenskate) October 27, 2024
I'm a bit upset because I did a stupid mistake at the end and of course, last was bad, but then I did that triple flip with a problem and… pic.twitter.com/zx9zVzGMNo
アリサ・リウ選手は本人も「フリーはスタミナが課題」と事前に語っていた通り、後半減速気味でしたね。彼女らしさが炸裂しているプロで、ここまで戻せてきているのならシーズン後半にはぐっと進化してそう。お気に入りプロに育ちそうな予感をおぼえました。全米選手権勝ち抜いてワールド代表つかめたら面白いのですが。
吉田陽菜選手&坂本花織選手
吉田陽菜選手はトリプルアクセル回避して来るかな?と思ったら挑んできました。アンダーローテーションで着氷乱れがあったので得点は稼げず。彼女は個性的なプロ選びをするあたり、セルフプロデュースのうまさを感じます。このまま行くか?と思ったら後半ルッツの転倒が痛かったですね。「ついに松生さん漬けが終わるかも?」と思ったけれど、超えるには0.22点足りませんでした。
Kaori Sakamoto shines and claims gold at #GPFigure! 🥇✨ Her powerful and graceful performance captivated the crowd and set her apart at Skate Canada!
— ISU Figure Skating (@ISU_Figure) October 27, 2024
Rino Matsuike leaps onto the podium with a stunning Free Skate, claiming the silver medal 🥈, while Hana Yoshida’s artistry… pic.twitter.com/F49sq6gMWQ
坂本花織選手は新構成に挑戦していることもあり、ミスはかなり出るだろうと予測してはいましたが…2転倒は予想外でした。彼女が2転倒するのを見た記憶があまりありません。SPの点差が大きかったので優勝はしましたが、フリーは2位に終わりました。
でも彼女は昨季GPF優勝も果たしたし3連覇もしたしで新しいことに挑戦できる時期。焦る必要はないと思うしやいのやいの言ってほしくはないですね。
しかしSPフリーのルッツ3本いずれもアテンション一つつかず、今日の2転倒演技にあのPCSだったので、議論を呼ぶだろうなと思いました。ゲスト解説のケイトリン・オズモンドさんもルッツのエッジについては明確に指摘してたし、他の選手たち結構厳しめに取られてたし、アテンション一つもつかないほどクリーンな踏切りだっただろうか?とはちょっと疑問には思いました。私みたいなライトファンが判断できることじゃないですけどね。
PCSはつなぎやらスケーティングの質やらを考えたらアレでも大分下がっています。でも海外掲示板覗いてみたら相当言われてましたわ…。私は総合的に見て彼女が優勝だったと思ってますが、素直に喜びきれない部分は正直ありました。次のNHK杯なりグランプリファイナルなりでそういう意見を黙らせるぐらいの痛快な演技を見れるといいな。
超僅差の2~6位
今の私が全カテゴリの中で一番興味が薄いのは女子シングルなんですが、今季スケアメ&スケカナどちらも女子の試合展開が面白かったです。「ベテランの思わぬ優勝」から「10位⇒2位の大逆転劇」ですもんね!
それに今回、得点改めて見るとスゴイ僅差です。3位と4位はわずか0.3点。たった1.33点の間に3~5位の3名がいます。2~6位も4.47点の間にひしめきあってる。
順位 | 名前 | 得点 | SP | FS |
---|---|---|---|---|
1 | Kaori SAKAMOTO | 201.21 | 1 | 2 |
2 | Rino MATSUIKE | 192.16 | 10 | 1 |
3 | Hana YOSHIDA | 191.37 | 4 | 3 |
4 | Kimmy REPOND | 191.07 | 3 | 5 |
5 | Madeline SCHIZAS | 190.04 | 5 | 4 |
6 | Alysa LIU | 187.69 | 2 | 7 |
7 | Elyce LIN-GRACEY | 182.37 | 6 | 6 |
8 | Kaiya RUITER | 162.32 | 7 | 10 |
そして松生理乃選手のSP10位&FS1位って数字が超目立ちます。メダル獲れるポテンシャルのある選手とはいえ、大崩れが少ない女子シングルではSP二桁順位からの表彰台はそうそうないですからね。「珍しいもん見た~!」って感じで面白かったです。
(去年のフィンランド大会でアンバー・グレン選手がSP11位⇒銅メダルをやってるけど、それ以外思い出せないです)
「珍しいもの」といえばエカテリーナ・クラコワ選手の猫耳プロ「Cats」、猫耳だけかと思ってたら衣装チェンジもあり、まさかの3Lz~3Fのコンビネーションジャンプ投入ありと驚き3点セットで楽しめました。ジャンプ着氷がどれも厳しく、上位に食い込むのは厳しかったですけどね。
今季の韓国女子勢の惨状は見るのきついですね。シーズン前のゴタゴタが無くてもこうだったのかもしれませんが、あんなに勢いがあったのにプレ五輪シーズンにまさかこんなことになるとは…。
この2大会の試合展開は楽しかったですが、韓国女子の不振もあり、シニア女子全体の勢いが停滞してる感は否めません。
16年ぶりの表彰台独占
日本勢による表彰台スイープって久しぶりな気がするなと思ったら、16年ぶりでした。
これは素直にめでたい!
GPシリーズではコロナ禍で12人中11人が日本勢だった20年NHK杯を除けば、08年NHK杯(浅田真央、鈴木明子、中野友加里)以来の独占。16年ぶりの快挙となった。
日刊スポーツ記事【フィギュア】日本女子16年ぶり表彰台独占! より引用
Kaori Sakamoto leads a brilliant Japanese sweep at ISU Grand Prix Skate Canada! 🇯🇵🏆 The World Champion claimed her second consecutive Skate Canada title, guiding Team Japan to a spectacular podium finish! Rino Matsuike stunned everyone, jumping from 10th place to silver 🥈,… pic.twitter.com/iImay3BGwK
— ISU Figure Skating (@ISU_Figure) October 27, 2024
男子SP 表彰台候補が順当にコマを進める
下はSPの公式動画です。ゲスト解説はケヴィン・レイノルズさん(ソチ五輪団体銀&2013四大陸金)でした! 相変わらずのイケボ解説w
男子SPは上位陣が大きな波乱なく演技をまとめてきて下馬評通り?の順位に。1~4位まではフィギュアスケート専門記者のジャッキー・ウォンさんの予想順位ほぼそのままw
でも予想外の演技もありました。
自爆を覚悟されていたカナダ男子2名のうち、スティーブン・ゴゴレフ選手がまさかのノーミス(失礼)で5位!
Canadian results / Résultats canadiens 🇨🇦
— Skate Canada / Patinage Canada (@SkateCanada) October 26, 2024
Stephen Gogolev – 5
Aleksa Rakic – 9
Roman Sadovsky – 12 pic.twitter.com/taXmjORlmP
ロマン・サドフスキー選手は12位でしたけどね…
公式練習であまりにもジャンプを跳んでいなかったので(一人だけ「No Jumps」報告が連日続く異常さが話題になる程)、どこか怪我してるのかもしれません。
25歳ってアナウンスを聞いて呆然としてしまいました。もうそんなになるのか…
チャ・ジュンファン選手は4回転サルコウ1本にとどめ、ルッツループを入れてきました。山本草太選手と佐藤駿選手はそれぞれわずかな着氷乱れやステップのレベル取りこぼしなどはあったものの、4回転2本+トリプルアクセルを着実に決めて90点台。
表彰台の一角はイリヤ・マリニン選手で動かないでしょうが、残り二つはどうなるかはわかりません。全てはフリー勝負なのできょう深夜のフリー、楽しみにしています。
カップル競技
アイスダンスRD
ゲスト解説はケイトリン・ウィーバーさん(ウィバポジェ組で2014年ワールド銀)がニューヨークから参加!オンラインでのゲスト解説だとこういうことができるのですね(苦笑)。
週明けてからゆっくり見る予定。写真だけ見たパイポー組の衣装が衝撃的wなので、早く演技を見たいんだけど、東日本選手権も見なきゃいけないしで後回しになってます(笑)。
ペアフリー
SPに引き続き、ゲスト解説はカーステン・ムーア=タワーズさん(ソチ五輪団体銀メダリスト)です。
あまりにも予想通りの結果だったので、こちらも見るの後回しにしています。
男子フリー開始は日本時間24時からです。
ではでは~